独立行政法人国立文化財機構 文化財防災センター(奈良県奈良市)と文化財活用センター(東京都台東区)は、被災地での文化財救援活動のためのクラウドファンディング「地域の宝をみんなで守る|文化財防災・救援プロジェクト2025」を、2025年3月11日(火)から6月9日(月)まで実施しました。
今回のクラウドファンディングは文化財防災センターとして初めての挑戦でしたが、当初の想定を超えるご寄付をいただき、ご支援総額は目標金額の5,000,000円を大幅に上回る、7,626,000円(目標の153%)となりました。
いただいたご寄付はすべて被災文化財の救援にかかる初動対応に使われます。
本クラウドファンディングの趣旨に賛同しご支援くださった皆さま、そして、応援メッセージや広報へのご協力をいただいた関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。

▼プロジェクトページ https://readyfor.jp/projects/bunbou2025

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/544094/LL_img_544094_1.jpg
文化財防災・救援プロジェクト2025

<クラウドファンディング実施の背景>
日本は、地震、台風、豪雨など、自然災害が多発する国です。災害は人びとの尊い命や生活基盤を奪うだけでなく、地域の文化財にも深刻な被害をもたらします。
災害時には人命の救助やインフラ等の復旧が優先されますが、毎日拝んでいた仏像やみんなで担いだお神輿など、地域における人と人とのつながりの象徴であり、「地域のアイデンティティ」といえる文化財を救出することは、被災地の復興を推し進める上でも非常に重要です。
文化財防災センターはこれまでも、混乱する被災地で文化財救出の支援を行ってきました。しかし、いつどこで起こるか予測できない災害に対して、迅速に緊急支援を行うための資金は決して十分とは言えません。緊急時に国や地方自治体の予算措置を待たず、素早く文化財救援活動に着手するため、クラウドファンディングを通してご寄付を募ることとなりました。

<ご協賛企業>
・株式会社東京美術倶楽部 https://toobi.co.jp/
・株式会社葵文化 https://aoibunka.jp/
ほか2社様より、協賛をいただきました。

<特別協賛企業のご紹介>
本プロジェクトでは、株式会社東京美術倶楽部(東京都港区)様と株式会社葵文化(熊本県熊本市)様より特別協賛をいただきました。ご支援に対する御礼として、文化財防災センターの職員が作業中に身に着けているヘルメットと作業着に、2社様の企業名およびロゴマークを掲出します。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/544094/LL_img_544094_2.jpg
ヘルメットと作業着での企業名掲出

今後も皆さまの力をお借りして、一つでも多くの被災文化財を救う活動を続けてまいりますので、引き続きご支援をよろしくお願いいたします。



<クラウドファンディング概要>
〇基本情報
名称 : 地域の宝をみんなで守る|文化財防災・救援プロジェクト2025
寄付金の使途: 被災文化遺産の救援の初動対応費用
(文化財防災救援基金への繰り入れ)
募集期間 : 2025年3月11日(火)~2025年6月9日(月)
目標金額 : 5,000,000円
寄付募集方法: クラウドファンディングサービス READYFOR
ウェブサイト: https://readyfor.jp/projects/bunbou2025
(※現在は終了しています)

〇寄付金受入結果
支援総額(件数):7,626,000円(327件)

〇今後の予定
2025年10月までに寄付受入証明書および返礼品の発送。


▼文化財防災センター https://ch-drm.nich.go.jp/
文化財防災センターは、頻発する各種の災害から文化財をまもり、災害発生時の救援・支援を多くの組織や専門家の協力によって迅速かつ効果的に実施するためのナショナルセンターとして、2020年10月に発足しました。文化財に関する地域防災体制の構築とともに、防災・減災に関する技術開発や災害発生時における文化財の救援活動に対する支援などを行っています。

▼文化財活用センター https://cpcp.nich.go.jp/
文化財活用センターは文化財活用のためのナショナルセンターとして2018 年に設置されました。「文化財を 1000 年先、2000 年先の未来に伝えるために、すべての人びとが、考え、参加する社会をつくる」というビジョンを掲げ、「ひとりでも多くの人が文化財に親しむ機会をつくる」ことをミッションとして、さまざまな活動を行っています。
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