企業のAI活用が進む中、AIエージェントやAIモデルを開発するための、安全でスケーラブルな環境整備は多くの企業にとって大きな課題となっています。
■背景と課題
生成AIの急速な普及により、企業のAI活用は新たな局面を迎えています。IDC Japanの調査によれば、国内AIシステム市場は2024年から2029年にかけて年間平均成長率25.6%で推移し、2029年には2024年比3.1倍の4兆1,873億円に達すると予測されています。
一方で、AIの本格活用には大きな課題が存在します。主な課題として、(1)適切なデータ基盤の欠如、(2)セキュアな開発環境の構築難易度、(3)データガバナンスの複雑さ、が挙げられます。特に多くの企業では専門人材の不足や構築期間の長期化により、AI活用の機会損失が発生しているのが現状です。
こうした背景を受け、STech Iは企業のAI活用を加速する「データ&AI構築パッケージ」を開発いたしました。本パッケージは、Microsoft Azureの最新AI技術と統合データ基盤Databricksを融合することで、AI開発環境の構築期間を従来の数ヶ月から約2週間へと大幅に短縮します。これにより、企業は迅速にAI活用を開始し、ビジネス価値の創出を加速することが可能となります。
■サービスの特徴と価値
本パッケージは、「データ&AI構築パッケージ for Azure OpenAI」と「データ&AI構築パッケージ for Azure Databricks」の2つで構成されており、単独での導入も可能です。両パッケージを組み合わせることで、Azure OpenAIとDatabricksがシームレスに連携し、社内データの一元管理から、AIによる情報抽出・対話・分析・予測までをワンストップで実現するAI Readyな基盤を迅速に構築できます。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/560214/LL_img_560214_1.png
概念図
【データ&AI構築パッケージ for Azure OpenAIの主な機能】
(1)最新のAI技術を活用したプラットフォーム
Microsoft AzureのAI関連技術を組み合わせることで、高品質なAI開発環境を短期間で導入できます。
(2)自然な会話でやりとりできるAI基盤
社内に蓄積された文書やナレッジベースをもとに、AIが自然な対話形式で質問に回答し、業務をサポートします。よくある質問への自動応答や、業務マニュアルの検索、チャットボット機能などを通じて、社内情報の活用効率が大幅に向上します。
(3)セキュリティに配慮した環境構築
インターネット経由での接続に加え、今後は企業内ネットワークからの接続(Private接続)にも対応予定です。ユーザー管理やアクセス権限の設定も柔軟に行えるため、各企業のセキュリティポリシーに合わせた運用が実現できます。
【データ&AI構築パッケージ for Azure Databricksの主な機能】
(1)データ統合からAI開発・運用まで一貫して対応
Databricksは、大量のデータを保管する「データレイク」と、整理されたデータを管理する「データウェアハウス」を一つにまとめた「レイクハウス」という仕組みを採用しています。これにより、社内外のあらゆるデータを一箇所に集約し、AIモデルの開発から実際の業務での運用まで、すべてを一貫して行うことができます。
(2)データに基づく経営判断をサポート
Databricksを活用したAI開発により、データの傾向分析、通常とは異なるパターンの検知、将来の予測など、高度な分析が可能になります。これにより、経営判断や業務判断を、より確実なデータに基づいて行えます。
STech Iは、自社での活用に加え、多くのお客様へのDatabricks導入を支援してきた豊富な実績があります。この経験とノウハウを活かし、独自開発のテンプレートにより、環境構築を迅速に進めることができます。さらに、運用マニュアルや管理者向け説明資料も標準で提供するため、導入後もスムーズに運用を開始でき、短期間で安定した環境を構築いたします。
■2つのパッケージの連携によるメリット
この2つのテクノロジーを組み合わせることで、データの収集・整備から、AIエージェントの開発、モデルによる推論まで、一気通貫のワークフローを実現します。Databricksは大規模データの統合管理と変換処理に優れ、Azure OpenAIは最先端の自然言語処理および生成AIモデルを提供します。
また、Azure OpenAIとDatabricksの両方から共通のナレッジベースを活用できるため、データのインプットからアウトプットまで、一貫したAI技術の活用が実現します。さらに、Databricksが提供するデータガバナンス機能により、AIモデルに供給するデータの管理とアクセス権限の設定が容易になり、企業内でより安全にAzure OpenAIを活用することが可能となります。
これにより、ユーザーの業務生産性が向上し、企業が保有するデータの付加価値を最大化できます。
■提供パターン
