●ロボットのハードとソフト全ての内製化の実現に向けて
スマイルロボティクスは、「ロボット技術で全世界に笑顔を」をミッションに、元Google(SCHAFT)のロボットエンジニアが集まり、2019年に創業したロボットスタートアップ。設立以来「アーム付き配膳・下膳ロボット」や「分離合体式 棚搬送ロボット」などのサービスロボットの開発を行ってきた。また、直近では「Rust言語によるロボットアプリケーションフレームワーク“OpenRR”」をリリースし、それを用いた「移動ロボット開発プラットフォーム」などの販売も行ってきた。
アイリスグループは、20年11月からロボティクス事業に参入し、ソフトバンクロボティクスが提供するサービスロボットに同社が独自に開発したオプション機能を付加した「アイリスエディションシリーズ」を販売している。メーカーベンダー(製造業と卸業の融合形態)による広範囲の販路を通じて、現在は4000社を超える企業が導入し、事業参入から3年という短期間で法人向けサービス・ロボットの主要事業者に成長している。
今回、アイリスグループがスマイルロボティクスの全株式を取得し、グループ傘下に入ることで、スマイルロボティクスが得意とする「ロボット開発力」と、アイリスグループが強みとする「企画・量産・販売力」で相互補完のシナジー効果が生まれ、ロボット事業を企画・開発から製造・販売・保守まで一気通貫で実現できる。
これにより、アイリスグループがすでに事業展開している清掃・配送ロボットに加え、「物流2024年問題」という喫緊の課題を解決する仕分けロボットや搬送ロボット、また介護用ロボットなど、多様な分野でロボット事業を拡大できる体制が整う。
さらに今後は、単一機能のロボット開発・製造・販売に加え、複数ロボットを制御する独自のシステムを開発することで、導入企業が総合的な付加価値を享受できる事業の展開を目指す。
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