【調査結果トピック】
● 待ち時間、積み下ろし時間、それぞれ「30分未満」というハイパフォーマーが約3割存在
● 4割強が物流効率化のデジタルツールを活用中
● 物流効率化のデジタルツールを利用している約8割が効果を実感
2025年4月に施行された「新物効法(改正物流効率化法)」は、物流現場に「到着後の待ち+積み下ろし作業の合計で2時間以内」「満載率50%以上」という目標が掲げられています。
今回の調査(n=1,032)では、待ち時間・積み下ろし時間・積載率の実情、さらにデジタル導入の有無による差を見ました。
【荷待ち時間「30分未満」というハイパフォーマーが約3割】
トラックの現地到着から積み下ろし開始までの待ち時間が30分未満のケースは32.7%にのぼり、効率性の高い物流が一部で実現されつつあることがわかりました。
そのハイパフォーマーのうち、約4割は従業員数49人以下の小規模事業者で、規模の小ささを生かした機動力や調整力の高さが浮かび上がります。
一方で、「わからない」との回答も31.8%あり、運送現場の状況把握や可視化には依然として課題が残っています。
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トラックの現地到着から積み下ろし開始までの待ち時間
【積み下ろし時間は「1時間未満」が過半数】
積み下ろし作業時間は、30分未満が30.7%、30分~1時間未満が25.4%で、あわせて過半数が1時間未満に収まっています。
これにより、待ち時間と積み下ろし時間を合わせても、目標とされる2時間以内を達成しているケースが多いことが見えてきます。
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積み下ろし作業時間
【トラックの約2割強が積載率「50%以下」で運行】
回答のうち、約半数は目標値とされる50%以上の積載率を実現していました。
一方で、積載率30%未満が7%、30~50%未満が15%にのぼり、あわせて2割強のトラックでは積載率に改善の余地があることが見えてきます。
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トラックの積載率
【4割強が物流効率化のデジタルツールを活用】
物流効率化に向けたデジタルツールの利用状況を種類別に尋ねたところ、回答者の4割強が何らかの物流系システムを活用していることがわかりました。
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物流効率化に向けたデジタルツールの利用状況
事業区分ごとに見ると、荷主はデジタルツールの活用率が高いことがわかります。入出荷管理から電子伝票システム、車両運行計画まで、包括的な機能を備えたツールを活用している様子がうかがえます。
運送事業者では、車両の把握や配車計画に関するシステムの活用が多く見られます。
倉庫事業者は、入出荷管理や積み下ろし予約に関するシステムの活用が多いことがわかります。
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事業区分ごとデジタルツールの利用状況
【物流効率化システムを利用する約8割が効果を実感】
デジタルツールの利用では、76.6%が「良い効果を感じた」と回答。効果の内訳を見ると、時短、人手不足の解決、デスクワークの効率化など多岐にわたり、生産性の向上を通じて時間外労働の削減にもつながっていることが見えてきます。
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デジタルツールの利用効果
私たちの生活を支える物流は、ECの拡大や人手不足を背景に、さらなる効率化が課題となっています。
その解決には、物流現場で培われたエキスパートの知見に加え、デジタルツールの活用、そして多くの関連産業との協力が求められるのかもしれません。
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【調査の詳細】
調査期間 : 2025年9月8日~2025年9月11日
調査対象 : 国内在住の物流業関係者(運送、倉庫、荷主)の20代から60代男女
有効回答者数 : 1,032名
調査機関 : 『デジタル化の窓口』(運営元:株式会社クリエイティブバンク)
調査方法 : インターネットリサーチ(ジャストシステム「Fastask」利用)
調査元記事URL: https://digi-mado.jp/article/108864/
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【調査結果及びサービスに関するお問い合わせ先】
株式会社クリエイティブバンク 事業開発部
お問い合わせ先URL: https://digi-mado.jp/contact/