さまざまなメーカーからEVが登場し、EVメーカー・テスラのアドバンテージも薄まったように見える。今では他社もテスラのような大画面のインフォテインメントシステムを搭載し、音声でエアコン設定ができるのも珍しくなくなり、高性能EVはテスラだけのものではなくなった。
筆者は過去に何度かテスラのモデル3に乗っているのだが、「モデル3 パフォーマンス」に乗って驚いた。これまでのモデル3とは別物のごとく変わっていたのだから……。まだまだテスラのアドバンテージは薄まっていないどころか、ハードウェアもソフトウェアも他社との差が開いているのではないか、と思わされた。
ということで、テスラはいまだEVのトップメーカーを走り続けていると感じた3つのポイントを紹介する。
高性能EVの先頭を走り続けるテスラ
筆者がテスラ・モデル3を初めて見たのは2018年の秋だったと思う。その後、2019年に日本導入の第1号に近い車両を試乗。当時、報道で話題を集めていたこともあり、停めるたびに「どうなんですか?」などと声をかけられた。懐かしい思い出だ。今では、街で見ない日はないほどの存在に……(自動車の黒船、テスラ Model3はアメリカ的合理主義の集合体だ)。
それから何度か試乗した。先進性に舌を巻くも、どこかスマホに乗っているという印象が強く、またどこかアメリカ的な合理主義に好きにはなれなかった。それは今も変わらない。
【テスラのアドバンテージ 1】充電施設の多さ
電気自動車にとってインフラは重要だ。我が国で外出先または移動中に充電をする際は、全国に約1万2000基あるというCHAdeMO規格の充電器を使うことが一般的。一方、テスラは独自規格の充電器を使う。その数は957基だ。「少ないんじゃない?」と思われるかもしれないが、車両付属の変換ケーブルを用いれば、CHAdeMO規格でも充電できる。
よって、日本で最も充電器の個数が多いのはテスラということになる。ちなみに次に多いのはアウディやポルシェ、フォルクスワーゲン、そして今夏からレクサスが加入するプレミアムチャージアライアンス(PCA)で341ヵ所だ。
しかも、テスラは3月31日までに納車が完了した場合、急速充電料金が5年間無料というキャンペーンを実施している(キャンペーンサイト)。とりあえずインフラの心配があるならテスラを選ぶことをオススメする。
【テスラのアドバンテージ 2】常に最新のテクノロジーが享受できる
では車両の方はどうなのだろう。生産開始以来、テスラは常にソフトウェアをアップデートしているほか、システムの心臓部であるCPUも、初期はインテルだったが、現在はAMDに代わり処理速度の向上が図られているという。また、AI処理に自前の半導体チップを用いているのも特徴。自前にすることで、従来の考えにとらわれない自由でしがらみの少ない設計ができるという。
そして、2023年にマイナーチェンジを実施。パッと見たところ、ハンドルが変わったかなと思ったのだが、そのハンドルまわりに、コラムシフトレバーやウインカー/ワイパーのレバーがなくなりスッキリ感がさらにアップ。
では、どうやってシフトモードを設定するのかというと、ディスプレイ右上側というから驚き。真夏の炎天下などでディスプレイが表示できなくなったらどうするのか? という疑問は残るが、使ってみると新感覚すぎて「これからの時代、こうなるのかな」と思ったり。
ちなみに、ウインカーは左手親指で操作。これも最初は戸惑いを覚えるが、オートバイに乗っている身からすれば、こちらの方がスンナリと受け入れられる。
先進的と書いたが、意外なのは高速道路でのハンズオフに対応していないこと。これは日産とBMWに先を越されている。きっと技術的にはできるのだろうが、オトナの事情でアクティベートしていないのだと思われる(アメリカでは自動運転をやっている)。
【テスラのアドバンテージ 3】長年培ってきたEVの習熟度
予告なき変更は車両側にも行なわれているのではないだろうか? 乗るたびに「こうだったっけ?」と戸惑う。というのも、その都度動的性能が洗練されているからだ。ブレーキなどはダイレクト感に乏しかったが、だいぶよくなった気がするし、妙に硬質な乗り心地は影を潜め、上質な足周りになっていた。
何より驚くのは、運転しての楽しさが増してきたこと。
それはバッテリーを床面に置くという低重心、フロントに重量物(エンジン)がないという電気自動車特有のレイアウト設計が活きるクルマになってきたということだ。
マイナーチェンジで後席の快適さもアップした。8インチのタッチスクリーンディスプレイが設けられ、楽曲の選曲などもできるようになった。またシート形状も変わり、よりヘッドルームが広くなったようだ。
【まとめ】他社が追い付けない存在は変わらない
最初、日本に上陸した時はイロモノ扱いされたテスラ・モデル3。時が経ち、各社から魅力的な電気自動車が出てきたが、テスラ・モデル3はそれらを突き放す完成度になっている。それは日本に1000基近い専用の充電器を設けたことと、ハードもソフトも絶え間なくアップデートを繰り返してきたからだ。
価格的競争力もあるテスラ・モデル3。電気自動車の導入を検討しているなら真っ先にチェックしてほしい。
■関連サイト











![[USBで録画や再生可能]Tinguポータブルテレビ テレビ小型 14.1インチ 高齢者向け 病院使用可能 大画面 大音量 簡単操作 車中泊 車載用バッグ付き 良い画質 HDMI端子搭載 録画機能 YouTube視聴可能 モバイルバッテリーに対応 AC電源・車載電源に対応 スタンド/吊り下げ/車載の3種類設置 リモコン付き 遠距離操作可能 タイムシフト機能付き 底部ボタン 軽量 (14.1インチ)](https://m.media-amazon.com/images/I/51-Yonm5vZL._SL500_.jpg)