今夏開催を取りやめるべき理由はただ一つ。訪日外国人の激増だ。100万人規模の観光客受け入れは断念した。しかし、選手およそ1万5000人に加え、各国の役員や要人、報道関係者などが大挙して東京にやってくる。その数は、最大で9万人。当然、出国時の陰性証明を求めたり、来日後の2週間の隔離や期間中に頻繁な検査を行ったりと、さまざまな対策を打つとされている。
とはいえ、これまで我々が経験してきたように、感染者の入国と、入国者からの感染拡大を100%止めることはできないだろう。最も大きな問題は変異株だ。
昨年秋、陽性者の増加が落ち着きを見せ始めたことで、政府は9月から入国制限の段階的な緩和を実施した。しかし、入国者が増えるごとに陽性者と死者数も増増加してきた。8月までは146カ国からの入国を拒否していたが、9月に一時帰国していた留学生の再入国を認めたのを皮切りに、9月に五つの国と地域との間で企業の駐在員などの往来を再開。10月には、全世界を対象に厳しい制限は解除した。
しかし、12月にはイギリス型の変異株対策でイギリスからの入国拒否が始まり、再び全世界からの新規入国を停止した。訪日外国人の数は、入国緩和とともに拡大し、10月に2万7000人、11月に5万7000人、12月におよそ5万9000人の外国人が日本を訪れた。訪日外国人の数と、陽性者数、死者数には強い相関があるのではないかと疑われる。
陽性者、死者が急増した年末年始、多くの国民が不安な時を過ごした。ピークの1月には、陽性者数が15万4000人、死者が2500人を数えた。この急拡大の要因が全て訪日外国人によるものとはいえない。
さて、オリンピックだ。この6月から7月にかけ、9万人の外国人が訪れるとすれば、年末年始の倍近いインパクトが懸念される。しかも、オリンピックに参加する206カ国から、どれだけの変異株が集まるのだろう。これまで先進国の中では比較的小さな被害で済んできた日本とはいえ、あまりにもリスクが高すぎる。今夏のオリンピック・パラリンピックは延期または中止すべきだ。東京を変異株の見本市会場にしてはならない。(BCN・道越一郎)
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