春になり今年も花粉シーズンがやってきた。花粉症に悩まされている筆者にとって、外出すると目のかゆみなどが辛い日々だ。
一般的に言われている花粉対策の基本は「花粉になるべく触れない」「家に花粉を持ち込まない」ということから、玄関に空気清浄機を設置している人も多いだろう。筆者は、これに衣類スチーマーを加えることをおすすめする。

●スチームで花粉をケアするという発想
 「家に花粉を持ち込まない」ために役立つ家電製品は空気清浄機のほかにも、「ふとん乾燥機」や「ふとん掃除機」「衣類乾燥機」「洗濯乾燥機」などがある。ふとんや洗濯物を屋外で干すと花粉が付着してしまうため、それを防ぐために家の中でケアできる製品である。
 通常の掃除機も、部屋を換気をした後に窓付近に溜まる花粉や、玄関から入り込んだ花粉を吸い込むのに役立つので、花粉対策グッズにカウントしてもいいだろう。
 さらに、もう一つのアイテムとして加えたいのが「衣類スチーマー」だ。衣類スチーマーは、ハンガーにかけたままの衣類のシワを強力なスチームで伸ばす製品で、アイロン台を出す手間もなく、手軽に衣類のケアができるとして人気を集めている。このスチームの能力が、ニオイや花粉対策としても役立つからだ。
 実際、グループセブジャパンが展開するティファールの衣類スチーマー「スチームシュシュ コードレス」の商品紹介ページでは、衣類スチーマーを使うことで「ニオイの脱臭/アレル物質対策/花粉対策/殺ダニ効果」が期待できると記載されている。そこで、さっそく「スチームシュシュ コードレス DV7530J0」を使ってみた。
●コードレスとコード付きを使い分けられる
 貝をモチーフにしたデザインが特徴の本機は、コードレスとコード付きのどちらでも使える。電源を気にせずに、サッと使いたいときはコードレス、複数の衣類をしっかりケアするときはコード付きといった使い分けができる。
本体の後ろにあるレバーで切り替えられる仕組みだ。
 使い方は、水タンク(容量100ml)に水を注入して、注水口カバーを閉める。その後、コード付きの状態でスタンドに本体をセット。切替ボタンを押して使う温度を選択する。スチームを使うときは「高」または「中」の設定にし、設定温度に達すると表示ランプが点灯して知らせてくれる。
 後は、スチームトリガーを引けばスチームが噴出する。まだ肌寒い日もあるのでコートやジャケットなど厚手の衣類にスチームをあてたいときは、コード付きモードが安心だ。
 スチームトリガーを引いてる間にスチームが出るので、衣類ケアをしているときは何度もトリガーを引きながら使うスタイルになる。ハンドルの開口部は広く、自分の持ちやすい位置でグリップできるため、本体重量約830g(水タンクが空の時)という重さもあまり感じない。
 むしろ、以前使っていた衣類スチーマーでは立ち上がり時に水滴が出てくることもあったが、本機の場合は最初からスチームが出るので、衣類の濡れを気にすることなく快適だと思った。
●持ち方にコツがあり、使い慣れる必要
 シャツやジャケットなどは、引っ張りながらかけるとスチームがよくあたってシワが伸びる。本体の傾きによっては、水タンクから水が供給されないこともあるため、持ち方には若干の注意が必要だ。
説明書によると、本体の先端を時計の10時から2時の角度で使うといいという。
 コードレスで使う場合は、連続スチームが約70秒であっという間に終わってしまう感じなので、慣れるまで練習が必要だろう。何度か使っているうちに、ブラウスやシャツ1枚程度ならコードレスの状態でもスチームをあてながらシワを伸ばせるようになった。
 コードレスが便利なケースは、長めのスカートやワンピースなどコードがひっかかりやすい衣類にスチームをあてるときなどだ。また、帽子や布マスクなど小物のケアも、コードレスの方が小回りが効いて作業がしやすい。
 かけ面はセラミックなので、アイロンとしても使用可能だ。先端はレモン型で細くなっているので、ボタンまわりなど細かいところもアイロンがかけやすい。アイロン台を出して使うと、しっかりとスチームでプレスもかけられる。
 衣類スチーマーは、広い面のシワは簡単に伸びるのだが、シャツの裾など端のシワを伸ばすのが難しい。そういうときは、100円均一などで売っているアイロン用のミトンを使って、かけ面をあてていくと隅々までシワをのばすことができるので試してみてほしい。
 玄関など狭い場所でも衣類のスチームケアができるメリットは、アイロン台がいらない衣類スチーマーならではのメリット。ちなみに、本機のサイズは幅8.3×長さ17.2×高さ14.5cmとなる。
シワや花粉対策以外に、ニオイのケアにも使えるので、出かけるときだけでなく、「帰宅後に衣類スチーマーをあてる」という習慣を身につけるといいだろう。(家電ライター・伊森ちづる)
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