『紅の豚』を取り上げた、スタジオジブリ責任編集による『宮崎駿イメージボード全集』(崎は「たつさき」、以下同)の最新刊『5 紅の豚』が、2025年12月4日に発売される。
好きな飛行機を描こうと、長編大作の息抜きとして始まったという同作について、魅力的な実寸大のエンディング・イラストなど未発表15点を含む85点を完全収録する一冊となる。
「イメージボード」とは、これから作ろうとする映画の作品世界を自身が探るために、また、それをスタッフに共有するために描かれ、宮崎の創作過程に不可欠なものだ。『宮崎駿イメージボード全集』は、映画監督かつアニメーターでもある宮崎が自ら描いた〈絵〉──イメージボードやストーリーボードなど──を、多数の未発表の〈絵〉も含めスタジオジブリが集められるかぎりすべてを集めて収録した画集となる。
2024年12月の刊行開始以来、大きな反響があるといい、このたびの『5 紅の豚』は『1 風の谷のナウシカ』、『2 天空の城ラピュタ』、『3 となりのトトロ』、『4 ナウシカ前史』に続く最新刊だ。
1992年公開の『紅の豚』は、宮崎が模型雑誌「モデルグラフィックス」(大日本絵画)で連載していたマンガ『雑想ノート』の中の、『飛行艇時代』をベースにした15分ほどの短編作品として当初制作が進められていた。
だが、宮崎が描き終えた絵コンテを読んだ鈴木プロデューサーの「どうしてポルコは豚なんですか?」という問いや助言で追加された30分ほどの絵コンテから、ジーナが登場する。その後、様々にストーリー展開や物語が変化し、追加されたことで、最終的には約93分の長編作品となったそうだ。
このたび刊行される『5 紅の豚』はそんな同作について、飛行機の黎明期を時代背景とともに描いた魅力的な実寸大のエンディング・イラストや、ポルコ、ジーナとホテルアドリアーノ、飛行艇などを描いた未発表15点を含む、85点を完全収録するもの。『魔女の宅急便』のラフスケッチ3点も掲載され、宮崎の思想を語る鈴木プロデューサーの巻末インタビューも必読だ。
前述の鈴木プロデューサーによる「この人、どうして豚なんですか?」という問いには、宮崎は「そういうのを聞くのが日本映画なんだ、そんなことどうだっていいじゃん」と答えたとのこと。また鈴木プロデューサーは、本作に込められた宮崎の思想について「宮さんの中にはもしあの第1次世界大戦のあのデザイン感覚、思想がそのまま第2次世界大戦でも発展していたら、世界は、地球はこんなことにならなかった、というのがずっとあったんです。それは宮さんの理想で、『紅の豚』はそんな理想主義者としての宮さんの思想が反映された作品です」とも述べている。
『宮崎駿イメージボード全集 5 紅の豚』の価格は本体4,500円+税。2025年12月4日に発売される。
また、本書を含む『宮崎駿イメージボード全集』シリーズを手掛ける岩波書店のPR誌「図書」では、26年1月号から12月号までの1年間にわたり宮崎によるイメージボードが表紙を飾る。表紙裏面には、その〈絵〉とのコラボレーションとして12名によるリレーエッセイが連載予定とのことで、気になるファンはあわせて手に取ってみよう。
なお、『宮崎駿イメージボード全集』の次回刊行は2026年6月、『6 耳をすませば On Your Mark』が予定されている。こちらも楽しみに待ちたい。
『宮崎駿イメージボード全集 5 紅の豚』
なぜポルコの飛行艇は、赤いのか。
魅力的な実寸大のエンディング・イラスト等、未発表15点含む85点を完全収録。
「魔女の宅急便」ラフスケッチ3点も掲載。
2025年12月4日刊行/92頁
ISBN 978-4-00-028835-4
本体 4,500円+税
(C)Hayao Miyazaki
