アイ・オー・データ機器の「GigaCrysta」シリーズの新モデル「LCD-GCU321HXAB」。31.5型の4Kゲーミングディスプレーで、リフレッシュレートは最大144Hzに対応する。
発売は2022年6月中旬を予定。実売想定価格は13万1780円

 昨今のゲームはクオリティーが非常に上がってきている。PCもそうだが、「PlayStation 5」(以下、PS5)を代表するような家庭用ゲーム機も高スペック化し、高解像度、ハイフレームレート、HDR対応といった進化を遂げた。


 となると重要になってくるのがゲーム機の映像を出力させる機器、「ゲーミングディスプレー」 の存在だ。


 現在市場には多くのゲーミングディスプレーが投入されているが、ディスプレーサイズや搭載している機能は文字通り千差万別だ。前述のPS5は最大解像度が4K解像度となっているのだが、この解像度に対応したディスプレーは表示の遅延が生じるものが多々あり、FPSやアクションゲームといった反応速度が求められるゲームを遊ぶ際、プレイヤーの足を引っ張る原因になることがある。


 代表的な例を挙げると、アナログスティックの入力に対して表示される絵が遅れて照準が合わせにくかったり、タイミング良くボタンを押さなければならない場面で表示に合わせて入力してもミス扱い……といったケースも。ゲーム用途のディスプレーとして見ればダメダメであり、求められるのは表示遅延が少ないものとなる。


 また、「リフレッシュレート」(垂直同期周波数)もPS5では進化を遂げている。これは簡単にいってしまえば1秒間に何回描画をするかの値で、数字が多ければ多いほどヌルヌルとした滑らかに画面が動くというものだ。スペックシートなどでは「○○Hz」と表記されることが多いのだが、PS5ではなんと120Hzにまで対応している。


 ではディスプレーはどうだろうか? 4K解像度に対応したディスプレーの中には120Hzに対応した製品はまだ潤沢でなく、60Hz駆動止まりのものが多い。

これではPS5を接続して利用した場合は最大限にそのポテンシャルを活かせていないことになる。やはり、そのスペックをいかんなく発揮するためには、120Hz駆動の製品を利用することが望ましいだろう。


 そして注目しておきたいのが「ハイダイナミックレンジ」(以下、HDR)だろう。HDRとは従来のものよりも色深度を増やすことで影がほぼ単一色で表示される"黒つぶれ"や、明るいところが過剰に白くなる"白飛び"といった現象をなくし、より自然に描写する技術だ。


 PCはもちろん、PS5もHDRでの表示に対応しているため、より深みのあるゲーム体験が可能だ。ただ、このHDRでの描画は使用するディスプレーがHDRに対応している必要がある。


 以上を踏まえて簡単に箇条書きにすると……


PS5をよりどっぷり楽しめるゲーミングディスプレーの条件


・できれば大画面で遊びたい!
・4K解像度
・120Hz対応
・HDR対応
・応答速度1ms
・HDMI VRR対応


 う~ん、箇条書きした項目を眺めてみると結構なハードルの高さだ。だが、このハードルを軽くポ~ンと超えてきたゲーミングディスプレーが、2022年6月中旬にアイ・オー・データ機器から発売を予定している。それが、今回紹介する「GigaCrysta」シリーズの最新モデル「LCD-GCU321HXAB」だ。


 本製品はなんと31.5型とド迫力な大画面かつ4K解像度で最大144Hz駆動に対応しているため、PS5のポテンシャルを最大限引き出すことが可能だ。また、応答速度の高速化や暗所の明度を上げる機能をとりそろえているため、ゲーマーが求める機能を余すとこなく備えている。実売想定価格は13万1780円。


 今回、発売に先駆けて本製品をお借りすることができたので、さっそくレビューをしていきたいと思う。ゲーミングディスプレー選びの参考になれば幸いだ。


4K解像度、最大144Hz対応!
豊富なインターフェースによりPS5とPCの兼用が可能

 性能を語る前に、まずはLCD-GCU321HXABの外観を見ていこう。本体のパネルサイズは実測約715(W)× 231(D)×453~563(H)mmと大きめなので、PS5の没入感を高めてくれるはずだ。これにともない、重量は約10.1kgとやや重めとなっている。スイベルは左右65度、チルトは-3度~20度で、高さ調整は最大110mmと可動範囲は広い。ピポット機能は非対応だが、そもそも大型サイズなので縦表示よりも横表示での使用がベストであると感じた。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
スイベルは左右65度とかなり傾けられる
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
高さは最大110mmの間で調整可能
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
チルトは-3度~20度

