同社では、2018年12月に第一弾となるドラム式洗濯機「FL71-W/W」(洗濯容量7.5kg)を発売し、ネット通販やホームセンターなどでテスト販売してきた。当時の参考価格は14万8000円だったことから、今回、さらにそこから2万円をダウンした形だ。
テスト販売をする中で、「乾燥できなくてもいいから安いのがありがたい」「憧れていたドラム洗濯機がこの値段で買えるのはうれしい」など安い価格を求める声が多かった。
家電事業部の石垣達也統括事業部長は、乾燥機能をあえて搭載しない狙いについて「アンケートなどでドラム式洗濯乾燥機で乾燥機能を使っている人はとても少なく、緊急のために年に数回しか使っていないことが分かった。乾燥による衣類の傷みや、電気代を気にするユーザーが意外に多かった。乾燥機能を外せば、お買い求めやすい価格になるだろうと考えた」と語る。
HD81ARは、テスト販売で上がった「少し低い」といった要望などにも、10センチ高くするなどして対応。また、共働き世帯の増加や花粉、PM2.5、ゲリラ豪雨など、年間を通じて部屋干しニーズが高いことから、室内干しの不満を解決する「Ag+除菌システム」を搭載した。
Ag+除菌システムは、洗剤投入ケースに装備した銀イオンカートリッジに水道水を通過させることで、銀タブレットから銀イオンの成分が溶け出して衣類を99%以上除菌するシステムだ。
また、洗濯工程の2回目の「すすぎ」時の温度を衣類に合わせて約40度や約50度などが選べる「部屋干しコース」を搭載。洗濯機から衣類を取り出して部屋干しする場合、標準コースだと乾くまでに約9時間かかるところを6時間で乾かせるようにした。
アイリスオーヤマでは、サーキュレーターや衣類乾燥機などさまざまな部屋干し製品群をラインアップしている。既存製品との合わせ技で使えば、さらに搭載されていない乾燥機能を補うことができそうだ。
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