●マネックス証券に続く、連結子会社化の狙いを読み解くと……
また、主要オンライン証券の一つ、マネックス証券は、今年1月のドコモグループ入りと同時に業務提携を開始し、dポイント・dカード・dアカウントなどのドコモのサービスとの連携を順次スタートする。連携の目玉は、dカード/dカード GOLDによる投資信託の積み立て購入サービス「dカードのクレカ積立」。事前に発表したスケジュール通り、すでに今年7月5日から、「dカード GOLD」と「NISA口座」の組み合わせで、月10万円まで約定金額の1.1%のdポイントを進呈するサービス(別途、ポイント還元率上乗せキャンペーンや特典あり)を開始している。
ドコモは、「ドコモポイ活プラン」の第2弾として、ドコモの決済・金融サービスの利用に応じて、さらにお得にdポイント(期間・用途限定)がたまる新料金プラン「eximo ポイ活」を8月1日から提供開始した。ドコモの決済・金融サービスとは、dカードと「d払い」を指し、さらに「dカード積立」を「dカード GOLD」で行っている場合は通常のポイント進呈分に1%上乗せする。
ここからは記者の個人的な予想となるが、ドコモとオリックス・クレジットの資本業務提携の目的は、「ライフステージやニーズに応じた、新たなローン商品の共同開発・販売」にあり、スマホローンや住宅ローンの契約を条件に、提供中の「ドコモポイ活プラン(ahamo ポイ活プラン・eximo ポイ活プラン)」よりもお得な新料金プランまたは、同プランに対する新たな特典が登場するのではないだろうか。
根拠は、円普通預金金利が合計最大年0.33%(税引前/24年4月1日時点)にアップするなどさまざまな特典のある「auマネ活プラン」やauじぶん銀行の「住宅ローン金利優遇割」のほかにも、三井住友銀行の個人向け金融サービス「Olive」が好調の三井住友カードの「Vポイントアッププログラム」、イオン銀行の住宅ローン契約者特典「イオンセレクトクラブ」(「イオンモバイル」ほか)といった、ローンと決済・ポイントを組み合わせた優遇プログラムが増えているからだ。
「auマネ活プラン」の詳細は、過去に掲載した記事を参考にしていただきたいが、簡単にまとめると「通信×金融」をコンセプトに、銀行・証券・決済を全部まとめるとかなりお得、少しまとめるだけでもそこそこお得という、auブランドの既存の金融サービスの新規入会者増加とポイント経済圏の活性化を目指した料金プランだ。
・「auマネ活プラン」登場! au PAY ゴールドカードに加入、銀行・証券・決済全部まとめてお得!
https://www.bcnretail.com/market/detail/20230828_357844.html
一方、auじぶん銀行の「住宅ローン金利優遇割」は、21年3月に開始したau回線と「じぶんでんき」をセットで利用すると、住宅ローン金利が年0.10%引き下げとなる「au金利優遇割(auモバイル優遇割+じぶんでんき優遇割)」と、23年9月に開始した「J:COM NET優遇割/コミュファ光優遇割/J:COM TV優遇割」の総称で、当初とは異なり、今は「組み合わせ自由」を前面に打ち出している。
ドコモは、KDDI/auとは異なり、現時点で「銀行」はないが(dポイントがたまるデジタル口座サービス「dスマートバンク」は提供中)、報道によると、銀行業への新規参入に意欲を示しているそうだ。当然、住宅ローン参入も視野に入れているだろう。
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