●Z世代社員が開発を担当、「日常の中で心地よく使える」を形に
Note Cは、FCCLのZ世代社員が中心となっている、2022年に発足した社長直轄プロジェクト「FMV From Zero」が開発を主導。PCに求められる全ての要素をゼロから見直し、「若年層が求めるPC」を追求して商品化した。同時に、25年1月に実施したFMVのブランドリニューアルを象徴する製品でもある。Z世代が「本当にほしいもの」を形にしたというが、そのこだわりは業務で使う場合も非常に優秀な仕上がりを見せており、ビジネスパーソンにも適している。
製品化にあたって特に強くこだわったのが、日常の中で心地よく使えるPCであること。筐体はアルミの削り出しによる美しい外観と滑らかな手触りで、四隅を丸めた柔らかなデザインも相まって、機械的な印象が少ない質感の高い造形を実現している。ネジ穴も極小にして、ファンレス設計により排気口がないため、全身の凹凸を極力減らしたシンプルでノイズレスなデザインになっている。
また、液晶部分と周囲の額縁部分を一体のガラスでカバーしているので、とてもすっきりした印象を受ける。カラーバリエーションは、外側と内側でカラーが異なるバイカラーデザインを採用。外側は場所を選ばないシルバー、内側はエクルベージュ、ミストグリーン、スモークグレーの3色を展開する。こうした細部にもこだわったデザイン性は所有欲を満たしてくれるだろう。
本体サイズは、ジャストA4サイズの297(W)×210(D)×13.9(H)mm。ほかの書類などと一緒に鞄に入れても出っ張ることがなく、四隅が丸まっているので、出し入れの際に引っかかることもない。重量は約1187gと軽量が特長であるFMVのモバイルPC(FMV Note U・UHシリーズ)と比較すると特段に軽量というわけではないものの、堅牢性は非常に高く、満員電車での圧迫や机からの落下などを想定した試験をしっかりクリアしている。
前述したようにファンレスのため、図書館やカフェなど静かな場所で作業する場合もファンの動作音などで周りを気にすることなく作業に没頭できる。
製造は、FCCLの生産子会社である島根富士通が担い、日本製ならではの高品質、高信頼性を実現している。なお、島根富士通は1990年10月からPC専門工場として操業、25年1月に国内のPC生産拠点で初となる累計生産台数5000万台を達成するという実績を誇っている。
主なスペック(カタログモデル)は、CPUにCore Ultra 5 134Uを採用、16GBメモリー、256GB SSD、アスペクト比16:10の13.3型WUXGA液晶(1920×1200ドット)を搭載する。フルHD(1920×1080)に比べて縦の表示範囲が広いので、Webブラウジングにおいてより多くの情報を表示でき、文書作成などの作業も効率的にこなすことができる。
バッテリーは動画再生時で約13.9時間、アイドル時で約24.2時間と外出先でもゆとりある容量を備えている。OSはWindows 11 Home。Microsoft Office Home & Business 2024が付属する。
インターフェースは、PD対応のUSB 3.2 Type-Cが2ポートで、DisplayPort Altモードにも対応するので映像出力も可能だ。
●AI搭載のオリジナルアプリがビジネスシーンをしっかりサポート
ビジネスパーソンにNote Cをおすすめしたいもう一つの理由が、AI機能を搭載したFMVのオリジナルソフトウェアの存在だ。
まず、Web会議対策にとても便利なのがAIメイクアップソフトの「Umore(ユーモア)」。これはカメラに写る顔をAIが認識して、リアルタイムで肌質や顔色を補正する。日本人の顔に合わせて調整したAIによって、自然なメイクを施すので、時間がない時や普段と違う場所でも、会議アプリを問わずに自然体で良い映りにしてくれたり、男性でもひげを隠したりできる。自分好みのアレンジもでき、NPUを活用することでCPUには負荷がなく、Web会議に影響しない点も優れものだ。
「Quick Capture」は、Web会議の画面の変化を検出して、自動でスクリーンショットを保存してくれるソフト。画面の保存に追われて話を聞き漏らすようなことがなく、手動でのキャプチャができない場合も、自動で画面を保存してくれているので心配せずに会議に集中できる。キャプチャ画像は日時とウィンドウ名でフォルダごとに整理して保存されるので、会議の振り返りも容易だ。
「Float Access」は、資料作成時の困りごとを解決してくれるアプリ。画面キャプチャ、優先したいウィンドウの最前面固定、クリップボード、ファイル検索という四つの機能を左クリックを長押しするだけで瞬時に呼び出すことができる。クリップボードでは、コピーしたテキストや画像をクリップボードにストック、リスト化しているので、自由にコピー&ペーストして資料作成などに活用できる。
Note Cの現時点の実売価格は、店頭モデルが税別18万円程度、カスタムメイドモデルが税別15万円台と、質感、スペック、独自アプリの存在を考慮すると、かなりお買い得といえるだろう。なお、同社の直販サイトでは、カスタムメイドモデル「WC1-K1」を展開しており、CPUにCore Ultra 7 164Uを選択することも可能だ。
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