中でもインパクトが強かったのは「ドブカス」の4文字。『呪術廻戦』を知らない人からしたら、「なんてひどいワードなんだろう」「日本大丈夫か?」と思うだろう。だが、安心(?)してほしい。「ドブカス」は、禪院直哉への褒め言葉なのだ。
性格が終わっていることで有名な直哉は『呪術廻戦』の人気キャラ。直哉の登場が待ち遠しかったし、放送当日は、TVの前で正座待機した。こんなことを言ったら直哉から「キッショ!」と罵られそうだが、今回、直哉を思う存分語っていこうと思う。
■『呪術廻戦』とは?
『呪術廻戦』とは人間の負の感情から生まれる呪いと、それを呪術で祓う呪術師との闘いを描いている、芥見下々による大ヒットコミックをアニメ化したもの。2020年にMBS/TBS系列にてTVアニメがスタートし、2023年にアニメ第2期「懐玉・玉折/渋谷事変」を放送。
2025年5月に『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』、10月に全世界興行収入265億円の大ヒットを記録した『劇場版 呪術廻戦 0』の復活上映、そして11月には「渋谷事変」を特別編集し、TVアニメ第3期「死滅回游 前編」の第1・2話という直結するエピソードを繋げた『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』が公開され、大きな盛り上がりを見せた。
さらに2026年1月からMBS/TBS系列にて、夏油傑(加茂憲倫)が糸を引く、呪術を持つ者達による殺し合い「死滅回游」が放送開始となった。
※以下の本文にて、本テーマの特性上、作品未視聴の方にとっては“ネタバレ”に触れる記述を含みます。読み進める際はご注意下さい。
■『呪術廻戦』御三家の跡取りというプライドとおもしれ~男のバランス
『呪術廻戦』第3期の第1話(第48話)「執行」では、主人公・虎杖が苦しみながらも戦っているシーンから始まるが、OPが明けた瞬間、直哉の独壇場だった。真依を心配した素振りを見せたかと思えば、死にかけているのが「真依」ではなく、「真希」だと分かった途端、令和の世の中であれば、炎上するぞ!という言葉を並べだす。
「(男の)三歩後ろを歩かれへん女は背中刺されて死んだらええ」という見事なクズ発言。さらに、直哉の父親であり、当主である直毘人が死にかけているという「禪院家」の一大事にも遅れてきて「ごめんちゃい」としっかりと謝らない。「いや、ちゃんと謝れよ!」と思うが、次の「禪院家当主」は自分だと信じて疑わない直哉は絶対に謝らない。
なんなら「甚壱くんは顔があかんわ。甚爾くんと逆だったらよかったんにな」と集まっていた人の地雷をキレイに踏み抜く。言われて嫌なことを的確に言える、それが直哉なのだ。本当に何、好き!(怒り)。
ここだけ見たら、「なんで直哉好きなん?え?」と言われるかもしれないが…正直、理由が見当たらない。気づいたら好きになっていたし、説明ができない。
だが、直哉は自分が蒔いた種を自主回収する「おもしれ~男」なので、話が進めば進むほど魅力的に見えてしまう。その一つに、真希を散々けなした後に、当主の座が伏黒恵にわたりそうになり、怒りに震えることになった直哉。その時のぴきり具合が、最高にいい顔をしていたし、「ナイス表情筋!」と思わず叫んだ。
呪術の御三家の一つ「禪院家」の26代目当主・禪院直毘人の息子だという直哉のプライドが、伏黒を当主とすることを許さない。伏黒を殺しに東京へと向かうことを決め、怒りに任せてどんどん進むが、草履は自分では履かないし、結ばない上に、人の母親に履かせてもらうドブカスっぷり。本当におもしれ~男すぎる。
SNSでもその姿について「27歳児」「ドブカスすぎ」と言われていた。この直哉にしか出せないプライドとドブカスのバランスのよさに、心はどんどん引き込まれていく。
■リスクヘッジもできる冷静な一面
東京に着いた直哉は、虎杖と脹相に出会う。戦いながら、髪もかき上げちゃう余裕ぶりは本当に最高であり、最高にむかつくシーンだった。
