叡山電鉄株式会社(本社:京都市左京区、社長:豊田秀明)では、2018年より700系車両のリニューアルを進めており、この度、その最後の2両を、叡山電車開業100周年を記念した新たな観光車両「展望列車『舞』」として運行を開始いたします。
主に1両編成で運用している700系車両は、当社で初めて冷房装置を搭載した車両で、1987年7月の運用開始から30年以上が経過したため、順次リニューアルを行っております。


今回リニューアルした車両は、まるで着物をまとって旅をするような、特別な時間をお届けすることをコンセプトに、京都洛北にゆかりのある四季折々の風景を、伝統的な着物の文様をモチーフに、今様に織り込みました。
和柄の繊細な美しさで日本の四季折々の情景を表し、列車で過ごす時間が、移動にとどまらない「旅そのもの」となることを目指しています。
展望列車「舞」は、本年中のデビューを予定しており、9月27日(土)に八瀬比叡山口駅にて執り行う「開業100周年記念式典」や10月末に開催を予定している「えいでんまつり」でのお披露目も予定しています。


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1.車両番号

101号車(旧:724号車)+102号車(旧:721号車) 2両×1編成
※叡山電車の開業100周年を機に、車両形式を100系に変更します。


2.運行開始日

2025年中を予定


3.愛   称 

展望列車「舞」
京都や洛北の伝統を映しながら、四季折々の自然のなかを、まるで着物をまとって舞うように旅していただきたい。そんな想いを「舞」という一文字に 込めました。なお、題字は書道デザイナー・林真帆さんの揮毫によるものです。


4.運行区間

主に鞍馬線(出町柳駅~鞍馬駅間)


5.車両の特徴

【外装デザイン】


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四季折々の移ろいゆく季節を象徴する「花の丸文様」で、叡山電車沿線で見られる花々が織りなす景観を表しました。春の桃や桜、夏のアジサイと撫子、秋のもみじや萩、冬の南天が描かれ、四季の彩りを楽しむ心を誘います。これらの景観に加え、四季をイメージした色彩豊かな「瑞雲文様」、清らかな水の流れを思わせる「流水文様」を配し、沿線に四季の花々が咲き誇るような趣を表現しています。自然を愛でる美しい伝統的な和柄で、日本の自然や文化の奥深さを感じられる特別なひとときを提供します。なお、デザイン提供・監修は、当社沿線のファブリックメーカー、株式会社川島織物セルコンに手掛けていただきました。


【内装デザイン】
 京都の伝統と文化を象徴する「着物」に着想を得た内装デザインとしました。壁面には伝統柄を淡くあしらい、座席は帯、スタンションポール(握り棒)は簪(かんざし)、つり手は髪飾りに見立て、着物を彩る小物をモチーフとしています。さらに、床やつり手には木調の素材を採用し、沿線の山々と調和する叡山電車の姿を表現しました。
パノラマ感のある窓からは四季折々の風景を楽しむことができ、日常のご利用はもちろん、観光で訪れる方にも「着物をまとって出かける時のような、明るく心弾む気持ち」を感じていただける空間を目指しています。
なお、本デザインは株式会社IFOOによるものです。


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簪(かんざし)に見立てたスタンションポール(握り棒)


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木調素材を採用したつり手


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木調素材を採用した床


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扇子柄をあしらい帯に見立てた座席シート図柄


【車端(妻)部】
 車端(妻)部には、多目的にご利用いただけるユーティリティスペース
「MAI-SPOT(マイスポット)」を設けました。ちょっと体を休めたい時やスマートフォンの充電など、幅広い用途に対応する空間です。
また、京都・鞍馬山で産出される銘石「鞍馬石」を装飾の一部に取り入れ、
洛北との出会いを感じていただける工夫を施しました。


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鞍馬駅前の「えんの石」※鞍馬石との縁


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車内装飾の鞍馬石説明


<案内表示器の新設>
車端(妻)部に、当社では初めてとなる案内表示器を設置しました。


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表示イメージ


【バリアフリーへの配慮】
各車両の車端部付近に車いす・ベビーカースペースを1か所設置し、スペース部の床敷物に明示するほか、優先座席の色を変え、明確化を図ります。また、ドアの開閉表示灯、ドアチャイム、触知表示板を新設します。


【海外からのお客さまへの対応】
車外の行先表示器は日本語のほか、英語、韓国語(ハングル)、中国語(簡体字)の4か国語で表示します。


<行先表示器のイメージ>


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【SDGsの取り組み】
SDGsの取り組みとして、車内の照明、前照灯および尾灯、行先表示器にはLEDを採用することで省エネルギー化を図り、CO2削減を推進します。


6.八瀬比叡山口駅でのお披露目について

2025年9月27日(土)に八瀬比叡山口駅で挙行する「開業100周年記念式典」で、2両編成のうち1両(101号車)のお披露目を行います。
記念式典終了後、お客さまにも外観をご覧いただける場を設けさせていただきます。
開催時間  12時~13時
開催場所  八瀬比叡山口駅2番線ホーム
料  金  無料(八瀬比叡山口駅までの交通費は別途必要です)


700系車両について
700系車両は、1987年にデビューした両運転台車で、叡山電車初の冷房車です。ワンマン運転用として設計され、主に1両編成で運行しています。細かな仕様の違いにより、デオ710形(2両)、デオ720形(4両)、デオ730形(2両)の3種類に分かれています。
運用を開始した当時は「クリームとマルーン」の塗装でしたが、2005年より順次デザインを変更し、「新緑をイメージした黄緑」「山をイメージした緑」「川をイメージした青」「紅葉をイメージした赤」の4種類の帯色の車両が誕生しました。
運用開始から30年以上が経過したため、732号車は2018年に観光列車「ひえい」へ、722号車は2019年に沿線の神社仏閣をイメージした「朱色」、723号車は2020年に水が豊かな山紫水明の地をイメージした「青色」、712号車は2022年に人と森が調和する沿線の景色をテーマとした「緑」、711号車は2023年に比叡山の神秘的な森をイメージした「緑」のカラーリング、731号車は2024年に叡山本線開業当時に活躍していたデナ1型をイメージした「ノスタルジック731 改」へリニューアルを行いました。

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運用開始当時の塗装(左)とデザイン変更後の塗装(右)


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732号車 観光列車「ひえい」


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2019年にリニューアルした722号車


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2020年にリニューアルした723号車


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2022年にリニューアルした712号車


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2023年にリニューアルした711号車


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2024年にリニューアルした731号車


SDGsを実現するライフスタイルを提案する
京阪グループの「BIOSTYLE PROJECT」について
健康的で美しく、クオリティの高い生活を実現しながら、SDGsの達成にも貢献していく。京阪グループでは、そんな循環型社会に寄与するライフスタイルを「BIOSTYLE(ビオスタイル)」として展開し、お客さまにご提案しています。
規制や我慢だけから生まれる活動ではなく、“人にも地球にもいいものごとを、毎日の生活の中に、楽しく、無理なく、取り入れていくことができる明るい循環型
社会の実現”に貢献するため、京阪グループにできうる様々な活動を推進していきます。
▶ 本取り組みは、BIOSTYLEの概念を事業化する取り組みとしてBIOSTYLE事業認証を受けています。

▶ 「BIOSTYLE PROJECT」について詳しくはこちら   https://www.keihan.co.jp/corporate/sustainability/biostyle/




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