 ディスプレーのフレーム部分はブラックを基調色としたマット加工されたタイプを採用。ベゼル幅は左右および上部が約8~9mmで、底部はボタン操作やリモコンの信号を受信する機構が内蔵されているため、約25mmほどとなっている。


 背面はカーボン柄を基調とし、基板を覆っているVESAマウントのあるカバー部分は水平方向でのヘアライン加工がされたシックなデザインとなっている。


 上部左側に「GigaCrysta」のロゴが配置されている。このロゴはLEDによる発光ギミックが仕込まれており、ディスプレーのOSDメニューからイルミネーションのパターンを設定可能だ。まさにゲーミングデバイスといったところ。


 加えて、ディスプレー背面の右側にはUSB接続端子が3つある。そのうちUSB Type-B(3.0)端子は付属のケーブルを用いてPCと接続することでUSBハブとなり、残り2つのUSB Type-A(3.0)端子を活用できる。


 また、USB端子の上側には4極の端子がある。こちらはヘッドフォンやマイクでの利用が想定されていて、手持ちのヘッドセットが3極のジャックだった場合でも付属の変換ケーブルを利用することが可能だ。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
ボタン操作部はディスプレーの背面にある
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
ボタン操作部の拡大図。電源のオンオフを切り替えるボタンは誤操作を防ぐために突起が取り付けられている
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
USBポートに余裕がない場合にはうれしいハブ機能

 背面下部にはDisplayPort×1、HDMI×3といった映像入力端子があり、その右側にはスピーカー向けのLINE OUTが配置されている。ゲーム用途として運用する場合、PCとの接続だけでなくPS5などの家庭用ゲーム機も一緒に接続して利用できる。アクセスのしやすさと、PS5とPCの兼用ができるインターフェースが本製品の魅力といえるだろう。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
背面下部のインターフェース

31.5型の大型サイズ、4K/120Hzの凄みを体感!

 それではLCD-GCU321HXABの性能をチェックしよう。その前に冒頭で掲げたPS5用ゲーミングディスプレーの条件をおさらいしたい。


PS5をよりどっぷり楽しめるゲーミングディスプレーの条件


・できれば大画面で遊びたい!
・4K解像度
・120Hz対応
・HDR対応
・応答速度1ms
・HDMI VRR対応


 果たして、本製品は上記の条件に合う性能を持っているのだろうか。以下、「画面サイズ」「解像度」「フレームレート」「HDR」「応答速度」「HDMI VRR」の順で解説していこう。


■画面サイズ

 まずは本製品の画面サイズから。31.5型を採用しており、ゲーミング用途としてはわりとビッグサイズの製品となっている。

昨今の大型ゲーミングディスプレーは湾曲パネルを採用しているものが多いが、本製品はフラットパネルだ。


 本製品を初めて目にしたとき、プレイヤーの視野をほぼ占めるほどのサイズ感に好感を抱いた。ゲームに登場する敵を視認しやすいうえに没入感も高めだ。ゲームだけでなく、映画や動画鑑賞にも最適なサイズ感といってもいいだろう。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
PS5版のレインボーシックス シージをプレイ。31.5型と大きめのサイズなので、没入感高めのゲームプレイが楽しめる

■解像度

 冒頭でも述べたが、本製品は4K解像度に対応している。使用する映像入力がDisplayPortなら4K解像度で144Hz、HDMIなら120Hzといったハイリフレッシュレートで映像を楽しめる。また、画像圧縮技術のDisplay Stream Compression(DSC)にも対応し、高解像度かつハイリフレッシュレートでの映像表示を可能にしている。もちろんPS5にも対応しており、4K/120Hzでのゲームプレイが可能だ(※編注:PS5はハードウェアの性能上120Hzが限界)。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
Windows 10で「ディスプレイの詳細設定」を開いた状態。DisplayPortの場合、解像度3840×2160ドットに加えてリフレッシュレートは約144Hz

 ところで、フルHDから4K解像度に変わるメリットはどういったものなのか気になる人もいるだろう。なんとなくイメージとしては映し出される映像の説得力が増すといった感じだと思うが、それだけではない。まず、単純にフルHDよりも4K解像度のほうが描画に使用されるピクセル数が増えているため、より緻密な描写による表現が可能になる点だ。


 PS5版「レインボーシックスシージ」を参考に見てみよう。まず、パッと見はどちらも同じように見えると思うが、よく見ると画面左側にある本棚や、左前方の床側にあるコンセント、右奥の部屋にある壁にかけられた皿、手に持っている銃のディテールを比較してみると明らかな差が出てくる。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
PS5版レインボーシックス シージの4K解像度(左)、フルHD解像度(右)の比較画像。黄色い丸の部分を比較すると、解像度の差がわかるはずだ

