この取り組みは、台風・塩害・高温多湿といった過酷な沖縄の自然環境下でも常時稼働できる新型AEDケースの導入により、観光客や住民の命を守るための新たな一歩となります。
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屋外用AEDケース設置写真
【背景と課題】
AED(自動体外式除細動器)は、心室細動などの鼓動異常時に命を救う重要な医療機器ですが、離島地域では設置や維持管理のハードルが高く、特に屋外常設は難しいのが実情です。
竹富島には病院がなく診療所が唯一の医療拠点で、急病時には石垣島からのヘリ搬送などを必要とするケースもあり、地域内での初期対応体制の整備が急がれていました。
これまで、島内に設置されたAEDはいずれも屋内にあり、「緊急時すぐに使えない」ことが課題とされてきました。その中で、「誰でも、いつでも、すぐに使える場所に設置すべき」との考えから、屋外設置を決断、しかし、沖縄特有の台風、塩害、強い日差しといった自然条件は、大きな障壁でもありました。
【導入の経緯と住民の声】
AEDが設置された「いんのた会館」は、島民が世代を超えて集まる自治会の中心的な施設であり、幼児から高齢者まで日常的に利用されています。
設置を主導した竹富地区(いんのた会)自主防災会会長の上間さんはこう話します。
「どの世代にも開かれた場所だからこそ、万が一に備えてしっかりと準備しておきたかった。助成金が得られたことも大きな後押しになりました。」
屋外設置にあたって最も心配されたのは、やはり台風と塩害でした。
「台風時には風速が70m/sを超えることもあり、海に近いため車でさえ海水の塩分で3年ももちません。そうした環境下での設置には不安もありました。」
こうした中、導入されたマイセック製の屋外用AEDケースは、密閉性の高い構造で水や潮風の侵入を防ぎ、外装材は錆びない硬質発泡ウレタン素材が使用されています。ケース正面のハート型窓からインジケーターランプが常時確認でき、「いざというときに使えない」という事態を防ぐ安心仕様です。
設置後には、AEDの講習会も開催され、多くの島民が参加しました。
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いんのた会館
【成果と今後の展望】
AEDの屋外設置により、地域住民からは「安心感が増した」「自分も使えるようになろうと思えた」といった声が寄せられています。常に目につく場所にあることで、AEDの存在と使い方が島内で可視化され、意識の底上げにつながりました。さらに、診療所しかない竹富島では、AEDが地域医療の一端を担う存在として重要視されています。
上間さんは「他の公共施設にもぜひ導入を広げていきたい」と語り、島全体の防災体制強化を見据えています。
この取り組みは、竹富島内の他の防災会や観光関連施設にも波及しつつあり、島全体でのAED整備が進むきっかけになると期待されています。
■会社概要
会社名 : 株式会社マイセック
所在地 : 〒451-0072 愛知県名古屋市西区笠取町3丁目54番地
代表取締役社長: 間宮 康博
事業内容 : 電熱製品製造販売
従業員数 : 45名
URL : https://www.misec.co.jp