細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』(2025年11月21日より公開)の公開を記念して、金曜ロードショーでは11月を“細田守月間”と決定。11月7日より4週連続で『時をかける少女』ほか細田守監督作品を放送する。


1週目の7日には、細田監督のアニメーション映画制作会社「スタジオ地図」の第1回作品『おおかみこどもの雨と雪』、2週目の14日には、初めて興行収入50億円を突破した大ヒット作『バケモノの子』、最新作公開の当日21日には、細田監督の最大ヒット作である前作『竜とそばかすの姫』を放送。そして最終週となる28日に放送されるのは、細田守監督作品の原点とも言えるフリーになって初の監督作品『時をかける少女』、というラインナップだ。

またこの4週は、毎回『果てしなきスカーレット』の特別映像や特別情報(公開記念開催の注目イベント情報なども)が発表されるというので、そちらも楽しみに待ちたい。

11月7日(金)放送『おおかみこどもの雨と雪』
独立してフリーとなった細田守監督のオリジナル長編アニメーションの第2作。細田監督が所属するアニメーション映画制作会社「スタジオ地図」が設立されて初めての作品となる。

恋した男がたまたま“おおかみ男”だった1人の女性が、恋愛・結婚・出産・子育てを通じて成長する姿と、2人の間に生まれる2人の“おおかみこども”「雨」と「雪」の姉弟が、特別な生い立ちが故に悩み、傷つきながらも、自分の生きる道を見つけて自立していく姿を描いた、母と子の感動物語。

脚本は『八日目の蝉』で日本アカデミー賞・最優秀脚本賞を受賞、本年最大の話題作『国宝』でも脚本を務めている奥寺佐渡子が細田守と共同で執筆。キャラクターデザインは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの貞本義行。

声の出演は、“おおかみこども”の母である主人公・花を宮崎あおい、その夫となる“おおかみおとこ”を大沢たかお、“おおかみこども”の姉・雪の少女期を黒木華が。雪の小学校の担任・田辺先生の声を、その後細田守作品に数多く参加、最新作『果てしなきスカーレット』にも出演する染谷将太が演じる。花の近所に住み、なにかと気にかけてくれる老人・韮崎の声は菅原文太が担当。

11月14日(金)放送『バケモノの子』
前作『おおかみこどもの雨と雪』から3年後に公開された本作は、はじめて、興行収入50億円を超え、2015年に公開された邦画ではNo.1の大ヒットを記録。


バケモノの男と孤独な少年の奇妙な師弟関係を軸に、バケモノたちの棲む異世界での修行と冒険、リアルな渋谷の街を舞台にした壮大なアクション、そして親子の絆やヒロインとの淡い恋愛など、子どもから大人まで、楽しめる冒険活劇となっている。

声の出演は、主人公・九太(きゅうた)の少年期を、前作『おおかみこどもの雨と雪』でも主人公の花の声を担当した宮崎あおい、成長した青年期の声を染谷将太が務める。九太の師匠である“バケモノ”の男・熊徹(くまてつ)の声は、最新作『果てしなきスカーレット』でもスカーレットの父親の国王役で出演、日本を代表する名優・役所広司が演じる。

また、九太の同級生のヒロイン・楓(かえで)の声を広瀬すず、熊徹の悪友の“バケモノ”多々良(たたら)役を大泉洋、同じく熊徹の悪友・百秋坊(ひゃくしゅうぼう)をリリー・フランキー、“バケモノ”の世界の長老・宗師(そうし)役を津川雅彦、熊徹のライバル・猪王山(いおうぜん)を山路和弘、その息子の一郎彦(いちろうひこ)の少年期を黒木華、青年期を宮野真守が務めるなど、錚々たる豪華なキャスティングも話題となった。

11月21日(金)放送『竜とそばかすの姫』
母親の死により、心に大きな傷を抱えた女子高校生の主人公が、もうひとつの現実と呼ばれる50億人が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>で大切な存在を見つけ、悩み葛藤しながらも懸命に未来へ歩いていこうとする勇気と希望の物語。

