この世には「教科書」と言われるクルマがあります。
大きいようで意外となじむ?
街中でのサイズ感
M3のステーションワゴンの正式名称は「BMW M3 コンペティションM xDriveツーリング」。コンペティションなのかツーリングなのか、イマイチよくわからない長い車種名ですが、BMWは長らくステーションワゴンにツーリングの名を冠するので、その例に倣ったのでしょう。
誕生したのは、今から約3年前の2023年。BMW M社(1993年までBMW Motorsport GmbH)の設立50周年を記念して発表されました。実はそれまで、M3にステーションワゴンはなかったようで、多くの人に驚きをもって迎えました。
全長4805×全幅1905×全高1450mm、ホイールベース長2855mmのボディーサイズは、ちょっと大きいものの、取り回しに困ることもなさそう。
事実、普通の時間貸し駐車場の枠に入ります。ただドアが大きいといいますか、少し厚めなので、隣のクルマにドアパンチしないよう気を付ける必要はあります。
高速道路休憩施設の駐車場でも枠の中に綺麗に収まります。
BMWが登場するたびに話題になるのがキドニーグリル形状。この時はかなり縦長で好き嫌いは分かれそう。バンパーをよくみると、カーボン素材がチラチラと見え「修理代高そう…」と背筋に寒気が……。
エンジンはBMWの宝刀、3L 直列6気筒 DOHC 24バルブ ツインターボ型。最高出力は510PS(375kW)、最大トルク650N・m(66.3kgf・m)と、まさにモンスターです。
トランスミッションは8段AT。シフトレバーには、3段階にシフトスケジュールを変えられるスイッチがあり、最も多いモードにすると、回転数をかなり上まで引っ張り上げます。これが実に楽しいのですが、燃料代が大変なことになりそうです。ガソリンはもちろんハイオクです。
1800万円超えの「中身」と驚愕のオプション
ここで値段をチェックしたところ、取材車両はオプション込みで1855万6000円でした! 車両価格が1480万円なのに、なんで400万円も高くなっているんだ? とオプション装備品一覧をみると、Mカーボン・セラミック・ブレーキが144万円とか。「こんなのいる!?」と思いましたが、このブレーキがとんでもなく効くうえに、フィーリングも最高だったのです。自分がこのクルマを迎えるなら、絶対に付ける! と手のひら返し。
「完璧」に近い本気の積載能力
ステーションワゴンということで荷室をチェックしましょう。結論から言えば「完璧に近いデキ栄え。背もたれを倒さないで500L、倒せば1510Lという容積は十分すぎるし、さらに言えば後席背もたれは、ほぼフラットにボタン1つで倒れるし、荷室に12Vのアクセサリーソケットもある。さらに言えば、プライバシーシェードを収納するスペースもあります。お手本とは、かくあるべし、といったところです。
荷室まわりで気づいたのは、リアフェンダーの張り出し具合のよさ。実にセクシーです。車高が低いことも相まって、これは近づいてはならない、というオーラがビンビンです。
スポーティーとラグジュアリーの融合
後席シートは、想像よりはスポーツ感が薄くラグジュアリー。サイドパッドが浅いので、ご年配の方の乗降時に苦労しないでしょう。ただ、センタートンネルはかなり高めなので、車内での左右移動は少し厳しいかもしれません。なお、USB端子の形状はType-Cです。
運転席側はというと、スポーツ感がたっぷりでありながらラグジーです。
ディスプレイはカーブドタイプで、角度がよくて見やすいもの。ハンドルはBMWらしく極太でパワステのフィールも重ためです。
ステアリングホイールにはM1、M2というスイッチが。これは好みの走行セッティングをM1、M2に割り当てるショートカットキー。実際に使うと便利で面白いです! ステアリングスイッチは少なめで、それでいてわかりやすいのも好印象です。
センターコンソールのシフトレバーは、ちょっと前のBMWの雰囲気。現在はもう少しシンプルである一方、インフォテインメントディスプレイで操作する部分が増えたので、どちらが良いかは判断の分かれるところ。
【まとめ】刺激的なのに、日常もこなせる二面性
エンジンをかけると、図太い音がこだまします。ゴツゴツとした乗り心地、図太いトルクはオールドスタイルであり、マッチョ。タイヤが太いので、わだちでステアリングがとられやすくもあります。だけどそれがイイ! そうスポーツセダンはこうでないと! と書くと、普段乗りできないと思われそうですが、そんなことはもちろんありません。
高速道路はまさに水を得た魚。どこからでも加速し、オプションのカーボンブレーキの効きもすごい。楽しくてラク。ステーションワゴンだから云々というのは、運転中に意識することは一切ありません。
ライバルのメルセデスAMG C63と比べると、C63の方がヤンチャです。最新モデルはハイブリッドなので、モーター加速が強烈だし、乗り心地はBMWの比にはならないほどにハード。BMW M3は日常使いできるけれど、C63で都内を走るのは……疲れるかも。
高速道路の渋滞時にハンズオフできるのも美質です。この機能とてもイイです。
乗りながら思ったのは、「ハイパフォーマンスステーションワゴンは誰が買うのだろう」というクルマの存在意義。色々想いをめぐらせて得た結論は「サーキット走行を楽しむ人」。というのも、ステーションワゴンならタイヤや工具をいっぱい詰めるから。
モータースポーツを起源とする会社「BMW M」が作ったクルマであるスポーツツーリングワゴンの見本は、こういうクルマなのか、と感じたのでした。
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