フォルクスワーゲン/ゴルフ GTI(549万8000円~)

ホットハッチの開祖「ゴルフ GTI」の概要と歴史

 ASCII.jpでは、過去に色々なホットハッチ(スポーティーなハッチバック車)を紹介してきました。そんなホットハッチの元祖とも言えるのがフォルクスワーゲン(VW)の「ゴルフ GTI」です。そこで8.5世代目のゴルフにして、おそらく最後のガソリンエンジン搭載GTIをチェックしてみました。


フォルクスワーゲン「ゴルフ GTI」はオトナになったボーイズたちに勧めたいぜいたくな1台
ゴルフ
2代目ゴルフGTI

 VWのゴルフにGTIグレードが登場したのは1976年のこと。最高出力を82馬力から110馬力へとアップした1.6L 直4エンジンに、強化したシャシー、大型のフロントスポイラー、そしてチェック柄のシートで人気を博しました。


 ちなみにGTIとは「Grand Tourisme Injection」の略。当時キャブレターだったところを、インジェクターにすることでエンジン出力向上を果たしたことに起因しています。


 この「小さくて速いハッチバック」に世界が注目。他社からもさまざまなホットハッチが登場しました。日本でもホットハッチは若者を中心に大人気に。いつしか「ボーイズレーサー」という通り名もつくようになりました。


 それから約50年。昨年ゴルフは8.5世代に進化し、少し遅れてGTIがラインアップに加わりました。


8.5世代ゴルフ GTIのサイズと外観の特徴

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 ボディーサイズは全長4295×全幅1790×全高1465mm、ホイールベースは2620mm。ゴルフが出るたびに「大きくなった」という声を耳にしますが、いざ現物を見たり運転をすると「普通の大きさ」だったりします。


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 フロントグリル、バックドア、そしてフロントドアにGTIのエンブレムが付いてています。

このロゴ、いつ見てもカッコいいですね。


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暗い場所では、VWのロゴが光るギミックもあります。これもまたカッコいい!

ゴルフ史上最強のエンジン性能とぜいたくな価格設定

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Honda/シビック TYPE-R

 日本を代表するホットハッチであるHonda「シビックTYPE-R(FL5型)」は、全長4595×全幅1890×全高1405mmと、ゴルフGTIよりひと回り大きかったりします。なぜシビックTYPE-Rの名を出したのかというと、エンジン形式が似ていること、前輪駆動車であること、そして……。


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試乗車の価格

 このゴルフGTIの値段が、シビック TYPE-Rよりも高い約550万円だから! しかもオプションを含めると600万円を超えるというではありませんか。これにはさすがに驚きました。今の時代のボーイズレーサーは、ボーイズが手を出しづらいぜいたくなクルマになってしまいました……。


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 エンジンは2L 直4ターボで、最高出力は265馬力、最大トルクは370N・m。言うまでもなくゴルフGTI史上最強。ガソリンはもちろんハイオクで、気になる燃費は街乗りメインでリッター8km程度。高速道路を使うとリッター10km超えの数字が出てきました。これはほかの2L 直4ターボエンジン車と遜色ありません。


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 ホットハッチ、いやスポーツカーといえばエンジンのメカノイズや排気音が重要。

ゴルフGTIのマフラーからは、野太いイイ音がします。ですが、音圧レベルは小さめ。これは騒音規制ゆえ仕方のないところ。ですので基本的には車内スピーカーが出す疑似音で楽しむことになります。車両設定メニューには、そのエンジン音の大きさが3段階に調整可能です。


 ユニークなのは車外音も設定できるところ。パッと底面を見たところスピーカーの姿は見当たらないので、ひょっとしたらマフラーの中で何か処理をしているのかもしれません。


伝統と先進性を融合させた内装・機能

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 荷室容量は374リットル。運転席側に12Vアクセサリーソケットが用意されています。バックドアは自分の手で開けるタイプで、床面を開けるとスペアタイヤが置かれていました。


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 後席背もたれは60:40分割式なのは他社と同様ですが、長物を収納するのに便利なスキーホールが備えられていました。ちなみに倒したときの容量は1200リッター超えの大容量です。


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 後席のシートはGTI伝統のチェック柄。

足元は狭めですが、運転席/助手席の下に足を入れるスペースがあるので、そこまで圧迫感はありません。エアコンの送風口のほか、USB Type-Cの充電ポートが2系統用意されています。


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 運転席は赤いステッチや差し色が控えめなスポーティー感。センターディスプレイは12.9インチで見やすいものです。


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 メーターパネルはフル液晶でGTI専用の表示も用意されていました。


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 走行モードはハザードスイッチの左隣下側のボタンで変更できます。モードはエコ、ノーマル、スポーツ、カスタムの4種類で、カスタムはエンジンレスポンス、ハンドルの重たさ、そして疑似排気音の大きさなどが設定できます。


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 ワイヤレス充電対応のスマホトレイの上に、車両と通信できるUSB Type-C端子を2ポート用意。Apple CarPlay、Android Autoの両方に対応しており、さらにワイヤレス接続もできます。


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 センターコンソールにパワースイッチとシフトセレクター、電子パーキングブレーキ、オートブレーキホールドを配置。トランスミッションは7速DCT(AT)のみで、MTが欲しかったなぁとも。


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 アームレストは背もたれに近い場所に配置。

フタを開けると奥行きが深い印象を受けました。


走ってみると「楽しいヤンチャ」な乗り味

 8.5世代のVWゴルフは以前マイルドハイブリッドのeTSI Rラインを試乗し、滑らかな走りに「いつまでも乗っていたい」「コンパクトカーのお手本」と評したことがあります。


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 GTIを一言で言えば「楽しいヤンチャ」。クルマの動きがとても機敏で軽やか。ホットハッチというとガチガチの足という印象を抱きますが、適度な硬質さという印象です。街乗りも、首都高も楽しくて仕方なく、絶対的な速さは上位のゴルフRに譲るだろうけれど、誰でもコントローラブルで速いクルマに仕上げられています。


 適度に聴こえる排気音であったり、結構上までエンジンを回し、ちょっと溜めてのシフトアップ、ブリッピングしながらのシフトダウンといった演出が、クルマ好きには絶対刺さるハズ。ドイツ車なのにラテンのノリに思わずニッコリです。


【まとめ】オトナになったボーイズへの最適解

 ボーイズレーサーというには若い人が手を出せない高額車ですし、同じお金を出すならゴルフGTIより、絶対的性能の高い(速い)クルマに目が奪われることでしょう。ですが速いクルマ=楽しいクルマ、ではないのは誰もが知るところ。ゴルフGTIは、そのことをあらためて思わせる1台です。


 その昔、ボーイズレーサーに乗っていた人が、子育てを終えてミニバンを手放し、再び小さいクルマに戻る時に最適解という印象。クルマって楽しいことを教えてくれる、そんなぜいたくな1台だと感じました。


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