東日本旅客鉄道(JR東日本)は、3月27日にまちびらきする「TAKANAWA GATEWAY CITY」(東京都港区)で、鉄道運行データやロボット、Suicaといった情報を連携して、滞在時の快適性を高める「TAKANAWA INNOVATION PLATFORM」の提供を開始する。

●興味・関心のある情報が収集できる
 TAKANAWA INNOVATION PLATFORMは、街の共創パートナーであるKDDIと開発したサービスで、街と鉄道のデータを収集する基盤「TAKANAWA GATEWAY URBAN OS」、街独自のアプリ「TAKANAWA GATEWAY CITYアプリ」、さまざまなロボットを制御する「ロボットプラットフォーム」によって構成される。

 同プラットフォームでは、TAKANAWA GATEWAY URBAN OSに街や鉄道に関するデータを集約して、そのデータをTAKANAWA GATEWAY CITYアプリやロボットプラットフォームで活用することによって街を訪れる全ての人を支える快適なサービスを実現する。
 TAKANAWA GATEWAY URBAN OSは、商業、オフィス、レジデンスといった街全体の情報とともに、JR東日本が有する列車の在線位置、車両内の混雑・改札通過情報などの鉄道運行データを蓄積するデータ連携基盤(都市OS)。同OSに蓄積された膨大なデータは来訪者の生活に寄り添ったイベント計画や商品開発に活用でき、ビジネス創造施設「LiSH」や、「高輪ゲートウェイ駅周辺地区スマートシティコンソーシアム会員」といった街のパートナーへの提供を通じて、イノベーションハブとしての役割を果たす。
 あわせて3月24日からは、TAKANAWA GATEWAY CITYを訪れる人に最新情報を提供し、快適な滞在をサポートするiOS/Android対応のTAKANAWA GATEWAY CITYアプリを配信している。同アプリでは、Suicaとの連携や生成AIを使った情報提供によって、ユーザーの興味・関心に見合った情報をタイムリーに提供していく。
 TAKANAWA GATEWAY CITYアプリの主な機能としては、TAKANAWA GATEWAY URBAN OSに蓄積されたイベント情報など街のデータに基づき、生成AIを活用してフロアマップ内でリアルタイムな情報をポップアップで配信する「まちこえ」機能、JR東日本が開発した「タッチトリガー」システム利用して、自動改札機にSuicaをタッチするとお得な情報やイベント案内などの通知が届くサービスの提供などを用意している。
 さらに3月27日12時~30日20時の期間に、TAKANAWA GATEWAY CITYアプリにSuica情報を登録して高輪ゲートウェイ駅からTAKANAWA GATEWAY CITYを訪れた人には、TAKANAWA GATEWAY CITYオリジナル仕様となる前田珈琲のドリップコーヒー×1点を、高輪ゲートウェイ駅南改札前の総合インフォメーション&モビリティスポットである「Area Information & Mobility」でプレゼントする。なお、同特典は「Gateway Park Market」での販売を予定している。
 TAKANAWA GATEWAY CITYでは、ほかにもスマートフォンで注文した商品をロボットが指定の場所まで届ける、ロボットを活用したフードデリバリーサービスを実施する。4月のまちびらきイベントでは、マルシェでドリンクを届けるほか、飲食店が本格的に開業する夏頃にはオフィス内で昼食などを配送するサービスを開始するといった、段階的なサービスの拡充を予定している。
 フードデリバリーに用いられるロボットは、TAKANAWA GATEWAY URBAN OSに集約されたデータを活用して最適なルートを選択し、AIが防犯カメラの人流情報から混雑しているエリアを回避するため、注文した人を待たせることなく商品を届けられる。

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