Hondaは昔から後出しジャンケンをする会社だ。S660もしばらくしてからModulo Xを出したし、FITもマイナーチェンジでRSモデルをラインアップに加えた。
今回の「VEZEL e:HEV RS」もそう。とにもかくにもイイクルマなのだ。
ひと目見ただけでは変化に気付きにくいが
実はかなり実用性と乗り心地が変わった
パッと見た感じ「何が変わったの?」というVEZEL e:HEV RS。ボディーサイズは全長4385×全幅1790×全高1545mmで、ホイールベースは2610mm。フロントマスクが変わっている点以外、パッと見た感じで従来モデルとの違いを見出すことはできないだろう。
だが、フロントマスクを変えて「RS」の名を語るわけがなく。その正体はというと、サスペンションのバネレートはそのままに、バネそのものを短くすることで車高を15mm引き下げ、なおかつシャークフィンアンテナを廃止することで全高の低減に成功。2WD、4WDモデルともに1550mmまでの高さ制限がある立体駐車場への入庫が可能とした。
ちなみに、最初から1550mmを目指したのではなく、まずは走りのためにローダウンしたところ、「あとちょっとで立駐に入るのでは?」というハナシになり、アンテナに手をつけることを決断しという。ところが、このアンテナ対策が意外と大変で、一朝一夕にはいかなかったそうだ。
よく見てみると、バンパー下部にダーククロームモールディングを配置するなど、スポーティーな印象を強めていることがわかる。
インテリアは黒を基調に赤の差し色を配置。この配色はシビックRSに通じるものがある一方、「FIT e:HEV RS」や「N-ONE RS」とは異なる印象。このあたりを統一してくれたら、RSグレードがブランドとしてより高まるように思う。
後席も運転席同様、黒を基調に赤の差し色という統一空間。TYPE-Rグレードのような派手さはないので、自動車に興味がない人にも受け入れやすいだろう。
15mmのローダウンが街の走りに影響する
一般道を走行してもRSの良さが伝わる印象。近年のHondaの良さは、乗り心地の良さと車内の居心地の良さなのだが、もともと上質だったVEZELがワンランクアップした印象。足周りがわずかに硬質に感じるが、振動の収束がとても早く、結果ノーマルよりも乗り心地が良く、普段使いでもコレ一択というのが結論。
パワートレインには一切の変更はなく、街乗りが静かという美質はそのまま。その一方、シビック RSがTYPE-Rのフライホイールやら何やらを取り付けたのに対し、VEZEL e:HEV RSは変化なしというのは少し寂しいところ。
それは、VEZEL e:HEV RSはシビック RS同様、ベースモデルから約50万円アップしているから。
だが、予算があればVEZEL e:HEV RSを選ぶのも事実。やっぱりHondaの「後出しジャンケンはズルい!」と思った。
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