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恐竜学博物館で始まった魚竜化石の特別公開。右が加藤教授、左は同博物館の市川美和学芸員
岡山県高梁市で産出した後期三畳紀(約2億2000万年前)の岩石から見つかった、西日本初の魚竜化石が9月13日から岡山市北区の岡山理科大学恐竜学博物館で特別公開されています。
魚竜化石が見つかった岩石は幅59㌢、奥行き34.5㌢、高さ26㌢の泥質砂岩。後期三畳紀の示準化石となっている二枚貝「モノチス」の化石標本として、高梁市成羽美術館で展示されていました。2023年7月、同美術館の化石展示室で中高生を対象にした授業をしていた際、恐竜学科の加藤敬史教授がこの岩石の側面に大きめの骨片が含まれているのを発見。厚さ約14㌢の板状に切断してエックス線CTなどで詳細に調べたところ、魚竜の肋骨や椎体、肩甲骨など21点の骨片が確認されました。
展示されているのはC2号館1階の恐竜学博物館メイン展示施設。岩石には椎体や肩甲骨の一部などがくっきり浮かび出ており、2億年以上前に地球上で生活していた魚竜の姿を彷彿とさせてくれます。他にも椎体のレプリカや別の魚竜「ステノプテリギウス」の縮尺10分の1の模型があり、魚竜の全身骨格が一目で分かるようになっています。
加藤教授は「実際に魚竜化石が入っている岩の様子や岩の切断面の骨、エックス線CTの画像を見比べてみてほしい」と話しています。
15日には恐竜学博物館隣りの講義室で加藤教授のギャラリートークがあり、約70人の参加者が魚竜化石発見の経緯などに熱心に耳を傾けていました。
お問い合わせは同博物館(086-256-9804)まで。
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岩石には魚竜化石の椎体や肩甲骨の一部などがくっきり見えます
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市川学芸員(右)の説明に聞き入る来館者
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ギャラリートークには大勢の参加者が訪れてくれました
岡山理科大学 : https://www.ous.ac.jp/