アイドルユニット「純情のアフィリア」の寺坂ユミさんを、ASCII.jp自動車部の「ゆみちぃ部長」として迎えての試乗企画。今回は昨年に引き続き、カスタマイズカーの国際的祭典「東京オートサロン」の会場で、お気に入りのクルマ探しとなりました。果たして気になるクルマは見つかるでしょうか? 今回は前編、主に国産メーカーをお届けします。
新型コロナウイルス感染症(第8波)予防の観点から、取材はマスクを常時着用したほか、人が密集している出展ブースを避けて取材・撮影を行ないました。
前回は歩きまくって疲れたゆみちぃ部長。今回は、身軽な装備とGoProを片手に会場へ突撃しました。2年目となると慣れたものです。でも「寒いと思って厚着をしたのですが、歩くうちに暑くなってきました」ということで、来年への課題も見つかったようです。
シビックでSUPER GTのGT500に参戦! ホンダブースはモータースポーツ重視



まずはHondaブースへ。今年のHondaブースはモータースポーツ色を前面に押し出している雰囲気です。来場者の度肝を抜いたのは、2024年からシビック TYPE RでSUPER GTのGT500クラスへの参戦発表でした。「スープラとフェアレディZというスポーツカーに、4ドアセダンのシビックが立ち向かうんですか?」と素朴な疑問を抱くゆみちぃ部長。まぁ中身はレーシングカーですからね。


隣には、Hondaの従業員で構成されたレーシングチーム「Honda R&D Challenge」のFL5型シビック TYPE Rも展示。ということで、チーム代表で広報部の木立さんとFL5開発責任者の柿沼さんとパチリ。Honda R&D Challengeについては、別記事をご参照ください(「クルマ作りの人材育成のためスーパー耐久に参戦するHonda従業員チーム「Honda R&D Challenge」)。

その隣にはFIT開発部隊が、モビリティリゾートで行なわれているレース「JOY耐」に参戦しているFITも展示。このレースで得た知見がFIT RSに役立っているのだそうです。





では、市販車に近いクルマからチェックしていきましょう。純正用品を手がけるホンダアクセスは2台のSPORTS ACCESSORY CONCEPTを展示していました。「ZR-V e:HEV SPORTS ACCESSORY CONCEPT」は、純正アクセサリーのコーディネート「Premium Style」の造形はそのままに、艶のあるブラックをアクセントにさらに洗練されたスポーティーさを表現。「CIVIC e:HEV SPORTS ACCESSORY CONCEPT」は、シビック TYPE Rのエッセンスを取り入れながら「ちょうどいいスポーツ感」を演出しています。リアスポイラーはシビック TYPE R用に発売されているモデルを彷彿させるもの。これが効くんですよ!





無限(M-TEC)は、ZR-Vのアクセサリー装着車が初お披露目。無限らしい個性と品位を感じさせる1台です。そしてもう1台はシビック TYPE R。なんとカーボンによる外装のほか、足回りにも開発の手を伸ばしているのだとか。こちら4月21日発売予定だそうで、これから野尻選手などに実際に走ってもらいながら開発を進めていくそうです。フロントバンパーまわりは、Honda R&D ChallengeのFL5車両に酷似していますし、リアスポイラーも翼端板は異なりますが、メインスポイラーの形状は似ています。ちなみにホイールはBBSとのコラボだそうです。
新型GT-Rをアンベール!
軽自動車のコンセプトも登場の日産ブース


続いて日産。こちらではNISSAN GT-Rの2024年モデルのプレスカンファレンスに参加しました。こちらに関しては別の記事をご参照していただくとして(「日産が新型「GT-R」を発表! 限定仕様車とNISMOチューンをアイドルが最速チェック!」)、アシュワニ・グプタ日産自動車取締役 代表執行役最高執行責任者のお話を真面目に聞いていました。


ブースには数多くのコンセプトカーが展示されていました。ROOX SUITE CONCEPTは、軽自動車「ルークス」をベースに、「あなたの大切なパートナーとともに特別な日をお祝いする」というコンセプト。広々とした室内空間をさらに広げたほか、電子ピアノを搭載。プレミアムシートのようなリラックスできるラグジュアリーな空間を演出しています。最近の軽自動車は広いですからね。

もう1つユニークだったのは「CUBE Refreshed & Retro CONCEPT」。2019年に販売終了した「キューブ」の中古車をベースに、傷や色あせなどが気になる外装パーツや、手の触れることの多い内装パーツを新品に交換してリフレッシュしたコンセプトカーです。キューブらしさとレトロを融合させたカスタマイズで、旅に行きたくなるような1台に仕上げられていました。
電動化や水素エンジン化したハチロクが!
TOYOTA GAZOO Racingブース




ゆみちぃ部長の同郷、TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)とLEXUSは人、人、人の大盛況! なかでも人を集めていたのは2台のAE86。1台は水素エンジン搭載、もう1台は電気自動車で、それぞれ某峠漫画のようなカラーリングがなされていました。注目はAE86に搭載されていたレシプロエンジンの「4A-G」を水素エンジン化している点。お金の面はともかく、将来ガソリンの販売がなくなったとき、愛車はそのまま終わるのではなく、お金はかかりますが水素エンジンとしてよみがえる可能性があるということ。これはスゴイことです!

