EVはデジタルガジェットだ!
元祖EVのリーフが大きな進化で早くも3世代目に

 電気自動車(EV)の元祖といえば、やはり日産の「リーフ」です(元祖軽EVとしては三菱のi-MiEV)。2010年に世界初の量産EVとして誕生して以来、ついに世界のEVで唯一となる3世代目へと進化を果たしました。「技術の日産」と呼ばれたその実力が、この新型で本当に復活の兆しを見せているのか、クルマ好きとして非常に気になっていました。

なので、ちょっと強引ですが、「クルマはガジェットだ!」と定義して、推しガジェットでリーフを紹介します。


 実際に試乗して感じたのはその完成度の高さ。EVならではの静粛性で、ロードノイズや風切り音もかなり静かに抑えられています。アクセルを踏み込んだときの反応もススーっと前に進む感じで、EVにありがちな急加速が抑えられています。これなら、ガソリン車から乗り換えても違和感なくスムーズに運転できるでしょう。


 ハッチバックから流行りのクーペSUVへと大きく姿を変えた新型リーフには、EVならではの「長距離ドライブへの不安」を解消する新技術がたっぷりと詰め込まれています。使い勝手の良さも格段に向上しており、多額のEV補助金のおかげで購入障壁も下がりました。次のページからは、そんな新型リーフの魅力や注意点を紹介していきます。


【長距離EV】新型リーフはガソリン車を凌駕する700km以上走れる瞬足マシン

【目次】この記事で書かれていること:

リーフのメリットと注意点


製品を購入する3つのメリット
1)航続距離が最大702kmに! EV=長距離が苦手は過去の話
2)最近追加されたB5グレードはバッテリーは小さいが安い
3)補助金129万円と、自治体によってさらに増額


購入時に注意したいポイント
1)急速充電規格がCHAdeMOのみ
2)プロパイロット 2.0がメーカーオプション


まとめ
詳細スペック情報
製品ギャラリー


【長距離EV】新型リーフはガソリン車を凌駕する700km以上走れる瞬足マシン

 3代目となるリーフは、スタイリッシュなクーペSUVへと生まれ変わりました。全長4360×全幅1810×全高1550mmと、先代より全長が短くなり、見た目以上にコンパクトで扱いやすいサイズ感です。全高は機械式駐車場にも対応できる高さに抑えられているので、駐車場難民になりにくいのもポイントです。


 また、荷室は390Lの容量があり、後席を立てた状態でもゴルフバッグが2個収納できる広さがあります。さらに、車内にはドライヤーも使える最大1500WのAC100V電源(コンセント)や、アウトドアや災害時に役立つ給電機能も標準装備されており、非常に実用性の高いクルマです。


リーフを購入する3つのメリット

ポイント(1)航続距離が最大702kmに! EV=長距離が苦手は過去の話

 EVを購入する際、誰もが一番心配になるのが「1回の充電でどれくらい走れるのか」ということです。新型リーフの「B7 X」グレードは、満充電でなんと702kmという圧倒的な航続距離を実現しています(今回の試乗車「B7 G」は最長685km)。前モデルの最長450kmから大幅にアップしたのです。


【長距離EV】新型リーフはガソリン車を凌駕する700km以上走れる瞬足マシン
プロパイロット 2.0を装着していたり、エアコン、カーオーディオ、カーナビなど使っていると航続距離が減りますが、それでも500km以上残っているのは心強い

 搭載されているバッテリー容量は78kWhと特別大きいわけではないのですが、空気抵抗を極限まで減らしたスポーツカー並みの空力設計が大きな役割を果たしています。さらに、バッテリーの温度管理(熱マネジメント)技術を進化させたことで、これほど長い距離を走れるようになったのです。


【長距離EV】新型リーフはガソリン車を凌駕する700km以上走れる瞬足マシン

 また、ナビでは「このルートならこの充電器に立ち寄ったほうがいい」というアドバイスもしてくれるので、長距離ドライブの途中で何度も充電スポットを探すストレスから解放されるのは航続距離と合わせて大きな魅力です。


YouTubeで「日産リーフ」のレビュー動画を見る

ポイント(2)最近追加されたB5グレードはバッテリーは小さいが安い

 「そこまで長距離は走らないから、もっと手頃な価格のモデルが欲しい」という人にぴったりなのが「B5」グレードです。こちらはバッテリー容量を55kWhと少し小型化することで、お求めやすい価格設定になっています。


バッテリー容量以外はB7もB5も違いはありません

 最もリーズナブルな「B5 S」グレードは438万9000円で、最上位グレードに比べるとかなり手が届きやすくなっています。バッテリーが小さくなったとはいえ、1回の充電で521kmも走れるため、普段のお買い物やちょっとしたお出かけなど、日常使いには十分すぎる性能を持っています(B5 XとB5 Gは469km)。


 内外装のデザインに差はほぼないため、長距離移動をしない、コストパフォーマンスを重視する方に最適です。


ポイント(3)補助金129万円と、自治体によってさらに増額

 EVはガソリン車より車両価格が少し高く感じるかもしれませんが、オトクに購入できる制度が用意されています。新型リーフの場合、国からの補助金として全グレード一律で129万円が支給されます。


 さらに、自治体による独自の補助金が追加されるケースもあり、たとえば東京都の場合、再エネ電力を導入することで75万円(導入しない場合は60万円)の補助金が受けられます。つまり、東京都にお住まいの方なら国と合わせて合計200万円以上の補助を受けられる可能性があります。

加えて、エコカー減税で重量税3万円と自動車税1万8500円が引かれます。


 リーフ最安値のB5 Sの場合、車両本体価格が438万9000円です。そこから補助金(129万円+75万円(東京都)+4万8500円=208万8500円)を引けば230万500円で買える計算になります。


 ちなみに、2027年1月からは国の補助金が100万円に減額されるようなので、買うなら今年中に!


