NTTドコモは5月29日、住信SBIネット銀行の普通株式に対する公開買付けの実施と住信SBIネット銀行をドコモの連結子会社とすることを目的に、住信SBIネット銀行、三井住友信託銀行、SBIホールディングスとの4社で基本契約に合意した。あわせて三井住友信託銀行、住信SBIネット銀行と業務提携契約を結んだ。


●金融サービス強化の一環 相乗効果も見込む
 5月30日から7月10日まで実施する住信SBIネット銀行の発行済み普通株式の公開買付け成立後、本基本契約で合意した一連の取引プロセスを経ることで、住信SBIネット銀行の株式について持株比率ではドコモが65.81%、三井住友信託銀行が34.19%を保有し、議決権比率ではドコモと三井住友信託銀行が50%ずつを保有することになる。住信SBIネット銀行は、実質支配力基準に基づき、ドコモの連結子会社となる予定。取引完了は11月頃(予定)。
 ドコモは、金融分野のサービス強化を目的に2024年1月にマネックス証券を連結子会社化。資本業務提携に基づき、同年7月から、マネックス証券においてdカードで投資信託を積み立て購入できるサービス「dカードのクレカ積立」を提供している。
 加えて、住信SBIネット銀行を連結子会社化してドコモグループに迎え入れることで銀行業にも本格参入し、競合のKDDI(au)やソフトバンク同様、「通信」と「金融・ポイント」の連携による顧客囲い込みや成長が期待されるBaaS事業を展開する住信SBIネット銀行の企業価値の向上を図る。
 住信SBIネット銀行では、ドコモとの業務提携によって、デジタルバンク事業における口座数の拡大やメインバンク化に伴う預金残高拡大による成長、住宅ローン市場での競争力強化、ドコモグループの法人ネットワークを活用したBaaS事業の提携先の拡大、テクノロジーを活用した次世代金融サービスの協業検討などを目指す。
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