ASCII.jp読者のみなさん、こんにちは! 今年もCUSCO Racingから「XCRスプリントカップ北海道」のXC-2クラスに、ハイラックスでコ・ドライバーとして参戦している、梅本まどかです。


梅本まどか、ラリー北海道のXCRも優勝し4連勝達成! 番場選手のV4に王手
今回はゼッケン115です

 9月5~7日に北海道の帯広を中心に行なわれたXCR スプリントカップ北海道 第4戦「Rally Hokkaido 2025」も前戦ラリーカムイに続き、優勝することができました。


 今年番場選手のV4、そして私もシリーズチャンピオンを獲ることが2025年の目標ですが、番場選手は今回も1位の20ptをGETできたので合計80pt。2位の浅井選手と33ptの差をつけ、V4に王手となりました。この20ptはかなり大きく、ここで優勝できたことで次戦5位以内に入ればチャンピオン確定です。


 私は第2戦をお休みしてしまったので、最終戦まで気合いを入れて頑張りますよ!


 20pt獲得できたこのラリー北海道は、少し特殊なラリーでした。前戦のラリーカムイと今回のラリー北海道は、全日本ラリー選手権と併催です。また、ラリー北海道はFIA International Rallyも併催で、国際クラス、国内クラス、オープンクラス、XCRスプリントカップといろんなクラスがあるのです。


 ラリー北海道で使うSSやリエゾンは、一部ラリージャパンが帯広で開催されていた時にも使われていて、距離は昔と比べて短くなったそうですが、人生で二度目となるラリー北海道でもラリージャパンの規模の大きさや難易度の高さを感じました。


梅本まどか、ラリー北海道のXCRも優勝し4連勝達成! 番場選手のV4に王手
セレモニアルスタートも大盛り上がり

 今年使用したコースは昨年とほぼ同じ。以下、紹介します。


Leg1(1日目)

SS1 PAWSE KAMUY SHORT 9.47km
SS2 RIKUBETSU LONG 4.63km
SS3 YAM WAKKA REVERSE 23.53km
SS4 PAWSE KAMUY SHORT 9.47km
SS5 RIKUBETSU LONG 4.63km
SS6 YAM WAKKA REVERSE 23.53km
SS7 PAWSE KAMUY SHORT 9.47km
SS8 RIKUBETSU LONG 4.63km


Leg2(2日目)

SS9 SSS IKEDA 0.5km
SS10 OTOFUKE REVERSE 6.12km
SS11 SSS IKEDA 0.5km
SS12 OTOFUKE REVERSE 6.12km


 SS1、4、7のPAWSE KAMUY SHORTと、SS3、6のYAM WAKKA REVERSEが昨年と逆走。あとは同じ内容でした。結果だけを見ると、ノントラブルで1位というのは余裕があったように見えますが、新型ハイラックスでの2年目という経験、番場選手のドライビングと戦略、そして何より、メカニックさんがマシンを完璧に仕上げてくださったおかげで、優勝することができました。


梅本まどか、ラリー北海道のXCRも優勝し4連勝達成! 番場選手のV4に王手
チームのみなさん、ありがとうございます!

 SS3まではMAZDA CX-60の寺川/石川組と三菱 トライトンの川畑/中谷組と接戦だったので、リアルタイムで観て、ドキドキした方も多いのではないかと思います。


 それぞれの車両の特性もあり、SS1のような道幅も広くハイスピードコースはCX-60の方が速く、SS3のような細くて長いコースはハイラックスが優勢という特徴もありました。


 それぞれのドライバーさんのテクニックももちろんありますが、現場の会話からはそれぞれのメーカーさんも力を入れているような雰囲気が感じられました。


 ゼッケンも近い3台の争いは、走り終わってタイムを比べるしかありません。実際にSS1は昨年も1位を取れなかったので、気負わず様子を見ながら、大きなミスをしないように「まずは1本!」と感覚を取り戻すような形で走りました。


 結果は3位でしたが、昨年SS3のヤムワッカで差をつけて1位がとれたので、そこまで気を落とすことなくSS2の陸別へ。番場選手曰く、あまり好きなSSじゃないそうですが「レッキの日よりも路面が乾いていて、思っていたよりは気持ちよく走れた」と良い感触。SS3はアップダウンも激しく、直線距離も長いので、噛まないようにリズムも変わる場所があるのでしっかり読むことを意識してリーディングしました。


 昨年はかなり緊張していましたが、今年は2年目ということや、コ・ドライバーの先輩でもある竹原選手や竹下選手から「Duolingo」というアプリを教えてもらい、毎日英語に触れていたからか英語リーディングがなじみ、余裕がでてきた感覚がありました。


 番場選手のさすがのドライビングで今年も1位をとり、ここで逆転して総合も1位に。距離が長いSSで差をつけて勝てるのは大きな強みです。川畑選手は車両トラブルが起きてしまい、かなり離れてしまいましたが寺川選手とは約30秒差。

この差はラリーが終わった最終リザルトに近いタイム差で、SS3でのタイム差がなければ、ホントに接戦が繰り広げられていた気がします。


梅本まどか、ラリー北海道のXCRも優勝し4連勝達成! 番場選手のV4に王手
表彰式前にみんなでパシャリ

 個人的に気合いを入れて挑んだのは、Leg2のOTOFUKE REVERSEの6.12km。Leg1の3本も全部特徴の違うSSですが、昨年も2本ずつ走れたことから、1本目から2本目でいろいろ自分の中で「これは成長できた!」「これは反省点」と分析できたのですが、昨年OTOFUKE REVERSEは2回目がキャンセルとなってしまったため、1回しか走れず、後悔の残ったSSとなってしまったのです。


 後半はリズムが変わり、テンポが早くなるところへのアジャストが1回目でできなかったので、意気込んでいただけに、昨年は悔しい気持ちのままラリーを終えていました。


 今年もLeg2は同じ道だったので、昨年のインカーでのイメージトレーニングと、レッキ後のノートチェックでも意識をして取り組めたこともあったからか、最終SSでは今までで1番いいリーディングができた気がしました!


 リーディングのことで言うと、走り方が変わるとリーディングのタイミングも変わるのですが、今回、番場選手は今までより道幅を広く使って運転していたのですが、サポートいただいているWINMAXさんのブレーキパッドを、これまでいろいろと試していたものが、今回は「これだ!」とセッティングができました。走るうえで大事なブレーキのアジャストがうまくいき、番場選手もうれしそうでした。


梅本まどか、ラリー北海道のXCRも優勝し4連勝達成! 番場選手のV4に王手
トロフィーと番場選手

 ラリー北海道で優勝でき喜びに浸りたい気持ちもありますが、9月20~21日に開催予定だった第5戦のRALLY EAST-IBURIが天候不良のため、なんと中止に……。10月11~12日の最終戦「とかち2025」までもつれ込むことになりました。


 10月は番場選手のV4を決めてきます! みなさん引き続き応援よろしくお願いします。


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番場選手とパシャリ

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