デンソーウェーブは、新型QRコード(tQR)を用いたホームドア開閉制御システムが神戸市営地下鉄西神・山手線三宮駅で3月14日の始発から運用を開始した。このシステムが関西圏の鉄道事業者で運用されるのは初めて。


 国土交通省の発表によると、ホームドアの優先整備の対象としてきた1日当たりの平均利用者数が10万人以上の駅のホームドアの整備状況は、コストや車両の扉位置がそろっていないなどの課題によって、18年度末時点での整備済み番線数が353番線/1219番線にとどまっている。
 こうした中、新型QRコード(tQR)を採用した今回のシステムは、1編成ごとに搭載される通信制御機器の代わりにQRコードと駅ホームのスキャナを用いるため、設備費用の低減と工期の短縮が可能。tQRコードを車両に貼り付けるだけなので、車両本体の改修工期も削減できる。
 神戸市営地下鉄三宮駅では、18年3月3日からホームドアを運用していた。これまでのシステムでは、乗務員が車両ドアとホームドアを別々に手動で開閉していたが、車両ドアに貼り付けたQRコードを駅ホームのスキャナで読み取り連動して開閉する今回のシステムの導入によって、車両側ドアの制御のみでホームドアの連動開閉が行えるようになり、乗務員の業務負荷低減を実現した。
 車両改修の費用や期間も、従来の開閉制御システムと比較し、コスト削減を実現したほか、工期も短縮できた。神戸市交通局では、今後の可動式ホーム柵についても同システムの採用を検討している。
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