日産/SAKURA(294万円/試乗車はオプション込み、335万3415円)

 アイドルユニット「純情のアフィリア」の10期生・寺坂ユミさんを「ASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長」としてお招きし、色々なクルマに乗ってもらう本企画。今回は日産自動車の軽EV「SAKURA」を試乗してもらいました。


日本の道路事情にフィットする軽EV

 日産自動車は、1940年代後半に「たま電気自動車」を、2010年に世界初となる量販電気自動車「日産リーフ」を発売。SDGsやらカーボンニュートラルと騒がれる前から、クルマの電動化にいち早く取り組んできたメーカーといえるでしょう。そして現在、リーフのほかにSUVのARIYA、そして軽自動車のSAKURAと、国産他社のどこよりも充実したラインアップを揃えています。


都内の狭い道も上り坂も快適に走れる日産「SAKURA」は軽とEVのいいとこ取り!

 世界初の軽自動車EVとなったSAKURAは軽自動車のみならず、クルマにとってのゲームチェンジャーになりうる存在と意気込んで市場投入したモデルです。当然注目度も高く、既に2万8000台を売り上げているのだとか。日産リーフの販売台数10年で14万6000台だったことから、半年足らずで2万8000台がどれだけ凄い数かお分かりいただけるかと思います。


 人気の理由はズバリ価格。今回試乗する上位グレードで294万円(オプション込みで335万3415円)という値付けは、ほかの電気自動車の2/3といったところ。とはいえ、上位グレード200万円が相場の軽自動車としては高額なのですが、ここに補助金という追い風がやってきます。その額、国から55万円、地方自治体から45万円(東京都の場合)、さらに葛飾区などではプラス14万円がやってくるので、住んでいる場所によっては「ほぼ半値」でクルマが所有できるのです。さらに、自動車取得時に関わる税金はすべて免税。東京都の場合、194万円で最新の電気自動車が手に入るのです。「今年、ママが軽自動車を買ったんですけれど、なんやかんやで200万円超えてましたよ」と、悔しそうに語るゆみちぃ部長。


 購入金額も安ければ、維持費も安いのが電気自動車の魅力的なところ。SAKURAが搭載する20kWhのバッテリーを満充電する場合、電気代は1kWh27円として540円。これで180km走ってしまうのです。ガソリンの軽自動車が180km走るには、リッター18kmと仮定して10リットル必要。レギュラーガソリンが160円とすると1600円。なんと1/3の金額で走れることになります。ちなみに急速充電の場合、16.5円/分で30分充電すると495円。これで7~8割は充電できます。つまり「自宅や近所に充電設備があるなら、電気自動車の方がオトク」なのです。ゆみちぃ部長の目の大きな目が、さらに大きくなったのは言うまでもありません。


 ですが、ゆみちぃ部長的に軽自動車は「街乗りにはイイけれど、高速道路は怖いかも。大きなトラックが横を通ったり、風が強い時にはふらつくかも」というイメージ。

そして「内装がチープ」であったり「坂道でエンジンが唸る」と安っぽいという点もあるのだとか。さらに、MINIやポルシェのようなヘッドライトが丸いクルマがお好みですので、SAKURAの現車を見せるのは正直不安でした……。


都内の狭い道も上り坂も快適に走れる日産「SAKURA」は軽とEVのいいとこ取り!

 ですが見るやいなや「いいじゃないですか!」と、ゆみちぃ部長の中の好感度ゲージが爆上がりの「ときめきメモリアル」状態であります。「フロントマスクに穴があいていないのが未来的でいいですね。エンブレムが光っているし!」という先進感にハートキャッチされたようです。


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SAKURAのインテリア
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プレイスティック式のシフトを採用
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USBはType-CとType-Aを各1系統用意する
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9インチのナビゲーションディスプレイは高精細で見やすい
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ドアの内張とリモコンまわり
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パーキングブレーキはステアリングコラム近傍の左側にある
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ステアリングホイールは2スポーク
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メーターパネルは液晶表示
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天井にはSOSボタンを配置する

 室内もチェックしてみましょう。「軽自動車の車内って、プラスチック感たっぷりという印象なんですけれど、SAKURAはカジュアルなリビングみたいでイイ!」というように、ファブリックを多用したインテリアに好印象。「ところどころ、金色っぽい差し色がイイですね」というわけで文句ナシでした。


後部も足下に余裕アリ!
大人4人がしっかり乗れる

 後席が広いのがSAKURAのいいところでもあります。「これ、SUVより足元が広くですね!」と大絶賛なのであります。「しかもフロアーの間に段差がないから、車内での移動がラク!」だったりします。高さもありますので、小さいお子さんなら車内で着替えることだってできるかも。


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後席の様子
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後席を一番下げた状態
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後席を前に出した状態
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バックドアを開けたところ
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後席は真ん中のつまみで前後に移動できる
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もっとも後ろにした状態
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もっとも前にした状態
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背もたれを倒した状態

 荷室後席を前後に動かすことで、そのスペースを広げることができます。

後席側を最も下げた状態でもスーツケースを横にして入れることはできそう。もちろん背もたれを倒せば荷室容量はさらにアップします。ただ、段差ができてしまうので、フルフラットにはならず。ゆみちぃ部長の荷室で寝っ転がりカットは今回もお預けとなりました。


六本木の狭い道もスイスイ進める機動性

都内の狭い道も上り坂も快適に走れる日産「SAKURA」は軽とEVのいいとこ取り!

 今回は六本木や芝の裏道を走ってみることに。対面通行の道ですが、路駐が多く、そして坂道ばかりです。「こういうところを走ると、軽自動車ってイイなと思いますね」とゆみちぃ部長。「坂道ばかりなのですが、すっごく静かに上がっていくんですね。普通の軽自動車だと苦しい音が出るハズなのに」というわけで、電気の力に感心しきり。「とにかく静か。乗り心地もよいし、取り回しもよいし、街乗り最強じゃないですか!」と大絶賛部長でした。


都内の狭い道も上り坂も快適に走れる日産「SAKURA」は軽とEVのいいとこ取り!
プロパイロットボタン
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プロパイロット・パーキングボタン

 「この軽自動車、高速道路で便利なプロパイロットも入っているし、自動で車庫入れするプロパイロット・パーキングも入っているんですよね? それでいて普通の軽自動車よりも安く購入できるって、すごくないですか?」と、ゆみちぃ部長。


都内の狭い道も上り坂も快適に走れる日産「SAKURA」は軽とEVのいいとこ取り!

 「うちのタワーマンション(設定)の駐車場には、充電器がないんだよなぁ」とポツリと言いつつも、完全にEV信者となっているゆみちぃ部長。

「これからは電気の時代なんですよ。それが軽自動車にもやってきたんですよ。驚いたのはエンジン搭載のコンパクトカーよりも静かで快適なこと。ゲームチェンジャーですよ!」と、なぜかドヤ顔をみせたのでした。


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寺坂ユミ(てらさかゆみ)プロフィール

都内の狭い道も上り坂も快適に走れる日産「SAKURA」は軽とEVのいいとこ取り!

 1月29日愛知県名古屋市生まれ。趣味は映画鑑賞。志倉千代丸と桃井はるこがプロデュースする学院型ガールズ・ボーカルユニット「純情のアフィリア」に10期生として加入。また「カードファイト!! ヴァンガード」の大規模大会におけるアシスタント「VANGIRLS」としても活躍する。運転免許取得してから上京後は一切運転していなかったが、最近ペーパードライバーを脱出。こだわりが強く興味を抱くとのめりこむタイプであることから、お気に入りの1台を探す予定。


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