●DAZNが1925円から3000円に値上げ
まずはDAZNの値上げの背景について解説しよう。DAZN(ダゾーン)はスポーツ専門の定額動画配信サービス。テレビ放送では扱わないような種目や試合が手ごろな価格で観戦できるとあってスポーツ好きの間で人気が高い。しかしながら、運営会社は2022年2月22日から月額料金を1925円から3000円に値上げすると発表した。この理由については、16年にサービス提供を始めて以来DAZNは赤字続きであり、黒字化を見据えた施策とされている。また、提供しているコンテンツを総合的に勘案すると、月額3000円が適正価格と判断したとのことだ。
年間プランについても値上げされ、従来の1万9250円/年から2万7000円/年に値上げされる。一方、DAZN年間プラン(月々払い)というプランが新設され、途中解約はできないものの、月額料金2600円でサービスが利用できるとのことだ。
●初月無料もなくなる
DAZNはまた、月額料金の値上げと同時に初月無料キャンペーンの終了も発表した。これについては、新規ユーザーのための新しいオプションを検討中とのことで、いずれ発表したいとしている。
●DAZN値上げ後に移行するなら?
DAZNの値上げにより、他サービスへの移行を考えている人もいるだろう。
●DAZN for docomoは料金据え置き 、auはDAZNを利用可能なパックを新設
サービスを移行すると観戦できるスポーツが変わったり、観戦アプリなどの使い勝手が変わったりするのが嫌だという人もいるだろう。そういった場合は、安価にDAZNを利用できるサービスを検討してはいかがだろうか。たとえば、NTTドコモのDAZN for docomoは月額料金の値上げをおこなわず、月額1925円で利用可能だ。ドコモ回線以外のユーザーでも契約できるため、有力な候補といえるだろう。
また、auは新たに「使い放題MAX 5G ALL STARパック」で利用できるサービスに、2月下旬からDAZNを追加すると発表した。このパックはデータ通信が使い放題の携帯電話プランにNetfilx、Apple Music、YouTube Premiumなどのサービスを加えたもの。DAZNなどの追加により合計8748円分/月のサービスが、データ通信無制限の携帯電話プラン付きで9988円/月で利用できるようになる。
●J SPORTSオンデマンドの総合パックの方が安くなった
DAZN同様、豊富なスポーツ番組を視聴できるJ SPORTSオンデマンドは総合パックの料金が2640円/月であり、DAZNの値上げによりこちらの方が安くなる。よく見るジャンルが決まっているなら、野球パックやラグビーパックなど、ジャンルを限定した契約にすれば1100円/月~とさらにお得だ。「U25割」として25歳以下なら半額で使えるのもうれしい。
●野球特化ならHulu、Rakuten TVも
野球を主に見るのであれば、HuluやRakuten TVも候補となる。
また、Rakuten TVでは「パ・リーグSpecial」として、パ・リーグの試合を全試合視聴可能だ。月額702円、年額なら5602円(1カ月あたり467円)で利用できる。パ・リーグファンならこちらを選ぶのも手だろう。
●大相撲ならABEMAが無料
大相撲ならABEMA TVで無料視聴が可能だ。オリジナルの力士紹介VTRや若い世代のタレント、女性解説者の起用など、独自の番組を製作しており、NHKとは異なった楽しみ方ができるだろう。序の口から放送されており、過去動画も見ることができるので、平日は仕事で見られないという人にもおすすめだ。
●WOWOWにもオンデマンドサービス
衛星放送で知られるWOWOWにもオンデマンドサービスがある。WOWOWはテニス、サッカー、ゴルフ、ラグビー、格闘技などさまざまなスポーツを放送しており、その過去の放送をVODとして視聴することが可能だ。
●DAZN値上げで支出見直し
DAZNは幅広いスポーツをカバーした優れたサービスであり、スポーツファンのなかにはこれを契約しておけば問題ないと考えている人も多いだろう。しかしながら、スポーツのジャンルを絞るなどすればよりお得にスポーツ観戦のできるVODサービスがほかにもある。DAZNの値上げをきっかけに、自分が利用するサービスを見直してみてはいかがだろうか。(ライター・ハウザー)
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