 これが「Apex Legends」のように超遠距離でも戦うことがあるゲームの場合、フルHDだと遠くの敵のディテールがはっきりせず、どういったキャラクターや装備なのかといった判断が困難だ。しかし、4K解像度であればより細かな描写が行なわれ、キャラクターの判別が比較的容易になる。つまり、解像度の問題で描画が潰れないという、確かなアドバンテージが得られるといったところだ。


■リフレッシュレート

 4K解像度だけでなく120Hzのハイリフレッシュレートにも驚いた。PS4版レインボーシックス シージは60fps固定だったが、120fpsになったことで滑らかさが向上していた。


 リフレッシュレートの高さもそうだが、解像度がグレードアップしたことで高精細な映像美も際立っている。それが4K+ハイリフレッシュレート対応ディスプレーである、LCD-GCU321HXABの強みだ。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
PS5版レインボーシックス シージは4K/120Hzに対応する。ゲーム内画面には「120fps」と表示
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
ディスプレーのOSDメニューを開くと、4K/120Hzと表示されていた

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HDRや応答速度もチェック!
PS5&PCユーザーイチオシのゲーミングディスプレー

■HDR

 最大表示色は約10億7300万色(10bitカラー)で、かつVESA認証のDisplayHDR 400に対応したことでより自然な陰影を映し出せる。昨今は美麗なグラフィックで描き出されるゲームが多いので、本製品の性能を活用すればよりゲームの世界に入り込めるようになる。PS5もまた然りで、本製品に接続すれば次世代機の映像美を体験できるはずだ。


 従来のディスプレーは黒や白といった色の色調を表現するのが苦手で、暗所にあるオブジェクトが見えにくい黒潰れや明るい場所が不自然に白くなる"白飛び"といった現象が起きていた。


 しかしHDRに対応したディスプレーを利用すると、暗所の中にあるオブジェクトや模様などのディテールが見えるようになるため、より人間の視界から見た世界に近い表現が可能になっているのだ。物語への没入感は増し、アクションゲームでいえば視認性の向上につながるため、若干のアドバンテージになるといっても過言ではない。


 参考としてPS5版「仁王2 Remastered Complete Edition」でその違いを確認してみた。左がHDRオフの状態で、右がHDRオンの状態だが、ライティングの明暗がはっきりと鮮明に映し出されていることがわかる。映像美に重きを置くゲームと相性が良く、HDRによってさらなる没入感が得られるはずだ。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
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 加えて、本製品に搭載されている「ローカルディミング」も魅力的だ。バックライトの明るさを局地的に調整する機能で、4K解像度+HDR対応タイトルの彩度に深みをもたらす際に役立つ。HDR対応タイトルをプレイする際はぜひ活用してみてほしい。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
バックライトの明るさを調整する「ローカルディミング」が搭載されている

■応答速度

 次は応答速度をチェック。応答速度とは画面の色が切り替わる速さ(単位:ms)のことで、数値が低ければ低いほど色の切り替わりが速くなり、残像感がなくなるというものだ。逆に応答速度が高いほどキャラクターの素早い動きに残像が生じてしまう。


 本機に搭載されているオーバードライブ機能使用時は最速で1ms(GTG)。また、遅延を極力少なくした「スルーモード」も搭載されており、反応速度が求められるゲームを遊ぶ場合でもストレスを感じずに楽しめる。PS5でFPSやTPSタイトルをプレイしたい人にとっては朗報といえる。


 試しに、応答速度を重視するPS5版レインボーシックス シージをプレイ。オーバードライブとスルーモードのおかげもあり、遅延なし&残像なしの快適なゲームプレイを実現している。アナログスティックで照準を合わせても、敵を見つけて銃を撃っても遅延が生じることなく、スムーズな操作が可能だった。本作のようなeスポーツタイトルもそうだが、ド派手なアクションが豊富なビックタイトルでも遅延なし&残像なしの恩恵が得られると感じた。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
応答速度をアップさせる「オーバードライブ機能」。応答速度を気にしている人は必ずオンにするといい

 PS5をメインに性能をチェックしたところ、LCD-GCU321HXABはPS5用ゲーミングディスプレーの条件に適しているといっていい。もちろんPS5だけでなく、PC用途でも本製品を活用できる。


■HDMI VRR

 最後に、HDMI VRRについて紹介しよう。本製品は、PS5のアップデートで実装された「HDMI VRR(可変リフレッシュレート)」機能にも対応している。これは、ゲームのプレイ中、処理の負荷によってリアルタイムに変動して出力されるリフレッシュレートと、ディスプレーのリフレッシュレートを同期させるというものだ。


