決められたコースであらかじめ組み込んだプログラムに従ってロボットを走らせ、ブロックを拾ったり指定の場所に移動させたりなどの課題をクリアしていく「レギュラーカテゴリー」。どれだけ課題をクリアしたかに加え、ゴールにたどり着くまでのタイムで競う。今年は参加者のレベルが高く、課題では満点のチームが続出。多くのカテゴリーでタイム差が勝敗を分けた。
部門での優勝チームは以下の通り。「レギュラーカテゴリー」のうち最も難易度の高い「エキスパート」では、16歳から19歳までの高校生を対象とする「シニア部門」で、愛媛県立八幡浜工業高校のチーム「YTHS WE」が優勝した。中学生を対象とする「ジュニア部門」では西大和学園中学と名古屋市立萩山中学の混合チーム「ROBO CRAFTERs」が、小学生の「エレメンタリー部門」では沖縄アミークスインターナショナル小学校のチーム「AMICUS NKR」がそれぞれ優勝した。
また、比較的やさしい課題をクリアしていく「ミドル」ではシニア部門で東海学園高校のチーム「TOGAKUメカトロ-明照」、ジュニア部門で千葉県柏市立酒井根中学と私立雙葉小学校の混合チーム「みかんロボット」、エレメンタリー部門で沖縄アミークスインターナショナル小学校のチーム「Amicus Robotic」がそれぞれ優勝した。
与えられたテーマに沿ってロボットを使った企画・開発・プレゼンを評価する「オープンカテゴリー」の今年のテーマは「SMART Cities」。最優秀賞を獲得したのは追手門学院大手前高校のチーム「Otemon Challenger」で、作品名は「画像認識を使用した進化型海上ゴミ回収ロボットの製作と研究」だった。
開催にあたって挨拶に立ったWRO Japan本部実行委員会名誉会長で西宮市の石井登志郎 市長は「2020年から始まるプログラミング教育。西宮市も推進していくことになる。そうしたなか、先頭を走る選手の皆さん方が全国から西宮に集い、決勝大会を戦うということは、市長としてとても誇らしく思う」と話し、若きエンジニアたちにエールを送った。決勝大会の結果から、11月にハンガリーのジェールで開催されるWRO 国際大会に出場するのは、レギュラーカテゴリーのエキスパートの3部門から、それぞれ上位3チームとオープンカテゴリーの上位3チームの全12チームに決まった。(BCN・道越一郎)
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