ChatGPTを使って、食事の写真をアップするだけで栄養分析&アドバイスを自動でしてくれる、自分だけのダイエットアドバイザーを作成しました。そのおかげで、健康診断データやAppleヘルスケアも連携して、無理なく3カ月で3キロ減を達成しました。


●何度も挫折してきたダイエットに、ChatGPTを使って革命!
 これまでに何度もダイエットアプリに挑戦してきた筆者。でも、いつも途中でギブアップしてしまう…。入力が面倒だったり、うまく続かなかったり、なんだかんだ理由をつけてはフェードアウトしていました。
 そんな中、ふとChatGPTに食事の写真を送ってみて「これって何が写ってるの?」って聞いてみたら、びっくりするくらいハッキリと料理の内容を教えてくれました!
 「もしかしてこれ、ダイエットアドバイザーとして使えるんじゃ…?」と、ひらめいたのがすべての始まりです。
 以前使っていたダイエットアプリにも写真を解析する機能はありましたが、正直イマイチでした。結局、自分で食べたものを手入力していたので、どんどん面倒になって挫折の繰り返し。でも、ChatGPTはかなりの高精度で「これは本気で使えそう」と希望の光が差しました。
 特に外食や飲みの席が多い筆者にとって、居酒屋で出てくる料理をいちいち打ち込むなんて絶対にムリ。でもChatGPTなら、テーブルにズラッと並んだ料理の写真からでも、何があるかをかなりの確率で見抜いてくれます。
 例えば、ドイツ料理屋さんでの飲み会。いつものように「この料理のカロリーと栄養素を教えて」ってChatGPTにお願いしたら、ちゃんと料理を判別して、内容までしっかり分析してくれました。まるで自分専属の栄養士さんみたいで感動しました。

写真から判別された料理構成
1.サラミ(数種)
・加工肉で脂質が高め
・約10g×4枚=約40gと仮定
2.ザワークラウト(複数皿)
・発酵キャベツ。低カロリーで食物繊維が豊富
・全体で約50~60g
3.クラッカー+チーズボール(ハーブ入り)
・クラッカー3枚、チーズ2玉分
・チーズはバターやクリームチーズ系と推定
4.野菜のピクルス+魚(ニシン?)のマリネ串
・ピーマン・セロリ・ミニトマト+白身魚の酢漬け
 実際に上記の写真から、ChatGPTはこのように解析してくれました。
 また、通常の食事管理アプリではデータベースにないような中華料理や、変わった料理などを認識してくれるのも嬉しいところ。
●ChatGPTをダイエットにどう活用したか?
 ではここからは、どのようにChatGPTをダイエットに活用したかを解説しましょう。
MyGPT機能を使う
 ChatGPTにはMyGPTという機能があります。例えば、○○風の絵をつくる上で、毎回「○○風に作成」と命令することなく「○○風作成チャット」というMyGPTを作成し、そこに「アップされた写真を○○風に生成」というプロンプト(命令)を書いておけば、「○○風作成チャット」に写真をアップするだけで、自動的に画像ができるという具合です。
MyGPTに健康診断を放り込む!
 MyGPTには、データを入れておくことができるので、ここに自分の健康データを置いておきます。健康診断のデータを写真で撮影してMyGPTの「知識」というところに入れておきましょう。こうすることで、今の健康状態に沿ったアドバイスを、ChatGPTからもらえるようになるのです。
スマホのヘルスケアデータを入れる
 iPhoneユーザー、特にApple Watchなどのスマートウォッチを使っているユーザーは、純正のヘルスケアというアプリに今までの運動情報が入っているはずです。それなら、ざっくりと数カ月分の気になるデータをスクショして、MyGPTに入れるのが手っ取り早いかと思います。
 もう少し、詳細なデータを入れたいときは、ヘルスケアアプリのプロフィール画面の一番下にある「すべてのヘルスケアデータを書き出す」という項目を使いましょう。

