視覚支援やジェスチャー操作を可能にする最新イヤホン
(画像はイメージ)
●イヤホンが「目」の代わりになる!?
JVCケンウッドは、極小カメラを搭載した画期的な完全ワイヤレスイヤホン(TWS)の開発を進めている。イヤホンに搭載された極小カメラが周囲の状況を認識。ペアリングしたスマートフォンのAIアプリと連携して、様々な情報を音声で伝えてくれる。
目の前にある物の名称を教えてくれるだけでなく、思い出せない相手の名前を伝えてくれる機能も搭載。さらに食材のチラシを見せながら「おすすめの料理は?」と尋ねれば、特売品を活用したレシピまで提案してくれるという。今年10月に開催された「CEATEC 2024」でも注目を集めた同製品は、AIアシスタントの新たな可能性として期待されている。
同じく今年10月には、慶応義塾大学、筑波大学、公立はこだて未来大学の共同研究チームが、イヤホンに触れることなく操作を可能にする画期的システムの開発を発表した。このシステムは、救急車のサイレン音が近づくと高く、遠ざかると低く聞こえる「ドップラー効果」を応用したもの。
イヤホンの近くで手を動かすと、イヤホンからの音漏れがドップラー効果によって変化する。この音の変化パターンを分類することで、27種類ものジェスチャーを判別できるという。すでに13人の被験者を対象に、4種類の利用環境下で7種類のジェスチャーを識別する実証実験を実施。
視覚支援からジェスチャー操作まで、イヤホンの進化は私たちの想像をはるかに超えている。近い将来、イヤホンは単なる音楽を楽しむためのデバイスではなく、私たちの生活をより豊かにする「なくてはならないパートナー」となるかもしれない。(フリーライター・佐々木剛)
■Profile
佐々木剛
大手メーカーに勤務後、一念発起してウェブメディア業界に転職。その後フリーライターとして独立し、現在に至る。メーカー時代の経験を活かし、テクノロジー、機械、技術系中心に執筆。
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