今年1月の発表以来、注目を集めているHondaのミニバン「STEP WGN(ステップ ワゴン)」が、5月27日から販売を開始しました。価格は299万8600円~365万3100円。
今回のコンセプトは「素敵な暮らし」

「#素敵な暮らし」をグランドコンセプトとする新型STEP WGN。ラインアップはユーザーのライフスタイルに合わせて、「STEP WGN AIR(ステップ ワゴン エアー)」「STEP WGN SPADA(ステップ ワゴン スパーダ)」の2種類が用意されています。




「STEP WGN AIR(ステップ ワゴン エアー)」は、シンプルでクリーンな印象を受ける1台です。エアーのフロントマスクは大型グリルを配した今風の「ドヤ顔」ではなく、近年のホンダ車に共通する「穏やか顔」。一時期Hondaは鋭角なフロントライトによって力強さを演出していましたが、家族で使うクルマには、スポーツライクな顔立ちは似合わないと判断したのでしょう。フロントグリルの面積は最小限に抑えながら、Hマークの下部をあえてはみ出させることで存在感を強調する遊び心を感じさせます。また、ところどころに細いメッキモールをさりげなく配して上質感を与えるなど、心憎い演出も。



エアーのインテリアはグレーとブラックの2色展開。グレーは、温かみのあるカラーで、まるで明るいリビングにいるような印象。シート素材はファブリックで、カジュアルな印象を与えます。

「STEP WGN SPADA」は、重厚さや高級感、スポーティーさを覚えるグレード。上位グレードとして質感をいっそう高めた「STEP WGN SPADA PREMIUM LINE(ステップ ワゴン プレミアムライン)」が用意されています。



フロントグリルは押し出し感は少ないものの、大型化されたフロントグリルによりスマートさとイマドキ感を演出。








インテリアは、スタイリッシュなダークトーンで統一されています。シートはファブリックの両わきをプライムスムースでサンドイッチ。STEP WGN SPADA PREMIUM LINEはスエード調表皮&プライムスムースのコンビシートとなります。またPREMIUM LINEではほぼ全席にUSB充電端子を設けたほか、2列目シートにオットマンも装備するなど、快適かつ便利な装備が魅力的。

乗車定員はAIR、SPADAが7人乗りと8人乗りの2種類を用意。PREMIUM LINEは7人乗りのみとなります。
ガソリンとハイブリッドの2モデルが用意


パワートレインはAIR、SPADAともに2種類用意。1つは1.5リットル直噴VTEC TURBOエンジンを搭載したガソリンモデル。もう1つは、モーターを中心にドライブモードを使い分ける2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載した2リットルDOHC i-VTEC+2モーターハイブリッドモデルです。気になる燃費はガソリン車が13.9km/L、ハイブリッドモデルが20.0km/L(いずれもWLTCモード)です。変速機はCVT駆動方式がハイブリッドモデルがFFのみ、ガソリンエンジンモデルはFFのほか4WDも用意されています。

それではSTEP WGNの魅力である広い室内空間、そして多彩なシートアレンジを体験してみることにしましょう。





3列シートのSTEP WGN。まず秀逸なのが、7人乗り仕様2列目シートの可動域の広さです。その移動量はなんと最大865mm! さらに2列目シートは中央寄せの左右スライドにも対応し、しかもワンアクションレバーで簡単に動くのがうれしい限り。3列目乗降時に2列目乗車員がいったん外に出る必要はありません。

2列目シートの広い可動域は子どもを持つ親にとってありがたい恩恵も。助手席側2列目シートを思いきり前に出せば、運転席から2列目に座るお子さんの面倒を見ることができるのです。STEP WGN、実に家族思いのクルマではありませんか。

狭くなりがちな3列目シートも大きくゆったり。座面の厚さを従来より21mmアップしたほか、背もたれの高さも45mm伸長。家族全員、快適な旅が楽しめます。






荷室の広さも十分。




3列目シートを収納すれば、フラットな荷室空間が現れます。しかも簡単に収納できるのがうれしいところ。ほとんどワンアクションで収納できることに感動することでしょう。ゴルフバッグを縦に入れることもできるほどの長さ。これはスゴい!



ですので、3列目シートを立てたままなら、足を伸ばして寝ることだって難しくはありません。「家族のいない俺にミニバンは関係ない」という人でも、車中泊が多い方ならSTEP WGNはかなり魅力的に映るのではないでしょうか?
福祉車両もあなどれない機能が盛りだくさん

STEP WGNは福祉車両が用意されています。これはSTEP WGN SPADAのガソリンエンジン搭載車をベースに、車いす仕様車とサイドリフトアップシート車が設定されています。車いす仕様者は2列目乗車タイプと3列目乗車タイプ、そして2~3列目乗車タイプの3種類が用意されています。ここでは2列目乗車タイプ仕様車(355万円5000円~379万5000円)と、サイドリフトアップシート車(339万6000円~363万6000円)の2つをご紹介しましょう。









クルマ椅子仕様車には、スローパーとウインチが最初から用意されています。スローパーは引き出すだけで簡単。あとは車両に車両から伸びるウインチのフックを取り付け、スイッチをオンするだけ。あとはゆっくり車いすを乗せていくだけ。車いすを乗せた後、ウインチはそのまま固定金具にもなります。あとはクルマ椅子の後ろ側にもステップルを取り付ければOK。実に簡単です。




サイドリフトアップシートは、助手席側の2列目シートがそのまま外に出てくるというもの。耐荷重は100㎏まであります。座ってボタンを押すだけと、実に簡単です。途中、若干前かがみみたいな状態になりますが、気になるほどではありません。

SPADAですので、一見ちょっと高級なミニバンに見えるのも美質。
走行性能も安定して快適

最後にちょっとだけSTEP WGNを試乗する機会がありましたので、今回モデルを務めたスポーツカー好きの唯さんにステアリングを握ってもらいました。テストコースのため、最高速度は40km/hまでという条件付きだったのが残念ですが、交差点をひとつ曲がるだけで「とにかく視界が広いです! だから死角が少ないですし、見切りがとてもいいです」と驚嘆!

「それに車が大きいにも関わらず、小回りがとても効くんですよ」ということで車庫入れもラクラクの雰囲気。「乗り心地はとてもいいですね。運転席もですが、2列目がとても快適! しっかり地に足がついたような安定感がありますね。途中段差を通過したのですが、スッと乗り越えて不快感は少なかったです」とのこと。

「e:HEVモデルはかなり静か。エンジンモデルに負けないくらいのパワフルさで、この静粛性はイイですね。なにより広くて快適で、動くリビングみたい!」ということで、STEP WGNは家族全員が快適に移動できる車といえそうです。STEP WGNは、試乗車が用意でき次第、より詳細に紹介する予定ですのでお楽しみに!
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モデル紹介――新 唯(あらた ゆい)

10月5日栃木県生まれ。ファッションモデルとしての活動のほか、マルチタレントを目指し演技を勉強中。また2022年はSUPER GTに参戦するModulo Nakajima Racingのレースクイーン「2022 Moduloスマイル」として、グリッドに華を添える。