薄型テレビのインターネット対応比率は2020年1月時点では販売台数の58.9%だった。その後、5月に62.6%と初めて6割を超えると65%前後で推移。21年5月に72.2%を記録した後は7割台で推移した。22年5月には75.8%とこれまでの最高を記録した。近年では32型クラスの小型モデルにもインターネット対応が拡大し、平均単価も下がってきた。20年の11万~12万円から21年3月には10万4千円まで下落。22年3月には過去最も低い10万円となった。
インターネット対応薄型テレビのメーカー別販売台数シェアは、21年11月までソニーが首位を守り続けていたが、12月にTVS REGZAが24.0%で逆転。以降首位を走り続け、22年5月も25.8%で1位をキープした。同社の売れ筋は32型の「32V34」と24型の「24V34」で、2機種の合計販売台数は同社全体の約3割を占める。同じく小型機種で頭角を現しているのが中国のTCL Corporationだ。
インターネット対応機種の増加は、視聴者ニーズの変化に応えた結果だ。メーカーは、放送波の受像機としてのテレビに、新たな付加価値を授けようとしている。動画配信サービスの普及が進む中で、テレビにはネットコンテンツを映すディスプレイとしての役割も与えることで存在感を保つ狙いだ。ネット対応比率は今後も上昇し、テレビにとって当たり前の機能となっていくだろう。
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