某峠漫画には明るくない部長が気になったのは、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team所属選手のラリードライバーが監修およびプロデュースした2台のGRヤリス。セバスチャン・オジェ選手監修の「GRヤリス RZ“High-performance・Sébastien Ogier Edition Concept”」と、カッレ・ロバンペラ選手監修の「GRヤリス RZ“High-performance・Kalle Rovanperä Edition Concept”」は、いずれもGRヤリス RZ“High-performance”(456万円)がベースとなっており、特別な装備やチューンアップがなされています。
セバスチャン・オジェ選手仕様は、専用カラー、大型のリヤウィング、専用WRCチャンピオンデカール、ブルーのGRロゴ付きカラードキャリパーをエクステリアに採用。内装はステアリングに専用色ステッチなどがおごられるそうです。4WDモードセレクトスイッチには、セバスチャン・オジェ選手がカスタムした専用制御を追加し、エンジンに関しても370N・mから390N・mにトルクアップ! 今後発売予定だそうですので、要チェックです。

レクサス初の電気自動車「RZ」をベースに、車両前後に150kwの高出力モーターを搭載した「RZ SPORT CONCEPT」。35mmローダウンしたほか、専用エアロパーツが奢られたコンセプトカーです。電気自動車でもレクサスはAMAZING EXPERIENCEを提供し続けるという意思を感じさせました。
ラリージャパン出場車にゆみちぃが乗った!
スポーツ&レジャーのダイハツブース


ダイハツブースは、スポーツとレジャーの2面でクルマを訴求。スポーツ面ではコペンを使った展示が行われていました。ハイゼットをサポートトラックとしてコペンでサーキットを楽しむという提案コンセプト。ちなみにハイゼットは前後に伸長できるそうです。



そしてさり気なく置かれたのが、昨年のラリー・ジャパンに参戦したコペン。ダイハツは2008年にモータースポーツから撤退していたのですが、スポーツパーツなどを手がけるD-SPORTとのコラボレーションとなる「D-SPORTレーシング ラリーチーム」として、全日本ラリー、TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジなどへの参戦。そしてラリージャパンに出場し見事完走。WRCに軽自動車が参戦し完走したのは、実は1993年のサファリラリーでのスバル ヴィヴィオ以来で、しかもクラス優勝まで成し遂げたのです。
ということで、特別にロールケージを潜って運転席へ。「これで走ったんですか?」と、コンパクトな軽自動車の大きな偉業を、肌身をもって感じたのでした。


ほかにも、天井にボートを積載したアウトドアコンセプト「ATARI WILDRANGER」を展示。どこか動く探検基地という感じです!
ももクロも来た! スズキブース


スズキブースは、人気アイドルグループの「ももいろクローバーZ」とコラボして、スペーシアベースの車中泊仕様とカフェ仕様を展示していました。会場にももクロのメンバーも来ていたようで、ゆみちぃ部長もチラッと見た様子。ですが写真撮影は不可で残念がっておりました。
新型インプレッサ登場! スバルブース


スバルブースでは、新型インプレッサが本邦初公開されていました! しかも、STIパーツてんこ盛りの状態で。スバルらしい鋭角なデザインのコンパクトなステーションワゴンです。そして人気のレヴォーグもSTI Sport#プロトタイプを展示し、走りを訴求していました。
大迫力のトライトンが鎮座!
三菱ブース


三菱自動車のブースでは、デリカミニが初公開。人気ミニバンの軽自動車版といったもので、eKクロススペースをベースに、デリカらしい顔に仕上げられていました。受注は開始しているそうです。その一方、2022年度末(2023年3月)にはeKクロススペースが終了するとのこと。SUVルックの軽ハイトワゴンを求められる方は、お早めに。

「トライトン ラリーカー」は、2022年11月にタイ~カンボジアで開催されたアジアクロスカントリーラリーに参戦して総合優勝を果たしました。ボディーには大きくラリーアートの文字が! やっぱり三菱はこうでなくては!
サーキットのガレージ風味
マツダブース

近年SUVの人気モデルが多いMAZDA。CX60のカスタマイズモデルがあるのかなと思いきや、MAZDA Spirit Racingの活動を紹介する内容でブースを展開していました。展示していたのは、バイオディーゼル燃料でスーパー耐久シリーズに参戦するMAZDA3。「バイオ燃料って何ですか?」という方は、こちらの記事をご参照ください。


そして、ナンバー付き車両で争われるワンメイクレースや「ロードスターパーティレースⅢ」に出場可能な車両を展示。この仕様で販売されているそうです。

ここまでが自動車メーカー系。この中でゆみちぃ部長が最も気に入っていたのは「NISSAN GT-R」のようです。ここまでずーっと歩き通しだったため、ブリッドブースで椅子をみつけるや、座って休憩するゆみちぃ部長。後編では輸入車とショップ系のマシン、そして自動車関係者と交流している様子をご紹介します。オートサロンに関してはゆみちぃ部長もまとめ動画を作っているので、こちらも合わせてどうぞ!
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寺坂ユミ(てらさかゆみ)プロフィール

1月29日愛知県名古屋市生まれ。趣味は映画鑑賞。志倉千代丸と桃井はるこがプロデュースする学院型ガールズ・ボーカルユニット「純情のアフィリア」に10期生として加入。また「カードファイト!! ヴァンガード」の大規模大会におけるアシスタント「VANGIRLS」としても活躍する。運転免許取得してから上京後は一切運転していないが、ペーパードライバーを脱出。こだわりが強く興味を抱くとのめりこむタイプであることから、お気に入りの1台を探す予定。