「1駅歩く」「早歩きをする」など、ふだんの生活の中で運動・活動量をちょっとだけ増やす「プチ運動」。毎日続けたとすると、1年間でいったいどれだけやせられるのでしょうか?ひとつひとつの運動の消費カロリーは少なくても、続けると驚く結果に……!
今回はぜひ習慣化してほしい、プチ運動の種類や消費カロリーを紹介します。


おすすめプチ運動6つと消費カロリー

まずはプチ運動としておすすめできる、6つの運動と消費カロリーをお伝えします。すべて1年間続けた場合にどれくらいやせられるかは、最後にお伝えしますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。


1.1駅歩く

仕事のある日に1駅分(約1.4km)歩くようにすると、1日あたり40kcal分の消費カロリーが増えます。1年間(250日)続けると、5,000kcalとなり、体脂肪0.7kg分の計算です。

1駅分の距離によっても運動量が変わりますが、1日20分程度、歩く時間をプラスできるとよいでしょう。


2.早歩きをする

通勤や移動などで1日10分ほど早歩きをするようにすると、普通に歩く場合に比べて1日あたり20kcal分の消費カロリーが増えます。1年間(365日)続けると、7,300kcalとなり、体脂肪1kg分の計算です。

1日10分といえば、通勤で駅まで歩いたり、買い物をしたりと、毎日歩いている時間ではないでしょうか。意識して早歩きをするだけでも、運動量を増やせますよ。


3.階段を使う

駅や会社などの階段を使うようにし、毎日5階分を3往復したとすると、1日あたり8kcal分の消費カロリーが増えます。1年間(250日)続けると2,000kcalとなり、体脂肪0.3kg分の計算です。

階段の上り下りは時間が短いため、消費カロリーは少なめです。しかし、足の筋肉を使うため、毎日欠かさずに続けると、筋肉量がアップして基礎代謝が向上し、さらなる消費カロリーの増加が見込めます。


4.座るのではなく立つ

毎日30分立つ時間を増やすようにすると、1日あたり24kcal分の消費カロリーが増えます。1年間(250日)続けると6,000kcalとなり、体脂肪0.9kg分の計算です。

最近の研究では、1日の中で座っている時間が長いほど、死亡リスクや病気になるリスクが高くなることがわかってきています。

デスクワークの方は立ってできる作業はないか、ぜひ探してみてください。またデスクワークの方もそうでない方も、自宅で立つ時間を増やせないか考えてみるとよいでしょう。


5.ストレッチをする

毎日10分、ストレッチをする時間を設けるようにすると、1日あたり13kcal分の消費カロリーが増えます。1年間(365日)続けると4,745kcalとなり、体脂肪0.7kg分の計算です。

ストレッチはリラックス効果が期待でき、睡眠へのよい影響も期待できます。運動習慣がなくてもはじめやすいため、ぜひ習慣化してみましょう。


6.腹筋や腕立て伏せをする

腹筋や腕立て伏せなど、自重を使った軽いトレーニングを毎日10分行うようにすると、1日あたり25kcal分の消費カロリーが増えます。1年間(365日)続けると9,125kcalとな、体脂肪1.3kg分の計算です。

今まで紹介したプチ運動よりもややハードルが上がりますが、筋トレは筋肉量を増やして基礎代謝アップにつながります。最近では、生活習慣病対策としても、筋トレへの効果が注目されています。はじめる際は、負荷の少ないものからはじめるようにしましょう。


プチ運動を1年間続けたら「体脂肪5.6kg分」の結果に!

紹介したプチ運動と、消費カロリーをまとめました。

プチ運動1日あたりの消費カロリー1年間続けた場合1駅歩く40kcal10,000kcal早歩きをする20kcal7,300kcal階段を使う8kcal2,000kcal座るのではなく立つ24kcal6,000kcalストレッチをする13kcal4,745kcal腹筋や腕立て伏せをする25kcal9,125kcal合計130kcal39,170kcal

1年間すべて続けると、毎日130kcal分の消費カロリーが増え、1年間では39,170kcalの消費カロリーに。体脂肪に換算すると、なんと「5.6kg分」となりました。

もしすべてのプチ運動を行えなくても、複数個を行えば、1年間でかなりの消費カロリーが増える計算となります。

あくまで計算上のものではありますが、これはモチベーションアップにつながる結果ではないでしょうか。ぜひ取り組みやすいものから、プチ運動を習慣化してみませんか?

※消費カロリーは体重60kgの場合で計算しています。また計算には安静時の消費カロリーを差し引いています。個人により消費カロリーは異なるため、目安としてご活用ください。

【参考・参照】
厚生労働省 健康づくりのための身体活動基準2013<https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple.html>(最終閲覧日:2023/12/21)

【執筆者】広田 千尋/管理栄養士
病院、保健センター、保育園で幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在はフリーランス管理栄養士として、ライターやレシピ制作を中心に活動中。あすけんではコラム執筆などを担当している。HP:https://hirotachihiro.com/
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