日産自動車は11日、車中泊の新しい形を提案する「キャラバン MYROOM」を発表。あわせて期間限定の特別仕様車「キャラバン MYROOM Launch Edition」の注文受付を開始しました。
◆世の中の車中泊ブームを受けた内装デザインのキャラバン
もはやカーライフのひとつとして定着した感のある車中泊。日産自動車 日本マーケティング本部チーフマーケティングマネージャーオフィス チーフマーケティングマネージャーの阿部龍太さんは、現在の車中泊事情を以下のように分析されています。
「キャンピングカー市場は近年横ばいである日本の自動車市場において、非常に珍しい右肩上がりの成長を遂げています。その中でも最も伸びているのが8ナンバーに区分されないライトキャンパーといいますか、ベッドキットを取り付けた簡単な車中泊仕様車がとても伸びています」と分析。その上で「今回のキャラバン MY ROOMは、まさにこのカテゴリーになります」と、市場投入の理由を語りました。
◆車中泊する層は子どもがいない家族が多い
続いてペルソナについて話が及びました。「リサーチをして分かってきたお客様像ですが、年代として非常に多いのは、もともとお子様がいらっしゃらない、あるいは子育てを終えたポストファミリーの方です。特徴的なのは夫婦仲がよくて、旅に限らず色々なことをカップルで行動する方が多いことです」。つまり自分たちのペースで行動することを大事にしていることから、車中泊を好まれるのだろうと分析したようです。
あわせて別軸として、車中泊をされる方は大きく3つに区分できると分析しています。
ひとつはキャンプ好きで、キャンプ場でテント泊との合わせ技で楽しみ、こだわりのキャンプギアを使う人。
次に中古車を購入し、内装などを剥がしてホームセンターで買ってきた材料を使ってDIYをする人。その様子やでき上がりをSNSにアップして楽しんでいる人もココに当たる。
そして3番目は、旅好きのタイプ。旅行好きが高じて車中泊をしているという人で、必ずしもキャンプ場に限らず、車中泊が許されている場所で宿泊し、ギアにこだわるというよりも、最低限必要な荷物を持って旅行に出る人です。
これらを踏まえて「今回のMY ROOMは、そのような方にピッタリの車だと思っています」と自信を見せました。
開発を統括した日産自動車ビジネスパートナーシップ開発本部 商用車ソリューション&特装部の竹内陽子さんは「キャラバン MYROOMのコンセプトは、MYROOM into the nature。自分のお気に入りの部屋ごと自然の中に持ち込んでリラックスできる、です。自分で出かけるではなく、部屋にタイヤがついて部屋ごと出かけるイメージです」と、商品コンセプトを紹介。
そして「のんびり&シンプルという新しいお客様を狙っていきたいと思っています。キャンピングカーで出かける時に、ペットと共に過ごすという声もよく耳にしました。ペットが泊まれるところがなかなかない、という事情が考えられます。ペットとクルマでのんびり過ごすという新しい道具を目指しています」と、夫婦やパートナーの利用のみならず、様々なニーズに応えられる車であると訴求しました。
◆ブラックで引き締まった特別仕様車
「キャラバン MYROOM Launch Edition」
それでは車両についてご紹介しましょう。特別仕様車「キャラバン MYROOM Launch Edition」は、キャラバンの上位グレード「GLAND プレミアムGX」をベースに架装を施したもの。エクステリアは、ブラックグリルやブラックドアハンドル、ブラックドアミラー、ブラックスチールホイールといった専用パーツにより引き締まった印象。
その一方、バックドアと両サイドには「MY ROOM」のステッカーが貼られ、無骨さを和らげています。さらによく見ると、運転席側ドアの近くに防水キャップが設けられているのですが、これに関してはのちほど紹介します。
ボディーカラーは、写真のサンドベージュとホワイトの2トーンカラー(専用色)のほか、ピュアホワイト、ステルスグレー、ミッドナイトブラックの3色を用意。パワートレインは、ガソリン/ディーゼルと2種類のエンジンを用意。ディーゼルモデルには4輪駆動仕様もラインアップに加わります。
◆食事や就寝だけでなくエンタメやビジネスにも対応する車内装備
「折りたたみベッド」仕様をベースに、架装オプションとして「跳ね上げベッド」仕様の2モデルが用意されたMY ROOM。いずれも明るくウッディな室内空間で、窓の部分はカーテンまたは木製ブラインドが取り付けられくつろぎの空間を演出。車中泊はもちろんのこと、車中オフィスとしても活用できます。
シートおよびベッド部分はヘリボーン柄のファブリックで、こちらも明るいグレーとすることで、シンプルモダンを演出しています。また最初からカーテンが最初から用意されているので、トータルコーディネートできているのも魅力です。
MYROOMの秀逸な点は2列目シート。日産が「2 in 1シート」と呼ぶそれは、用途に合わせてシートアレンジが可能。しかも移動中と駐車中の状態で、座面の硬さが異なるというコダワリで、駐車中の状態はまるで家のソファーのような柔らかさ!
◆クルマの中をホームシアターにできるスクリーンも!
バックドア近傍にはロールスクリーンが用意されているので、プロジェクターがあれば、車の中がホームシアターに早変わり! もちろんカーテン替わりとしても使えます
室内のあちらこちらに収納スペースが用意されているのも本機の魅力。さらに寝苦しい夏の夜を和らげてくれる換気扇が設置されています。
また、キャンプサイトによっては提供される電気を、前出の運転席ドアの近傍に設けられた場所から取り込んで、室内で使うこともできます。
◆調光できる電球と折りたたみベッド
そしてスライドテーブルでもうクルマから降りたくない
天井にはスポットライト付きの木目調ルーフパネルを設置。電球色で明るい車内を演出します。調光はリモコンでできますので、寝る前に車内を移動する必要はありません。
折りたたみベッド仕様からご紹介しましょう。ベッドは2分割可能で、通常はボディーサイドに折りたたんだ状態で配置。これを組み立てることで、フラットな空間が生まれます。ベッドと床面の高さは約25cmあるので、寝ている時などは下にスーツケースをはじめとする荷物を置いておくこともできます。ベッドは180cmを超える男性が寝ても、十分に足がのばせるほど。また、大人2人が並んでも十分な広さが確保されています。
車内での食事などに便利な前後に稼働できるスライドテーブルも用意。就寝時や移動中は取り外して立てかけることもできます。折りたたみベッドの使い方によっては、対面での食事などもできます。
法律上、商用車は荷室と客室を区切る必要があります。キャラバンは2列目シートの後ろに仕切りを取り付ける穴が用意されているのですが、そのまま露出するとカッコ悪かったりも。MYROOMでは扉を設けることで、この問題をスムーズに解決。小さな心配り、「おもてなし」を感じませんか?
極めつけ、ともいえるのが跳ね上げベッドタイプ。これは車両の右側に設けた大型のベッドを倒すだけで寝室ができるというもの。ベッドを組み立てる手間が一気に解消する優れモノ! 雨の日など、屋外に出ずにパタンと倒すだけでベッドが出来上がるのは本当に便利です。さらに跳ね上げベッドにはダンパーが設けられているので、バタンと倒れることはありません。
いずれのタイプの「キャラバン MYROOM Launch Edition」は期間限定受注で、2トーンカラーは12月末、モノトーンカラーの3色は2014年1月まで受注できるとのこと。その後については、通常モデルに切り替わるそうです。
快適な車中泊を過ごしたい。けれどキャンピングカーほど本格的なものは予算などの面からちょっと……という方。「キャラバン MYROOM Launch Edition」は実に魅力的な車に映るのではないでしょうか?
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