映画賞レースのトップを飾る、「第50回報知映画賞」の各賞が決まった。アニメ作品賞は、アニメ『鬼滅の刃』シリーズの最終決戦を描く劇場版三部作の第一章『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が受賞した。


『鬼滅の刃』は、集英社「ジャンプコミックス」より全23巻が刊行され累計発行部数は2億2000万部を突破する、吾峠呼世晴によるマンガを原作とするアニメだ。家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が、鬼になった妹の禰豆子を人間に戻すべく<鬼殺隊>へと入隊し、鬼との戦いに身を投じる物語を描く。人と鬼の切ない物語に鬼気迫る剣戟、魅力的なキャラクター、そして時折描かれるコミカルなシーンが人気を呼ぶ。
ufotableがアニメーション制作を手掛けており、2019年4月の『テレビアニメ「鬼滅の刃」竈門炭治郎 立志編』を皮切りにシリーズ展開してきた。鬼の根城「無限城」を舞台に、”鬼殺隊”と”鬼”の最終決戦が繰り広げられる『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』は三部作として制作されることが決定しており、「第一章 猗窩座再来」は7月18日に公開を迎えた。

そんな『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は日本国内では、11月16日までの公開122日間で観客動員数が2604万5587人、興行収入が379億2758万9200円を記録した。また、8月からは海外地域での公開も順次開始され、同日までに日本を含む全世界で累計観客動員数は8917万7796人、総興行収入は1063億7056万8950円を数える。アニプレックス調べによると、日本を含む全世界において全世界興行収入が1000億円を突破したのは、日本映画史上これが初めてとなっていた。
本編映像を使用したキャラクターCMの公開や、来場御礼入場者特典第11弾「原作者・吾峠呼世晴 描き下ろし鑑賞御礼メッセージボード」の配布などでまだまだ盛り上がりを見せる中、このたびの受賞となった。

「報知映画賞」は、スポーツ新聞が単独開催する初の映画賞として1976年に誕生した。1年の総決算として、その年度の優れた作品・俳優を表彰している。さまざまな映画賞、作品や俳優を表彰する映画祭が年末から年明けにかけて日本各地で開催される中、その先陣を切って発表される映画賞であり、その年の受賞者・受賞作品を占う意味でも大きな注目を集める。
読者参加型であることを大きな特色としている。

各賞では作品、主演男女優、助演男女優、新人、海外作品の7部門を選出し、第10回(1985年度)からは監督賞、第42回(2017年度)からはアニメ作品賞も加わった。年によっては特別賞が選定される。アニメ作品賞は、昨年の第49回(2024年度)は『ルックバック』が受賞。アニメ『鬼滅の刃』シリーズからは、第45回(2020年度)にも『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が選ばれており、これで劇場版が2作品続けて栄誉に輝いた。

◆第50回報知映画賞各賞
▼作品賞・邦画部門
国宝
▼作品賞・海外部門
エミリア・ペレス
▼アニメ作品賞
劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来
▼主演男優賞
吉沢 亮  「国宝」の演技に対して
▼主演女優賞
北川 景子 「ナイトフラワー」の演技に対して
▼助演男優賞
佐藤 二朗 「爆弾」の演技に対し
▼助演女優賞
森田 望智 「ナイトフラワー」の演技に対して
▼監督賞
李 相日  「国宝」の演出に対して
▼新人賞   
松谷 鷹也 「栄光のバックホーム」の演技に対して
【第50回より新設】
▼BS10プレミアム賞
<選考委員>
浅川貴道(読売新聞東京本社編集局文化部映画担当)、荒木久文(映画評論家)、見城徹(株式会社幻冬舎代表取締役社長)、藤田晋(株式会社サイバーエージェント代表取締役)、松本志のぶ(フリーアナウンサー)、YOU(タレント)、LiLiCo(映画コメンテーター)、渡辺祥子(映画評論家)の各氏(五十音順)と報知新聞映画担当。
◆主催 報知新聞社
◆協賛 ダイドードリンコ サイバーエージェント 写光レンタル販売 学校法人 江戸川学園 江戸川大学 BS10プレミアム
◆協力 キヤノンマーケティングジャパン 清水建設 光村印刷 セルリアンタワー東急ホテル 
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