株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)は、さくらインターネット株式会社(以下さくらインターネット)が提供する大規模HPCクラスタ「さくらONE*1」の構築において技術支援を実施し、国内初*2となる、大規模HPCクラスタへEdgecore Networks Corp.(以下Edgecore社)製800GbEホワイトボックススイッチ及びオープンソースネットワークOS「エンタープライズSONiC」を提供したことを本日発表いたします。マクニカは、これらの製品提供と技術支援により、短期間での「さくらONE」立ち上げに貢献しました。


■背景
近年、生成AI技術の急速な発達を背景に、製造業・医療・金融をはじめとする多様な産業分野において、AIを活用した研究開発の中核を担う高性能なスーパーコンピュータ(以下スパコン)の需要が一段と高まっています。
こうしたスパコン需要の高まりを受け、それらを支えるネットワーク基盤において、技術革新やコスト削減、構築と運用の柔軟性といった理由から、ホワイトボックススイッチやオープンソースネットワークOSの導入が加速しています。
■ホワイトボックス及びSONiC 採用の理由
さくらインターネットは、800基のGPUによる大規模HPCクラスタを立ち上げるべく、2024年8月にプロジェクトを開始しました。旺盛なGPU需要に対して早急に応えるため、わずか4か月という短期間で構築を完了し、同年12月からの本番稼働を実現させる異例のプロジェクトでした。本プロジェクトで構築されたクラスタは、スパコンの国際性能ランキング「TOP500」において世界49位*3を獲得するなど、国際的な評価を得るに至ります。
本プロジェクトでは、GPU間接続の通信要件として、ネットワークのオープン性とマルチテナント対応を重視した結果、汎用性の高いイーサネットが適用されました。この重要な基盤整備において複数メーカーを検討する中、要求仕様、価格、及び4か月での構築という異例の短納期での対応力においてマクニカは高い評価を受け、800GbEホワイトボックススイッチ「AIS800-64O」が採用されました。また、搭載されるネットワークOSは、Linuxベースでの運用自動化に適していたことが決め手となり、Edgecore社がサポートを提供する「エンタープライズSONiC」が導入されました。
■マクニカとEdgecore社の共同検証・実装
本プロジェクトにおいてマクニカは、800GbEホワイトボックススイッチ及び「エンタープライズSONiC」の導入支援に加え、性能検証、障害時の切り分けまでをEdgecore社と連携して行うことで、短期間での構築と安定稼働に大きく貢献しました。
また、AI学習用クラスタに不可欠な「ロスレスネットワーク」をイーサネット(RoCEv2)上で実現するために重要となるPFC(優先フロー制御)とECN(輻輳通知)のパラメータ設定を最適化すべく、構成の提案をしました。
さらに、機能強化などネットワーク課題の迅速な解決を支援するとともに、スイッチ内部に搭載されたBroadcom社製チップ「Tomahawk5」に関する深い知見を活かし、チップレベルでのトラブルシューティングや設定最適化も支援しました。
<Edgecore社製800GbEホワイトボックススイッチ「AIS800-64O」(Tomahawk5搭載)>


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■今後の展望
AIワークロードの急増に伴い、ネットワーク運用においては、監視精度の向上や自動化ツールの高度化、オブザーバビリティの強化が求められるようになっています。

また、次世代の高帯域ネットワークとして1.6TbEへの対応が業界全体で重要視されています。
マクニカは今後もこうしたニーズに応えるべく、国内外の先進事例や技術トレンドをいち早く取り入れ、製品提供にとどまらず、技術検証・構築支援・運用設計まで一貫したサポートを行うことで、オープンネットワーキングのさらなる実用化を後押しします。そして、お客様のネットワークインフラにおける選択肢と自由度を広げ、持続可能で柔軟なIT基盤の構築を支援することで、日本のデジタル社会の進化に貢献してまいります。
*1:https://www.sakura.ad.jp/corporate/information/newsreleases/2025/06/11/1968219771/
*2:マクニカ調べ。500基以上のGPUによるHPCクラスタにEdgecore社製800GbEのホワイトボックススイッチを採用した事例として国内初。
*3:2025年6月10日(日本時間)に発表されたISC2025において
【マクニカのオープンネットワーキングについて】
マクニカでは、複数メーカーのホワイトボックススイッチ製品、ネットワークOS、光モジュール等を組み合わせた事前検証済みの構成提案や、ワンストップのサポート体制を整えています。お客様は機器間の相性確認や複数窓口対応の手間を省くことができ、導入リスクを最小限に抑えることが可能です。
オープンネットワーキングは、コスト・自由度・性能の面で大きな優位性を持つ一方で、導入や運用においては慎重な設計と確かなサポートが求められます。マクニカは、技術だけでなく「お客様にとっての使いやすさ・安心感」を大切に、今後も最適なソリューションをご提供し、サポートしてまいります。
詳しくはこちら:https://www.macnica.co.jp/go/OpenNetworking.html
【製品に関するお問い合せ先はこちら】
株式会社マクニカ オープンネットワーキング担当
TEL:045-470-9831
E-mail:projectmonstar@macnica.co.jp
※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカ及び各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご承知ください。


さくらインターネット株式会社について

さくらインターネットは、1996年創業のインターネット企業です。「さくらのクラウド」「さくらのレンタルサーバ」「さくらのVPS」などのクラウドコンピューティングサービスを、自社運営の国内のデータセンターから提供しています。「『やりたいこと』を『できる』に変える」の企業理念のもと、お客さまのご要望にお応えする多様なサービスを開発し、あらゆる分野に対応するDXソリューションを提案します。
さくらインターネットについて:https://www.sakura.ad.jp/corporate/


株式会社マクニカについて

マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界28か国/地域91拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。
マクニカについて: www.macnica.co.jp

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