Cクラス、Eクラス、Sクラスと3種類ラインアップするメルセデス・ベンツのセダン群。共通するのは「FRレイアウトであること」と「エンジンを縦置きにすること」の2点。
「Cクラスがコレだけ良いのなら、Eクラスはもっと良いハズ」と思うのは当然の流れ。そこで2L 直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載する「E220d アバンギャルド」をお借りしたところ、あまりの良さに2泊3日で約1000kmを走破してしまったので、その魅力をお伝えします。
Cクラスと大差ない?
不思議と大きく見えるボディーサイズ
メルセデス・ベンツのEクラスは、世界累計で1600万台以上が販売された中核セダン。かつては街でよく見かけたのですが、最近人気に陰りが出ているような。その理由のひとつがSUV人気であることに疑いの余地はありません。そしてもう一つが「日本の道には大きなボディ」ではないでしょうか。
実際に目にすると、確かに大きい……のですが、ボディーサイズを調べると、全長4960×全幅1880×全高1470mmで、Cクラスの全長4755×全幅1820×全高1435mmと、全長が200mm長いこと以外、あまり変わりません。特に注目なのが全幅で、60mm拡幅した程度。にも関わらずEクラスが大きく見えるのが不思議。
そして実際に運転してみると、全長が200mm長いことが、こんなにも違うのか? と思うほど。特に車庫入れ時に「思ったより曲がらない」と思うことも。乗っているうちに慣れてくるといえば慣れてくるのですが……。
ホイールは19インチで多スポーク。見た目がエレガンスでメチャクチャカッコいいです。いいのですが、ドイツ車あるあるのブレーキダストが結構出るタイプ。汚れたらメチャクチャカッコ悪いので、洗うわけですがこれが大変! もう少しダストが少ないと助かるのですが……。自分がドイツ車を購入したら低ダストタイプのブレーキパッドに交換することでしょう。
経済性とトルクフルな走りを両立する
マイルドハイブリッド
パワートレインは2L 直列4気筒ディーゼルターボエンジンと電動モーターと組み合わせたマイルドハイブリッド型(モーターでエンジンをアシストするシステム)。最高出力は197PS、最大トルクは440N・mで1800rpmから発生し、9速ATと組み合わせて後輪に伝えられます。燃費はWLTCモードで18.5km/Lとかなり経済的。燃料は軽油で66L入ります。
セダンなのでトランクリッドの開口部はそれほど広くはありません。驚いたのは電動開閉式で、動きは実にスムーズ。奥行きはかなりあり、容量は540LとミドルクラスのSUV並み。あると便利な12Vアクセサリーソケットの姿は見えませんでしたが、荷室側から簡単に後席が倒せるのは◎。
高級感と最新装備が光る上質なインテリア
Eクラスはドイツ国内ではタクシーとしても使われているとか。それもあってか、後席はかなり広く、そして上質な空間です。USBはType-Cが2系統と十分実用的。センタートンネルが大きいのは、FRレイアウトゆえにドライブシャフトが通っているからでしょう。
アメニティーとしては、中央のアームレストにドリンクホルダーがあるほか、ドア側のスイッチを押すとシートヒーターが稼働します。寒い日にはうれしいですね
運転席は水平基調のデザインで、広がり感があり◎。メルセデスとしては珍しくインフォテインメントのモニターが横置きに配置されていて、助手席にもモニターがあります。なお、アクセルペダルは伝統のオルガン式です。
ドアにはシートヒーターとベンチレーションのボタンを配置。センターコンソールのボタンは少なく、基本的な操作はタッチスクリーンに委ねられています。ドリンクホルダーは2つで、USB Type-Cはセンターコンソールに1系統、アームレスト内に2系統用意されています。天井にはSOSボタンがありました。
メルセデスの室内といえばイルミネーション。一時期はギラギラしていましたが、Eクラスは少し大人しくなったような気がします。ミラー下あたりにパターンプロジェクターが用意され、スリーポインテッドスターがお出迎え。ドアも光り、スペシャル感がアリアリです。
助手席専用モニターも用意。選曲だけでなく動画も楽しめます。DレンジやRレンジなど、走行状態になると運転席側からはブラックアウトして見えませんが、助手席は動画を観続けることができます。
いざ1000kmの旅へ!
驚異の燃費と疲れ知らずの高速巡航
E220d アバンギャルドでロングランをしてみることにしました。東名用賀入口近くのガソリンスタンドで給油をし、オドメーターをリセット。
東名高速道路に乗り、目指すは280km先の豊橋駅です。約3時間30分の長旅ですが、E220d アバンギャルドならきっとラクラクのハズ。
クルーズコントロールを100km/hにセットし、あとはハンドルを握るだけ。
120km/h区間も100km/hのままで中央車線を巡行。120km/hの追い越し車線巡行をすることなく、一路西へ向かいます。メルセデスのクルーズコントロールは大変優秀で、一度も白線をはみ出したり、割り込み時に急ブレーキをすることなく、実にスムーズです。
高速道路の走行で感心するのは、静粛性と直進安定性の高さ。さすがホイールベースが約3mのクルマです。その一方で、思ったよりも硬めの足というのも事実。セダンだからフワフワかなと思っていたら、そういうことはありませんでした。
そんなこんなで豊川ICで高速道路に別れを告げて、一般道を走行。荒れた路面では思いのほか衝撃をダイレクトに伝えるので目が醒めます。そして第一の目的地である豊橋駅に到着。
豊橋駅に行ったのは、モーターランド三河でBIGLOBEの走行会を取材で、新幹線で来る担当編集者をピックアップするため。当日の様子はこちら(1000馬力ドリフトに子どもEVカートまで! BIGLOBEの走行会が楽しすぎた件)をご覧いただくとして、この豊橋駅からクルマで約90分。しかも延々と上りの峠道。「やっぱり5m近い全長は大きいなぁ」と思いながらも、FR特有の走りの良さに満足。
取材が終わり担当編集を豊橋駅まで送ったあとは、「Modulo 無限 THANKS DAY 2025」取材のため、栃木県の「モビリティリゾートもてぎ」へ。その距離は約440km(約5時30分)と長丁場です。
マッサージ機能でリフレッシュ
満タン法で出た驚きの燃費は23.27km/L!
東名高速で東京へ。首都高を通り常磐道と走ること約6時間。深夜0時に友部サービスエリアに到着。それまでの距離は約750km。
そこで便利なのがマッサージ機能。腰のあたりをグリグリされて、そのまま仮眠。翌朝、水戸ICからモビリティリゾートもてぎへ。
仮眠してマッサージを受けてリフレッシュしてから、モビリティリゾートもてぎに到着。この時点で780kmを走行しました。ここで燃費を見ようと思ったら、なぜかリセットされているではありませんか。どうやら長時間エンジンを停止するとリセットされてしまうようです。それでも友部SAから水戸ICを降りて、一般道を結構走ってモビリティリゾートまで16.9km/Lは立派な数字です。
モビリティリゾートもてぎでの取材が終わり都内へ。ARナビ機能は、暗い時に便利だなぁと思いながら、200kmほど走行して帰宅しました。500km走った後だと200kmは大した距離ではありません。
こうして土日だけで936.6kmを走行。使った軽油は40.25Lとなりました。結果、満タン法で23.27km/L。とんでもなく燃費が良いと思いませんか?
このような高速道路を中心とした移動にE220d アバンギャルドはピッタリであると実感。高級車ですが、移動が多い人ほど経済的で、かつ疲れづらいというプライスレスな体験が得られるでしょう。Eクラス、実にイイクラスではありませんか。
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