購入時に注意するべきポイント

ポイント(1)急速充電規格がCHAdeMOのみ

 新型リーフの急速充電規格は、日本標準の「CHAdeMO(チャデモ)」のみの対応となります。北米モデルでは「NACS(North American Charging Standard)」という規格に対応し、テスラのスーパーチャージャーも使えるなど、充電器の選択肢が多いだけに残念です。


急速充電(CHAdeMO)ポート 普通充電ポート

 しかし、最近ではCHAdeMO対応の急速充電器が高速道路のサービスエリアや道の駅、商業施設などに設置され、さらに今回の3代目から150kWの充電に対応したので、困ることはないでしょう。


 もちろん日本中に数ある日産ディーラーでも充電できますし、ほかの自動車メーカーのディーラーでも急速充電が使えます(筆者はメルセデス・ベンツのディーラーで充電しました)。


ポイント(2)プロパイロット 2.0がメーカーオプション

 高速道路などでの高度な運転支援機能である「プロパイロット 2.0」ですが、新型リーフでは標準装備ではなくメーカーオプション扱いとなっているので、この機能を付けたい場合は別途費用がかかる点には注意が必要です。


ハンドルの左上にある青いボタンでプロパイロットのオンオフをする

 たとえばB7とB5の最上位グレードのGの場合、メーカーオプション価格は40万9200円、Xグレードの場合は51万5900円です。さらにいずれも、Nissan Connectの利用料が年間2万8580円かかります。最安値のB5 Sにはオプションのプロパイロット 2.0が用意されていません。また、プロパイロット 2.0を装着すると航続距離が少し短くなるというデメリットもあります。


Gグレードの場合 Xグレードの場合

 ですが、今回プロパイロット 2.0装着車に乗ってみて、これはなんとしてでも付けた方がいいと感じました。前車に追従するクルーズコントロールはゼロ停止ゼロ発進するので、渋滞でもラクチン。

手放し運転でも自動的に減速してカーブを曲がってくれますし、急な割り込みでもしっかりブレーキをかけてくれます。運転の疲労が激減するだけでなく、その安全性も考えれば、特に運転に慣れていない人には必須の機能と言えるでしょう。


 もちろん過信はいけませんが、運転時の不安をかなり解消してくれます。一度味わってしまうと、その便利さに抜け出せなくなります。40~50万というオプション価格は決して安くはありませんが、購入時にしか発注できないメーカーオプションなので慎重に決めましょう。


【まとめ】誰にでも優しく、安心して選べる新世代EVの最適解

 新型リーフは、初めて電気自動車に乗る方にこそ強くオススメしたい、別格の完成度を誇る1台です。ハッチバックからクーペSUVへとやや大きくなりましたが、日本の道路事情で扱いやすいコンパクトなサイズ感をキープしている点は高く評価できます。


テールランプが二とIIIになっているのがわかるでしょうか。2と3で日産というわけです。こういう遊び心が詰まっています

 最長700kmを超える航続距離でEV特有の「充電切れの不安」を払拭し、トップクラスの静粛性や、自然な加速感や車内の使い勝手など、「誰もが扱いやすいEV」を目指した日産の思いが伝わる、まさにEVのスタンダードと呼ぶにふさわしい仕上がりです。


 今回は触れませんでしたが、ボタン1つで曇りガラスになる「調光パノラミックガラスルーフ」や、ドライヤーも使えるAC100V電源が備わっている点も見逃せません。そして、V2H(EVのバッテリーで家庭の電気を動かすシステム)機能でアウトドアや災害時の備えとしても非常に心強い存在です。


雨なのでわかりにくいですが、これが調光パノラミックガラスルーフ このように空が見えるようになります。
さらに耐熱ガラスで夏場でも暑くなりにくいとか

 日常の使い勝手から長距離のドライブまで、あらゆるシーンで活躍してくれる新型リーフ。近くの日産ディーラーでぜひ一度試乗して、その進化に触れてください


リーフ(B7 G、プロパイロット 2.0装着)の詳細スペック

サイズ:
 全長4360×全幅1810×全高1565mm


ホイールベース:
 2690mm


重量:
 1920kg


最高出力:
 218PS(160kW)/4400~11700rpm


最大トルク:
 355N・m(36.2kgf・m)/0~4300rpm


駆動方式:
 前輪駆動


バッテリー:
 78kWh


一充電走行距離:
 670km


タイヤサイズ(前後):
 235/45R19


カラー:
 ディープオーシャンブルー(4万4000円)


価格:
 599万9400円


■関連サイト


リーフギャラリー

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