コロナ禍の真っただ中にあった2021年に公開されたにも関わらず、興行収入66億円を記録、現在まで細田作品最大のヒットを記録している。

本作では、『美女と野獣』をモチーフに、かつて『サマーウォーズ』でも描かれた、細
田守監督が得意とする、現実世界とインターネット上の仮想世界という、2つの世界が絡み合いながらストーリーが繰り広げられる。
中でも細田作品ならではの、高知県の仁淀川流域を描いた、息をのむ美しい映像や、かつてないスケールで描かれたインターネット仮想世界、そして心の奥底までに響く音楽が、みるものを圧倒する。

声の出演は、主人公の女子高校生・すず に、本作が声優初挑戦のシンガーソングライターの中村佳穂。本作ではセリフだけでなく“歌の力”が重要なファクターだっただけに、細田監督が「歌を大事にしていて、歌からも愛されているということ。歌との距離が近い。そういった意味で唯一無二な人。」と絶賛する彼女が抜擢された。
すずの幼馴染で女生徒の憧れ“しのぶくん”役は、新海誠監督の『君の名は』でも声優を務めた俳優の成田凌。熱血男子の“カミシン”役には『おおかみこどもの雨と雪』以来、細田作品ではお馴染みの染谷将太。校内の人気者“ルカちゃん”役には、モデル・俳優の玉城ティナ。すずの親友“ヒロちゃん”役には、本作が声優初挑戦の音楽ユニット「YOASOBI」の ikura こと幾田りら。すずの父親役には『バケモノの子』以来、本作で3作連続出演する名優・役所広司。そして、すずのアバターである“ベル”がインターネット世界<U(ユー)>で出会う嫌われ者“竜”を演じるのは、俳優・佐藤健。

また、何かとすずの面倒をみてくれる“合唱隊”にも森山良子、清水ミチコ、坂本冬美、岩崎良美、中尾幸世と、超豪華な面々が出演している。

そして、CGキャラクターデザインにはウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで、『塔の上のラプンツェル』、『ベイマックス』、『アナと雪の女王』など数多くのキャラクターデザインを手掛ける大物アニメーター、ジン・キムが参加。音楽では「King Gnu」の常田大希率いる「MILLENNIUMPARADE」がメインテーマで参加している。

11月28日(金)放送『時をかける少女』
細田守監督が、フリーになって初めて手掛けた長編映画である本作。原作は筒井康隆が
1965年に発表したSF小説で、これまで沢山の映像作品が作られてきた。中でも1983年に公開された、原田知世主演で大林宣彦が監督した映画は大ヒットを記録、今でも“青春映画の金字塔”として高い人気を誇っている。


本作はその大林版の約20年後、2006年を舞台とした新たな物語であり、主人公の紺野真琴は、芳山和子の姪である。

本作は、当初ミニシアター並みの公開規模で、13本のフィルムにより、初週わずか6館の小規模公開で始まったが、ネットの口コミなどの効果で連日立ち見が出る程の人気となり、その後上映館は増え続け延べ100館以上に拡大。40週間という、映画としては異例のロングラン上映を達成した。

また作品の内容も高く評価され、日本アカデミー賞の最優秀アニメーション作品賞の受賞を始め、国内外で数多く映画賞を受賞した。

主役の紺野真琴の声を演じているのは、俳優デビューを果たしたばかりで、公開当時16 歳だった仲里依紗。本作での演技で一躍脚光を浴びた。転校生・間宮千昭の声も前年デビューしたばかりの俳優・石田卓也。原作の主人公であり、真琴の叔母・芳山和子の声を俳優・原沙知絵が演じる。

脚本は、本作から3作連続で細田監督とタッグを組む、奥寺佐渡子(『八日目の蝉』、『国宝』)。

【今後の放送ラインナップ】
◆今夜9時『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』※初放送・本編ノーカット
◆10月24日よる9時『ホーンテッドマンション』 ※初放送・本編ノーカット
◆10月31日よる9時『トイ・ストーリー・オブ・テラー!』※地上波初放送・本編ノーカット
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』※本編ノーカット
◆11月7日よる9時 『おおかみこどもの雨と雪』※本編ノーカット
◆11月14日よる9時『バケモノの子』※本編ノーカット
◆11月21日よる9時『竜とそばかすの姫』※本編ノーカット
◆11月28日よる9時『時をかける少女』※本編ノーカット

『おおかみこどもの雨と雪』(C)2012 W.C.F.P
『バケモノの子』(C)2015 B.B.F.P
『竜とそばかすの姫』(C)2021 CHIZU
『時をかける少女』(C)2006 TK/FP
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