TVアニメ『光が死んだ夏』第5話「混ざる」が2025年8月2日(土)に放送され、浴槽から現れる黒髪の怪異、通称“カツラのお化け”の登場に、SNSでは悲鳴と恐怖の声が殺到。「しばらく風呂入りたくない」「カツラの圧がすごい」「ホラー映画じゃん」といったコメントが続出し、視聴者にトラウマを植えつける演出が話題となっている。


一見どこにでもある家庭の浴室で起きた怪異だからこそ共感の声も多く、第5話はシリーズ随一の“風呂ホラー回”として大きな注目を集めた。

『光が死んだ夏』は、モクモクれんによる漫画を原作とする青春ホラーストーリー。高校生のよしきと、親友・光(ひかる)の姿をした得体の知れない「何か」との交流を描く。「次にくるマンガ大賞2022」Webマンガ部門でGlobal特別賞を受賞し、「このマンガがすごい!2023」オトコ編では第1位に選ばれた話題作だ。

とある集落で幼馴染として育った同い年のよしきと光。照りつける太陽、耳にこびりつくクマゼミの声、帰り道に食べるアイス、他愛もないことで笑い合ういつもと変わらない夏。しかし半年前に山で行方不明になった光は、一週間後にふらりと帰ってきた。声も姿も光に見えるモノ、その中に蠢いていたのは――。友人の姿をした"ナニカ"との奇妙な日常が始まり、時を同じくして奇怪な事件が集落を襲い始める。

※以下の本文にて、本テーマの特性上、作品未視聴の方にとっては“ネタバレ”に触れる記述を含みます。読み進める際はご注意下さい。

予告段階から「今週はヤバい」と噂されていた第5話。
ヒカル役の梅田修一朗も放送前に「先にお風呂を済ませてからの視聴をおすすめします」と注意を呼びかけていたが、その言葉通り、冒頭から浴室でのホラー描写が視聴者を襲った。

妹・かおるが入浴中、浴槽からゆっくりと伸びてくる長い黒髪。水面から現れる“何か”の存在に、「風呂怖すぎて無理」「明日シャワーにします」「こういうジワジワくるホラーが一番きつい」と恐怖の声が続出。過去回を上回る“日常ホラー”の演出に、緊張感が一気に高まった。

一転して、学校ではよしきとヒカルによる調理実習のシーンに。よしきが母と妹の花柄エプロン+魚柄三角巾で登場すると、「ママすぎる」「家にあるもの抵抗なくそのまま使うの可愛い」といった和やかな声が上がった一方、ヒカルはおそらく小学生時代の光が家庭科で作ったであろうドラゴン柄の手作りエプロンを身につけていた。

よしきは唐揚げの鶏肉の感触に、“ナニカ”のことを思い出してしまう。自分のような存在への耐性をつけさせるべく、ヒカルはよしきに再び身体の“中”を触るよう持ちかける。前回よりも慣れた様子を見せるよしきに対し、ヒカルの干渉は確実にエスカレートしていた。

前回の暮林の「(ナニカが)混ざろうとしてくる」という警告を裏付けるようなこのシーンに、「よしきはもう後戻りできないんじゃない?」「共依存だ」といった声も上がり、ふたりの関係が危うい領域に踏み込みつつあることを予感させた。

取り込まれたよしきは、脳のようなものがひしめく空間に囚われ、幼い頃の光との思い出を追体験する。その空間の不自然さに、「田んぼのサイズとか変じゃなかった?」「脳の空間って、ケガレ側の記憶が混じってるんじゃ」といった考察もSNSで交わされた。


一方で、幼少期のよしきとヒカルのかわいらしさにもコメントが集まった。死んでしまった鳥をきっかけに喧嘩をする2人のやり取りに、「昔から仲良しだっただけじゃなく、ちゃんと衝突もしてたんだ」「小さい頃の2人、純粋すぎて尊い」など、ノスタルジックな雰囲気に心を動かされた視聴者も多かったようだ。

よしきの家の風呂場に現れた“カツラのお化け”を怪異を退治すべく、ヒカルが現場に駆けつける。しかし、その裏で描かれたのは、よしき自身が怪異を引き寄せてしまっているという予想を裏付けるように、一時的に怪異と同化してしまうよしき。
この展開にSNSでは「よしきはもう普通の生活に戻れない気がする」「完全に“向こう側”と繋がっちゃってる」といった声が上がり、事態の深刻さにざわめきが広がった。

一方、今週は特に映像面にも賞賛が集まった。水面の反射や、怪異のぬめりと重量感のある動きには、「作画すごすぎ」「ぬるぬる動いて怖さ倍増」「水の演出がリアルすぎて逆にゾッとした」と、丁寧に作り込まれたホラー演出への称賛が相次いだ。

そしてCパートでは、田中の存在が改めて強調された。本編中で田中が口ずさんでいたのはAKB48の「会いたかった」。Cパートのラストでは祠の前で「君に~」と繰り返される演出が入り、視聴者の間では「ヒカル=ナニカに会いたいという隠喩では?」という考察も浮上した。ヒカルとの距離を徐々に詰めつつある田中が、そろそろ何らかの大きな行動に出るのでは……と不穏な予感を抱かせる幕引きとなった。

夏アニメ『光が死んだ夏』は、毎週土曜日24時55分より日本テレビ系ほかにて順次放送開始。
またNetflixでの世界独占配信、ABEMAでの無料独占配信も実施される。

TVアニメ『光が死んだ夏』
放送局情報
7月5日(土)よりTVアニメ放送開始
日本テレビ系にて毎週土曜24:55より順次全国放送
Netflix世界独占・ABEMA無料独占配信開始
スタッフ:
原作:モクモクれん(KADOKAWA「ヤングエースUP」連載)
監督・シリーズ構成:竹下良平
キャラクターデザイン・総作画監督:高橋裕一
ドロドロアニメーター:平岡政展
プロップデザイン:應地隆之介
サブキャラクターデザイン:渡辺舞、西願宏子、長澤翔子
美術設定:多田周平、高橋武之、曽野由大
美術監督:本田こうへい
色彩設計:中野尚美
色彩設計補佐:越田侑子
3D監督:中野祥典
撮影監督:前田智大
2Dデザイン:永良雄亮、津江優里
編集:木村佳史子
音響演出:笠松広司
音響制作:dugout
音楽:梅林太郎
オープニング主題歌:「再会」Vaundy
エンディング主題歌:「あなたはかいぶつ」TOOBOE
アニメーション制作:CygamesPictures
キャスト:
辻中佳紀:小林千晃
ヒカル:梅田修一朗
田中:小林親弘
暮林理恵:小若和郁那
山岸朝子:花守ゆみり
巻ゆうた:中島ヨシキ
田所結希:若山詩音
(C)モクモクれん/KADOKAWA・「光が死んだ夏」製作委員会
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