緑黄色野菜と聞くとどんな野菜を思い浮かべますか?パッと思い浮かぶ野菜もあれば、迷ってしまうものもありますよね。実は、緑黄色野菜はある基準によって分類されています。

意外と知られていない、緑黄色野菜の基礎知識についてご紹介します。 


緑黄色野菜とは? 

緑黄色野菜は一般的に色の濃い野菜と考えられていますが、「原則として可食部100g当たりβカロテン当量が600μg以上のもの」(※1)とされています。加えて、βカロテン当量が600㎍に満たないものの、食べる回数や量が多いことから栄養指導等においては、トマト・ピーマン・枝豆は緑黄色野菜と設定されています。

カロテンの基であるカロテノイドは、動物や植物に含まれる赤や黄色の色素であるため、緑黄色野菜は鮮やかな色を持っているのです。 緑黄色野菜ではない野菜は、対象として淡色野菜と呼ばれており、こちらも健康的なカラダ作りをする上で重要な役割をしています。       


緑黄色野菜に含まれるカロテンの効果 

カロテンには体内の活性酸素を減らす抗酸化作用があります。活性酸素とはさまざまな病気を引き起こす過酸化脂質を作りだしたり、老化や免疫低下などを引き起こします。

この活性酸素を抑える働きがあるのが、カロテンが持つ抗酸化作用です。β-カロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変わるため、「プロビタミンA」とも呼ばれています。また、カロテンは、油と一緒に摂ると吸収されやすくなることが分かっています。 


緑黄色野菜の上手な取り入れ方 

手軽に手に入り、栄養価の高い緑黄色野菜と食べ方を3つご紹介します。


ほうれん草

ほうれん草は生だけでなく、冷凍食品としてカットされたものや、ベーコンや玉ねぎと一緒になった冷凍商品も販売されています。吸収率UPのために油やバターでソテーして、1品足りないときのお助けメニューとしてとり入れてみるのもよいかもしれません。

また、インスタント味噌汁やレトルトカレーにトッピングすることで、手軽に野菜をとることができますよ。

 


かぼちゃ 

一年中手に入りやすいかぼちゃ。丸のままだと切るのが大変で、なかなか手を出しづらいですよね。そんなときは、輪切りや角切りにカットされた商品や冷凍かぼちゃを探してみましょう。 おすすめのレシピは、オイルドレッシングを適量使ったサラダやマリネです。ぜひ試してみてください。


ミニトマト 

トマトは食べる頻度が高く、一回あたりの食べる量も多いことから、緑黄色野菜に分類されています。中でもミニトマトは、ヘタをとりサッと洗ってサラダや小鉢に盛り付けることができます。 


緑黄色野菜一覧

その他の緑黄色野菜の一部を紹介します。

  • 小松菜
  • にんじん
  • ピーマン★
  • ブロッコリー
  • ブロッコリースプラウト
  • パセリ
  • しゅんぎく
  • チンゲンサイ
  • 水菜
  • 豆苗
  • いんげん
  • 枝豆★
  • スナップエンドウ
  • モロヘイヤ
  • アスパラガス  など

★印は、可食部100g当たりβカロテン当量が600㎍以下だが、摂取量及び摂取頻度等を勘案の上設定しているもの

パクチー・ルッコラ・サニーレタス・ケールなども緑黄色野菜に分類されます。


1日の野菜の摂取量の目安とは? 

令和5年に行われた国民健康・栄養調査によると、緑黄色野菜と淡色野菜を合わせた1日の野菜摂取量の平均は256.0gであり、厚生労働省が目標としている350gに100gほど不足している状況です。(※2)約100gの野菜は、お浸しやサラダなど小鉢1.5皿に相当します。 

先ほどご紹介した冷凍野菜やカット野菜、手にとりやすい手軽な野菜を組み合わせて、目標の350gを目指してみてくださいね。

【参考・参照】
(※1)厚生労働省 「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」の取扱いについて<https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc6109&dataType=1&pageNo=1>(最終閲覧日2025/7/22)

(※2)厚生労働省 令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要<https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001338334.pdf>(最終閲覧日2025/5/1)

※本記事は、2023年4月6日に公開された記事を再編集しました。(2025年5月1日)

編集部おすすめ