松竹梅白壁蔵「然土」再販、受注をスタート

 宝酒造は3月5日、松竹梅白壁蔵「然土(ねんど)」の受注を開始した。


 そのこだわりは圧巻。

米の旨みを存分に引き出すことを目的とし、米の収穫年度や状態に応じて、精米歩合、仕込み配合といった要件を都度変更。独自の微生物のみを最大限に働かせる環境を維持する「生酛(きもと)造り」で醸造され、袋吊り(※)という製法で作られている。


 原料米は、兵庫県西脇市の山田錦を全量使用。専業農家の藤原氏と協働し、土づくりや日照条件などのデータを蓄積しながら品質改良し、地球温暖化に影響を与えるといわれる「メタンガス発生の抑制」や「農薬の低減」と言ったテーマにも、取り組んでいる。


 なおこの然土、初回の発売されたのは昨年の10月。その際は、厳選された飲食店のみで取り扱われていたが、反響が好評だったこともあって、今回は業務用に加え、百貨店やオンラインショップも含めて合計500本限定の再販売となった。


1万1000円の無濾過原酒「然土」再販スタート、高価格でも売れるワケ
日本在住者では唯一マスター・オブ・ワインの資格を保持する大橋健一氏が監修している

 1瓶2000円、3000円という価格で購入できる日本酒も多い中、1万円を超える高級な日本酒が支持を受けたことは、同社のこだわりと味の良さが消費者に響いたことを意味しているだろう。日本在住者では唯一マスター・オブ・ワインの資格を保持する大橋健一氏がその味わいを監修しており、SNSなどで情報を探すと、こだわりの割烹や飲食店が入荷している様子もヒットする。


 同社はその味わいについて、「松竹梅ブランドがめざし続けてきた、食中酒として飲みごたえがあり、飲み飽きしないおいしさ」と表現する。米の旨みが感じられる厚みのある味わいと、華やかさから始まる複雑な香りに特徴があるといい、ひと口飲めば、同社の醸造技術とこだわりが感じられるはずだ。


 大手酒蔵の意欲作、ぜひとも入手して楽しんでみてほしい。


1万1000円の無濾過原酒「然土」再販スタート、高価格でも売れるワケ
米の旨みが感じられる厚みのある味わいと、華やかさから始まる複雑な香りに特徴があるという※もろみを袋の中に入れて吊るし、自重で自然に滴り落ちる雫のみを集める製法。
集められる量が少なくなるため価格が上がるが、圧力をかけないので雑味が極めて少なくなる。

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