早すぎる動きで最初は脹相を押していたが、脹相はだんだんと直哉の動きに合わせ始める。ただプライドが高いだけの男であれば、きっとこのまま、同じ手だけを使い続け、終わっていただろう。が、直哉は案外ちゃんとしている。
「男尊女卑」で有名だが、「実力主義」でもある「禪院家」で育った直哉は、戦いに関してはわりと冷静だ。戦いの中で脹相のしぶとさと術式を分析。術式ではなく、自分を守るための武器(=得物)で脹相を攻撃。「カウンター前提で動きつくっとんのや」と言い、「君しつこいから使わせてもらったで。得物」と告げる。
得物を使うことをダサいと思っているが、勝つためには手段を択ばない直哉は戦い方を知っている。「ドブカス」と言われながらも、流石は、特別1級呪術師。
■「面」もいいけど、「面」だけじゃない作中きっての愛されキャラ
第3期の第1話と第2話を見終わって、冷静に「なんで直哉くんが好きなんだろう」と考えた。
結婚相手はナナミンがいいし、応援しているのは虎杖だったのに、気付いたら直哉が気になる存在になっていた。これが沼ってやつですね。
相手を下に見る発言は最悪だし、「男尊女卑」がすごいし、伏黒も虎杖も脹相も殺そうとするし、最悪なイメージしかないが…「面」がいい。本当にお顔が好きです。
でも、「どこか好きなの?」と聞かれると、「面のよさ」だけが直哉の魅力ではないことも明白で……やっぱりうまく説明できない。とにかく、なぜか惹かれてしまうのだ。
しかも、「ドブカス直哉」はなんだかんだ多くの人に愛されている。
その証拠に、「ドブカス」「直哉くん」「禪院直哉」とSNSでトレンド入りを果たしている。このトレンド入りは、直哉のファンだけではなく、みんなで直哉を待っていた結果なのだと個人的に思っている。同様に、彼に“惹かれてる”人は多いようで、『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』の直哉のグッズは瞬殺だった。
「禪院家」の遺伝子は確かに強い。
視聴者やファンからの「ドブカス」発言は直哉への最上級の褒め言葉であり、直哉らしさを現した最適解だ。
気づいた時にはもう遅い、一度はまったら抜け出せない『呪術廻戦』の“沼男”こと直哉がどのように物語に関わり、どう活躍するのか、今後も楽しみだ。
TVアニメ『呪術廻戦』第3期「死滅回游 前編」は、毎週木曜24時26分より、MBS/TBS系列にて放送。
●TVアニメ第3期「死滅回游 前編」
2毎週木曜深夜0時26分~
MBS/TBS系28局”スーパーアニメイズム TURBO”枠にて全国同時放送
【原作】
「呪術廻戦」芥見下々(集英社ジャンプコミックス刊)
【スタッフ】
監督:御所園翔太
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:矢島陽介・丹羽弘美
副監督:高田陽介・佐藤 威
美術監督:東潤一
色彩設計:松島英子
CGIプロデューサー:淡輪雄介
3DCGディレクター:志賀健太郎(モンスターズエッグ)
撮影監督:伊藤哲平
編集:柳 圭介、ACE
音楽:照井順政
音楽プロデューサー:小林健樹
音響監督:えびなやすのり
音響制作:dugout
アニメーションプロデューサー:瀬下恵介・二本柳 陸
制作:MAPPA
【キャスト】
虎杖悠仁:榎木淳弥
伏黒 恵:内田雄馬
禪院真希:小松未可子
パンダ:関智一
乙骨憂太:緒方恵美
脹相:浪川大輔
九十九由基:日高(「高」は正しくは「はしご高」)のり子
天元:榊原良子
秤金次:中井和哉
星綺羅羅:榊原優希
禪院直哉:遊佐浩二
日車寛見:杉田智和
高(「高」は正しくは「はしご高」)羽史彦:鶴岡聡
レジィ・スター:青山穣
コガネ:ニーコ
夏油傑(加茂憲倫):櫻井孝宏
(C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
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