本パッケージは、「データ&AI構築パッケージ for Azure OpenAI」と「データ&AI構築パッケージ for Azure Databricks」の2つで構成されており、それぞれ以下の接続方式および構築方式からお選びいただけます。
【接続方式】
(1)Public接続版(提供開始)
インターネット経由で利用いただけるタイプです。お客様ご自身で構築できるよう、セットアップツールとマニュアルを提供します。
(2)Private接続版(今後提供予定)
VPNやExpressRoute経由でご利用いただけるタイプです。こちらもお客様ご自身で構築できるよう、セットアップツールとマニュアルを提供します。
【構築方式】
(1)お客様ご自身で構築
セットアップツール・マニュアル一式をご提供します。お客様にてAzure Portal上で環境を構築いただけます。
(2)構築代行サービス
STech Iが環境構築を代行します。リソースやスキルに不安がある場合でも、安心して利用いただけます。
■今後の展望
STech Iは今後、企業ネットワークからの安全な接続を可能にする「Private接続版」のリリース、パッケージの標準機能拡充、さらには高度なAI・データ分析サービスの追加を順次予定しています。これにより、企業のDX推進とAI活用をさらに強力に支援し、お客様のビジネス価値の最大化に貢献していきます。
■日本マイクロソフト株式会社(本社:東京都港区、以下日本マイクロソフト)からのコメント
<日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 パートナー事業本部 エンタープライズパートナー統括本部 岡 寛美 氏>
日本マイクロソフトは、双日テックイノベーション株式会社様による「データ&AI構築パッケージ」の提供開始を心より歓迎します。
Azure OpenAIとDatabricksを統合した基盤により、「構想」から「実装」まで企業のデータおよびAI整備を最短2週間という短期間での環境構築の実現はお客様の業務におけるデータやAI利活用を大きく加速させると感じています。
日本マイクロソフトはMicrosoftの幅広い製品ポートフォリオ、豊富な導入実績や技術力を持つSTech I 双日テックイノベーション株式会社様と連携協力しながらスケーラブルなAI/データ基盤の普及をさらに推進してまいります。
最新のデータガバナンスとAIの連携により、迅速な開発と確かなビジネス価値の創出を実現されることを大いに期待しております。
■データブリックス・ジャパン株式会社からのコメント
<データブリックス・ジャパン株式会社 代表取締役社長 笹 俊文 氏>
双日テックイノベーション様の新サービスローンチを大変嬉しく思います。当社のデータインテリジェンスプラットフォームを最大限に活用し、双日テックイノベーション様とのパートナーシップを通じて、日本のお客様がより迅速・効果的にデータ活用し、ビジネス価値を創出できるよう期待しています。
■双日テックイノベーション株式会社からのコメント
<双日テックイノベーション株式会社 クラウドソリューション事業本部本部長 宮本 淳 氏>
当社は、企業の皆様の生産性向上に貢献することを目指しています。
その実現には、「AI」と、それを有効に活用するための「データ」が不可欠であると考えています。
本サービスは、当社がこれまで培ってきたMicrosoft Azureのクラウド技術に加え、OpenAIとDatabricksの連携を活かし、リアルタイムで統合された企業データを基盤に高度なAI活用を実現します。これからもAI Readyなソリューションを開発し、皆さまの業務生産性向上とビジネス変革をご支援してまいります。
■双日テックイノベーションについて
社名 : 双日テックイノベーション株式会社
所在地 : 東京都千代田区二番町3-5麹町三葉ビル(受付6F)
設立 : 1969年2月24日
URL : https://www.sojitz-ti.com/
事業内容: 国内外の最新ソリューションによるネットワーク・ITインフラ構築、システム開発、
運用・保守などのサービス提供、およびデジタルトランスフォーメーション支援
■お知らせ
2024年7月1日より、当社の商号が「日商エレクトロニクス株式会社」から「双日テックイノベーション株式会社」に変更となりました。また、10月1日には、理念体系を策定、新たに略称STech I(エス・テック・アイ)のブランドシンボルを以下の通り発表いたしました。Vision(ありたい姿)に掲げた「ITで未来を切り拓く先駆者」を目指して、お客さまの歩む先の道を照らして次の未来をつくることで、ビジネスに貢献するイノベーションに挑戦しつづけます。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/560214/LL_img_560214_2.png
STech Iブランドシンボル
*記載されている会社名、製品名は、各社の商標、もしくは登録商標です。
*記載の商品名、価格および担当部署、担当者、WebサイトのURLなどは、本リリース発表時点のものです。
*Microsoft、Azureは、米国 Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。