 動きの激しいアクションゲームではその変動が激しいため、画面のチラつきや画面のズレ(ティアリング)が発生しやすいが、VRRを有効にすることでそれらを軽減することが可能に。安定したゲームプレイを実現する便利機能なので、ぜひVRRを有効にして楽しんでもらいたい。


 人にもよりけりだが、「PS5(もしくはPC)をメインに使いたいけど、いずれゲーミングPC(もしくはPS5)を購入するかもしれない。PS5とPC両方で4K+ハイリフレッシュレートのゲームプレイを楽しみたい」「PCメインで使いたいけど、抽選でPS5が当たった! PS5兼PC用4Kディスプレーがほしくなった」……なんてもこともあるかもしれない。その際、HDMIとDisplayPortを搭載するLCD-GCU321HXABの存在がユーザーの心を射抜くはずだ。


「ナイトクリアビジョン」モードなど、
ゲーマーが求める機能も多数搭載

 LCD-GCU321HXABは4K解像度やハイリフレッシュレート、HDR、応答速度だけではなく、ゲーマーがディスプレーに求める機能も多数搭載されている。その中で個人的に気になった機能が、FPSやTPSといったジャンルで活躍するであろう「ナイトクリアビジョン」モードだ。


 これは、物陰などの暗い場所を明るく表示させることで視認性を大きく向上させるものだ。対戦型FPSやTPSはもちろん、夜のコースを走行するレースゲームでも活躍するのはいわずもがな。参考までにディスプレーを直撮りした写真を見てほしい。検証で使ったタイトルは「バトルフィールド 2042」だ。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
「ナイトクリアビジョン 切」の状態。照準付近や地面が暗く視認性はあまり良くない
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
「ナイトクリアビジョン 1」に設定した状態。アスファルトの表面や照準の奥にある文字が見え始めた
PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
「ナイトクリアビジョン 2」に設定した状態。暗所がかなり見えるようになり、コンテナの文字やアスファルトがハッキリ視認できる

 上の写真のように視認性が大きく向上するのがわかるだろう。つまり、暗所での遭遇戦ではいち早く敵を視認できる大きなアドバンテージを得られ、先手が取りやすくなるといっても過言ではない。PS5でFPSやTPSをよくプレイする人の一助になりうる機能だ。


面倒な手間を省いてくれるリモコンが付属

 ゲーミングディスプレーで最も面倒なのがディスプレー自体の調整だ。本体のどこかにあるボタンやタッチボタンをちまちまと押しながらOSDで設定をするのは結構な手間で、「あ~面倒だなこれ」と思った読者は少なくないだろう。かくいう筆者も新たに手に入れたディスプレー側の設定をいじるのが億劫になってしまうことが多い。


 そういった面倒さを解決すべく、本製品には単4電池2本で駆動するリモコンが付属している。このリモコンはゲーム用途で使用することが多い「ナイトクリアビジョン」「スルーモード」「オーバードライブ」の機能用ボタンが用意されており、メニューページを複数またがなくても直接アクセスでき、面倒な手間を極力省いてくれる。筆者のような面倒くさがり屋にとってバンザイしたくなるような配慮だ。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
映像機能を遠隔で操作できるリモコンが付属。これが超便利なのだ

 とはいえ、直接アクセスできない項目にも、HDRのオン・オフ切り替えなどといった重要な設定を用意している。したがって、必要に応じてOSDメニューにアクセスしてカスタマイズする手間は必要になるだろう。まぁ、こちらもリモコンでチャチャッと操作できるのでラクではあるが。


PS5も120Hzで遊べる! 4K解像度で最大144Hz対応の31.5型ゲーミングディスプレー「LCD-GCU321HXAB」
OSDメニューで設定可能な項目は多いが、シンプルなメニュー構造となっているので迷わず調整できるだろう

4K解像度で楽しむ快適ゲーミングライフが到来
PS5のフルスペックを活かせるゲーミングディスプレーだ

 LCD-GCU321HXABは、4K解像度に120Hz以上のリフレッシュレートに対応、応答速度もオーバードライブ機能を使用すれば1msと、鬼に金棒を20本くらい持たせたようなディスプレーだ。レインボーシックス シージや仁王2 Remastered Complete Editionなどのタイトルでテストしてきたのだが、不満に感じることもなくプレイに集中できたし、本製品の凄みを実感するに至った。


 LCD-GCU321HXABを試用してみたところ、筆者のようなハードコアゲーマーも納得できる製品だった。また、HDMI入力端子が4K解像度と144Hz入力に対応していることから、PC用途だけでなく4K/120Hzに対応しているPS5を遊ぶのにも適している。新しいディスプレーの購入を検討している、もしくはPS5用のゲーミングディスプレーを探してるのであれば、本製品は有力な選択肢となることは確実だ。


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