好きな飛行機を描こうと、長編大作の息抜きとして始まったという同作について、魅力的な実寸大のエンディング・イラストなど未発表15点を含む85点を完全収録する一冊となる。
『魔女の宅急便』のラフスケッチ3点も掲載され、宮崎の思想を語る鈴木敏夫プロデューサーの巻末インタビューも必読だ。
「イメージボード」とは、これから作ろうとする映画の作品世界を自身が探るために、また、それをスタッフに共有するために描かれ、宮崎の創作過程に不可欠なものだ。『宮崎駿イメージボード全集』は、映画監督かつアニメーターでもある宮崎が自ら描いた〈絵〉──イメージボードやストーリーボードなど──を、多数の未発表の〈絵〉も含めスタジオジブリが集められるかぎりすべてを集めて収録した画集となる。
2024年12月の刊行開始以来、大きな反響があるといい、このたびの『5 紅の豚』は『1 風の谷のナウシカ』、『2 天空の城ラピュタ』、『3 となりのトトロ』、『4 ナウシカ前史』に続く最新刊だ。
1992年公開の『紅の豚』は、宮崎が模型雑誌「モデルグラフィックス」(大日本絵画)で連載していたマンガ『雑想ノート』の中の、『飛行艇時代』をベースにした15分ほどの短編作品として当初制作が進められていた。
だが、宮崎が描き終えた絵コンテを読んだ鈴木プロデューサーの「どうしてポルコは豚なんですか?」という問いや助言で追加された30分ほどの絵コンテから、ジーナが登場する。その後、様々にストーリー展開や物語が変化し、追加されたことで、最終的には約93分の長編作品となったそうだ。
このたび刊行される『5 紅の豚』はそんな同作について、飛行機の黎明期を時代背景とともに描いた魅力的な実寸大のエンディング・イラストや、ポルコ、ジーナとホテルアドリアーノ、飛行艇などを描いた未発表15点を含む、85点を完全収録するもの。『魔女の宅急便』のラフスケッチ3点も掲載され、宮崎の思想を語る鈴木プロデューサーの巻末インタビューも必読だ。
前述の鈴木プロデューサーによる「この人、どうして豚なんですか?」という問いには、宮崎は「そういうのを聞くのが日本映画なんだ、そんなことどうだっていいじゃん」と答えたとのこと。また鈴木プロデューサーは、本作に込められた宮崎の思想について「宮さんの中にはもしあの第1次世界大戦のあのデザイン感覚、思想がそのまま第2次世界大戦でも発展していたら、世界は、地球はこんなことにならなかった、というのがずっとあったんです。それは宮さんの理想で、『紅の豚』はそんな理想主義者としての宮さんの思想が反映された作品です」とも述べている。
全文はぜひ巻末掲載のインタビューに目を通してみたい。
『宮崎駿イメージボード全集 5 紅の豚』の価格は本体4,500円+税。2025年12月4日に発売される。
また、本書を含む『宮崎駿イメージボード全集』シリーズを手掛ける岩波書店のPR誌「図書」では、26年1月号から12月号までの1年間にわたり宮崎によるイメージボードが表紙を飾る。表紙裏面には、その〈絵〉とのコラボレーションとして12名によるリレーエッセイが連載予定とのことで、気になるファンはあわせて手に取ってみよう。
なお、『宮崎駿イメージボード全集』の次回刊行は2026年6月、『6 耳をすませば On Your Mark』が予定されている。こちらも楽しみに待ちたい。
『宮崎駿イメージボード全集 5 紅の豚』
なぜポルコの飛行艇は、赤いのか。
魅力的な実寸大のエンディング・イラスト等、未発表15点含む85点を完全収録。
「魔女の宅急便」ラフスケッチ3点も掲載。
2025年12月4日刊行/92頁
ISBN 978-4-00-028835-4
本体 4,500円+税
(C)Hayao Miyazaki
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