【家電コンサルのお得な話・237】今年3月24日から全国でマイナンバーカードと運転免許証の一体化(以下「マイナ免許証」)が運用開始となる。今回は、前回(第236回)では取り上げなかったマイナ免許証のメリットの一つ、「更新時講習のオンライン受講」について説明しよう。


●間もなくスタート! 手数料は「オンライン受講」が最安に
 「マイナ免許証」とは、運転免許証の情報がICチップに記録されたマイナンバーカードを指し、マイナンバーカードと運転免許証・運転経歴証明書の一体化によって新たに誕生するもう一つの免許証だ。いくつかあるマイナ免許証のメリットのなかでも、「マイナポータル」から行う「更新時講習(一般・優良)のオンライン受講」はかなり魅力的である。
 ただ、気をつけたいのが、「全てがオンラインで完結する」という誤解である。オンライン受講をしても、視力検査などがあるため、引き続き、運転免許センターや警察署に行かなければならないのだ。オンライン受講ときくと、運転免許更新に関する全ての手続きが完了すると思い込む人が多いだろうが、オンライン化の対象はあくまで「更新時講習」のみである。
 また、オンラインでの更新時講習では、講習動画などを視聴するが、この時、自分が使用しているスマートフォンなどの内蔵カメラを通じ、ランダムに受講者の顔の撮影や受講確認がされる。つまり、「動画再生中に席を外すと発覚する」ということである。
 私が個人的に、特に気になっているのがこの点である。優良運転者講習で30分、一般運転者講習で1時間かかるが、いつ確認されるかわからないオンライン受講では、それだけの時間、集中できるかどうか不安だし、より疲れそうな気がするからだ。それならば「気楽に受講できる対面講習で、多少時間がかかっても全てが一日で終わる」という方に魅力を感じる。
 一方、オンライン受講では24時間いつでも受講が可能であり、スケジュールの調整が容易になる。特に、仕事の都合で平日に時間が取れない人や、運転免許センターなどから遠い場所に住んでいる人にとって、これは大きなメリットである。

 また、費用面でもオンライン受講はメリットがある。対面講習の手数料は、優良運転者で500円、一般運転者で800円だが、オンライン受講の場合は優良・一般ともに200円とかなり割安だからだ。
 このように、メリット、デメリットを把握し、自分に都合のいい受講方法を選んでいただければと思う。
 なお、オンライン受講は「代理受講が禁止」されており、万が一、代理受講が発覚した場合、受講は無効となるだけでなく、法律に違反する可能性もある。このような注意点も多くあるため、制度が開始される3月24日以降、警察庁や都道府県警察のウェブサイトで受講条件や利用規約等をしっかりと確認し、納得したうえでオンライン受講を選ぶことが大切である。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。
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