コロナ初年の20年、ノートPC市場はテレワーク需要の拡大などを受け活況を呈した。しかし同年12月頃から急激な需要増に伴う部材不足なども相まって販売が減速。21年夏ごろには部材不足も徐々に解消しはじめた。しかし今度は急激な円安の進行で部材価格の上昇を招き、ノートPC市場は本格的な回復を見ないまま推移。結局、コロナ禍特需の反動減から抜け出せずにいる状態だ。ノートPC自体、低価格モデルでも普段使いには十分に高機能で高速になったといえるほど成熟化が進んだ。
メーカー関係者からは、来年10月に控えるWidows10のサポート終了に伴う買い替え需要の盛り上がりに期待する声は大きい。しかし、近年ではOSのサポート終了に伴って、極端に大きな買い替え特需は発生しにくくなっている。今回もあまり期待できないかもしれない。また、eスポーツなどの盛り上がりを受け、ゲーミングPC需要も徐々に高まっている。ゲーミングPCはグラフィックボードを搭載し、高機能なディスプレイも備えるなど単価も高く、注目のカテゴリーだ。しかし、ノートPC全体の数パーセントにすぎない少数派であることから、市場全体を活性化するパワーには欠ける。
一方、ここに来て一気に期待感が盛り上がっているのがAI PCだ。インテルが昨年12月に発売したCPU「Core Ultra」シリーズは、NPU(Neural Processing Unit)を備えるAIチップ。徐々にではあるがノートPCに搭載され始めている。
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