Qlik Open Lakehouseは、顧客のクラウドアカウント内に「Bring Your Own Compute(BYOC)」モデルで展開され、変更データキャプチャ(CDC)によるデータ取り込みを、Icebergの自動最適化やマルチエンジンアクセスと組み合わせて提供します。これにより、Amazon Athena、Snowflake、Spark、Trino、さらに機械学習(ML)向けのAmazon SageMakerなど、すでに使い慣れているツールをそのまま活用することができます。プレビュー版では、顧客からワークロードをプロプライエタリ(独自仕様)のデータウェアハウスから、オープンかつ最適化されたIcebergテーブルに移行した結果、クエリの高速化やインフラコストの大幅な削減が報告されました。
QlikのCEOであるマイク・カポネ(Mike Capone)は、次のように述べています。「データが遅く、断片化され、コストが高いと、AIは停滞してしまいますが、Qlik Open Lakehouseはその問題を解決します。自社のクラウド上で実行できるリアルタイムかつIcebergベースの基盤を提供し、すでに使い慣れたエンジンでクエリを実行可能にします。これにより、パフォーマンス、コスト管理、ガバナンスを一体化することで、意思決定をより迅速にし、モデルを日々改善できるようにします。」
■新機能について
● Qlik Open LakehouseがQlik Talend Cloudで一般提供を開始しました。顧客のVPC上で展開し、Bring Your Own Compute(BYOC)方式で提供されるため、セキュリティ、パフォーマンス、コスト管理のすべてを最大限に確保することができます。
● サービスの提供開始時からマルチエンジンでのアクセスが可能で、Amazon Athenaもサポートしています。これにより、チームはIcebergテーブルをサーバーレスでクエリしながら、Qlikの分析ツールや他のエンジンと併用することができます。
● SageMaker対応のデータが、Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)上の管理されたIcebergテーブルに格納されており、機械学習チームは追加のデータコピーを作成せずに、データへのアクセスや前処理、モデル学習をより容易に行うことができます。
● Icebergの自動最適化機能を搭載しており、クエリパフォーマンスの向上やストレージ容量の削減を目的としています。この機能には、コンパクション、パーティショニング、メタデータ管理などが含まれています。
● CDC(変更データキャプチャ)を活用して、数百のソースからの低遅延データパイプラインを提供します。また、データ品質、データ系統、カタログ管理、FinOpsの可観測性も標準で搭載しています。
● Qlikエンジン上でQlik Analytics(TM)( https://www.qlik.com/ja-jp/products/qlik-cloud-analytics )とAIを活用し、ワークフロー自動化を組み合わせることで、得られた分析結果がビジネスシステム上でのアクションにつながるようにします。
Enterprise Strategy Groupのプリンシパルアナリストであるマイク・レオーネ(Mike Leone)氏は、次のように述べています。「Qlik Open Lakehouseの一般提供開始は、オープンテーブルフォーマットを採用する企業にとって、Qlikの長期戦略を具体的な現実に変えるものです。大量のデータを迅速に処理し、リアルタイムで最適化してクラウド上のさまざまなツールと連携できる能力は、データの陳腐化や遅延、コストの高さといった一般的な課題を解決します。また、Qlikの強力な統合機能とデータガバナンスにより、チームはシステムを完全に再構築したり、新しいツールに切り替えたりすることなく、AIや分析のための強固なプラットフォームを採用できるのです。」
■注目すべきポイント
AIの価値はデータに依存します。Qlik Open Lakehouseは、このギャップを埋め、企業に対して、AI活用のための信頼性が高く、説明可能で最新のデータを、どのエンジンからでもクエリ可能なオープン形式で提供するデータおよび分析基盤を提供します。その結果、より迅速な意思決定、総コストの削減、分析や機械学習における選択の自由を実現します。プレビュー版では、顧客は不要なデータコピーを削減し、大規模にIcebergテーブルを最適化することで、最大5倍のクエリ性能向上と最大50%のインフラコスト削減を達成しました。
■サービスの仕組み
● オープン設計:データは顧客のオブジェクトストレージ上のApache Icebergに保存されます。同じテーブルは、Qlik、Amazon Athena、Snowflake、Spark、Trino、そしてAmazon SageMakerなどの機械学習サービスからもクエリ可能です。
● リアルタイム対応の標準化:CDC(変更データキャプチャ)により、テーブルは常に最新の状態に保たれます。また、自動最適化により、データ量が増加してもパフォーマンスを維持します。
● ガバナンスと信頼性:統合されたデータ品質ルール、データ系統管理、カタログ管理、アクセス制御により、AIや規制対象のワークロードに求められる信頼性と保証を提供します。
● アクション実行のための設計:Qlikエンジンと自動化機能により、得られたインサイトをワークフローにつなげることで、チームが単にダッシュボードを見るだけで終わらず、実際の行動につなげることができます。
■提供開始について
Qlik Open Lakehouseは9月16日より、Amazon Athenaのサポートを含め、Qlik Talend Cloudの顧客向けに提供開始されました。Icebergデータ上でのモデル学習や推論向けの SageMaker連携は、標準的なAWS パターンを通じて利用可能です。その他のエコシステム関連のアップデートは、2025年第4四半期を目標に予定しています。
詳細の確認やデモのご依頼は、Qlik Open Lakehouseソリューションページ( https://www.qlik.com/ja-jp/products/qlik-open-lakehouse )をご覧いただくか、Qlikのアカウントチームまでお問い合わせください。お客様の環境でOpen Lakehouseを有効化するサポートをいたします。
■Qlikについて
クリックテック・ジャパン株式会社は、米国 Qlik Technologies Inc.の日本法人です。
Qlikは顧客の戦略的パートナーとして、プラットフォームに依存しないテクノロジーと専門知識で、顧客の競争力を高めます。
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