今や絶滅危惧種となった、大排気量自然吸気エンジン搭載モデル。そんな絶滅危惧種の1つであるレクサス「RC F」の“絶滅”は2025年1月に宣言されました。

2025年11月に生産終了したRC F、その最終仕様車であるファイナルエディションをレポートします。


レクサス「F」を支えてきた名機

本気で欲しい! 絶滅危惧種V8 NAを積むレクサス「RC F」、最後にして最高の有終の美に心が震えた
レクサス

 2014年に登場したRC F。5.0LのV8自然吸気エンジンを搭載したこのモデルは、サーキット走行を楽しめるプレミアムスポーツカーとして登場。レクサスのスポーツブランドである「F」を牽引するモデルとしても位置付けられており、モータースポーツの世界でもベースマシンとして活躍しました。


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大排気量自然吸気エンジンは今や絶滅危惧種

 搭載されるパワーユニット「2UR-GSE」は、IS Fで初搭載され、その後、GS FやLC500、IS500 F SPORT Performanceに搭載され、レクサスのハイパフォーマンスモデルに採用され続けてきました。


 そんなエンジンを搭載するRC Fが生産終了となると、このエンジンを搭載するのはLC500のみとなります。また、「F」モデルはこのRC Fが最後となることも寂しさを感じます。


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 ファイナルエディションの特徴は多岐にわたります。まず見てわかる部分としては、カーボン製パーツや19インチの鍛造ホイールなどがあります。しかし、パフォーマンスに関連する見えない部分もスペシャルに仕上げられているのが、ファイナルエディションの最大の特徴です。絶滅危惧種であるエンジンは質量合わせやクリアランス調整などが行なわれ、回転バランスとフリクションを標準車以上に低減した、高精度チューニングエンジンに変身。


 また、デフはバックラッシュ(反動や揺り戻し)を熟練の技術者が手作業で調整した、高精度チューニングリヤディファレンシャルギヤを採用。ドライブフィールにもこだわり抜いた特別仕様車となっているのです。


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カーボンパーツを多数装備

 試乗車のボディーカラーは新規設定色の「ソニックイリジウム」で、エッジのきいたシャープなRC Fのボディー造形を際立たせてくれます。


高級GTを感じる街中での乗り味

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ファイナルエディションのインテリアカラーは「ブラック&フレアレッド」となる

 運転席に座ると、豪華なインテリアがお出迎えしてくれます。物理スイッチが多く、ナビは「リモートタッチ」と呼ばれるタッチパッド型のインターフェースで操作するので、古臭さを感じる人もいるかもしれませんが、慣れるとこのリモートタッチは使いやすく、画面に指紋が付かないのでうれしいインターフェースだとも感じました。


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センターに配置された針の時計も今や希少な装備だ
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 そして何よりセンターに位置する針の時計も今となっては希少な内装装備。高級車らしい世界観を演出してくれるアイテムで、見ていてほれぼれします。特にナイトドライブでは存在感を放っていて、所有欲を満たしてくれます。


 街中を走りだしてみると静粛性も高く、乗り心地もよく、「GT(グランドツーリング)」といった乗り味です。481PSを発生するハイパワーマシンであることを忘れてしまうほどで、まさにレクサスらしい世界観となっていました。しかし、燃費を見てみると現実を思い出します。都内を走行していると平均燃費は5.0km/Lといったところで、大排気量ガソリンエンジンをこれでもかと痛感させられました。


「気持ちいい」と思う場面がいくつもあるエンジン

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レッドゾーンは7300rpmから

 ワインディングに入り、「スポーツ+」モードにして回転を高めていくと、2UR-GSEは回転域によって音色が変化する豊かな表情を見せてくれました。中回転域ではトルクフルなエンジンを思わせるようなワイルドなサウンドですが、5000rpmを超えたあたりからカン高いサウンドへと変化していき、スポーツNAエンジンらしい、キレイにパワーが出ているようなサウンドとなります。


 シフトダウン時のブリッピングでは、素早く中回転域から高回転域へと回転が変化し、思わずそのサウンドににやけてしまいます。


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快音を奏でる4連チタンマフラーは88万円のオプション

 エンジンフィーリングは、中回転域ではスロットルに対して扱いやすく従順な印象で、高回転域では最後のひとノビまでパワーを出してくれる、スポーツNAらしいフィーリングがたまりません。

「気持ちいい」と感じる部分がいくつもあるエンジンです。


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 ハンドリングはニュートラルステアと言った印象で、スポーツテイストの強い2シーターモデルたちと比べると落ち着いた感触です。ただ、絶品だと感じたのはリアタイヤからのインフォメーションとフィーリング。リアタイヤの情報が分かりやすく、限界域での挙動もほどよいマイルドさがあって、コントローラブルだろうなという印象。電子制御をオフにして長時間サーキット走行をしても、無駄な緊張感で疲れることはなさそうだと感じる乗り味でした。


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【まとめ】「F」の歴史を締めくくる、美しきラストラン

 エンジンも最高でありながら、スポーツGTとしての味付けも絶品だと感じたRC F ファイナルエディション。約1500万円という価格は正直手が出ませんが、「本気でちょっと欲しいな……」と思わせるモデルでした。


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 名残惜しい気持ちで試乗車を返却した後、RC Fの中古車情報をチェックしたのはここだけの話です。


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