 XML形式でデータを取り出せます。書き出したデータを読み取らせるには、一旦PCにデータを移して、CSVファイルに変換しましょう。PC上でChatGPTに、ファイルをアップロードして「アップルヘルスのXMLデータをCSVに変換したい」と命令すると、CSVへの変換方法を教えてくれます。
 プロンプト画面を使ってPythonプログラムを書くことになりますが「プログラム超初心者向けにコピペでできるように」と命令すれば、やり方を全て教えてくれます。後は根気との勝負です。
MyGPTで指示(プロンプト)
 次に、MyGPTの指示(プロンプト)の欄に指示を入れます。以下を参考に入れてみましょう。
-------------------
 ユーザーから食事の写真・品目・内容が入力された場合、それに対する栄養評価およびアドバイスは、必ず以下のように、YAML形式で出力してください:
食事記録(例)
yaml
日付: 2025-05-04 19:15
内容:
- ポークカレー(ライス150g)
- エネルギー: 563 kcal
- たんぱく質: 11.3 g
- 脂質: 26.8 g
- 炭水化物: 70.9 g
- 食塩相当量: 2.6 g
- 栄養素
 これらの仕様を必ず守って、ユーザーの健康管理を支援してください。
-------------------
●簡易版の自分用健康支援チャットの完成!
 以上で自分だけの健康支援チャットの完成です!
 食事をするごとに写真ないし、文章で食べたものを入力していきましょう。居酒屋などでシェアして食べた場合、「この写真の2割ほど食べた」などと入れればOKです。
 さらに一日の終わりに、ヘルスケアデータの運動量のスクショを入れて「今日の総括をして」と入れれば、食事量と運動量を参考にアドバイスをしてくれます。
 しかし、ChatGPTの弱点は、あまり以前のことは記憶してくれないところです。
なので、できればMyGPTから回答が得られたら、それをメモ帳アプリなどにコピペしておいて、自分の健康ログを別でとっておくことをオススメします。
 1週間分のメモを作成したMyGPTに、コピペして「この1週間を総括して」などと投げれば、より精度の高い回答を返してくれます。ちなみに、MyGPTはサーバーとの連携機能もあるので、Renderなどのサービスを契約して、そこにログを残せば、より精度が高まります。このプログラミングもChatGPTに要望を出せば「コピペレベル」で教えてくれます。
 今回ご紹介した方法は、ダイエットアプリよりもスタートに手間が掛かりますが、精度はとにかく高いです。そのため、ChatGPTは20ドルの有料プランがオススメです。
●すぐ相談できるのが魅力 これなら食べたいときも思いとどまれるかも…?
 ChatGPTでつくるダイエットアドバイザーチャットは、ちょこちょこ相談できるのが大きな魅力です。
 「夜食をとりたいけど、どうしよう?」など気軽に話しかけると「どうしても食べたいならば、炭水化物にしましょう。その代わり明日は飲み会を控えましょう」といったアドバイスをくれたりします。「明日の飲み会ではたくさん食べたいしな」という思いから、自分の場合、夜食を思いとどまったことが多々あります。
 こうして3カ月続けた結果、見事3キロの減量に成功したのでした。(Jag Project,LLC代表・Jag Yamamoto)
※本記事は、2025年7月時点での情報を基に執筆したものです。
ChatGPTの最新モデルと、回答内容などが異なる場合があります。
■Profile
Jag Yamamoto(山本釈弘)
Jag Project,LLC代表。マーケットデベロップメントアーティスト。著書に「新IT時代への提言」(アスキー総合研究所)など。ドイツセキュリティ企業G DataSoftwareAGの日本支社長(~2012年)や、声優イベントの企画・音楽制作、上場企業のB2B webマーケティング・メディアコンサルタントなど。新しい市場を創るプロフェッショナルとして活動している。
【注目の記事】
おすすめの体重計・体脂肪計・体組成計を選び方と一緒に徹底解説 測定項目やスマホ連動に注目
おうち趣味を快適に!ViXion「オートフォーカスアイウェア」は老眼・近視で悩む人の最終兵器になるかも
「タイパ」重視のエクササイズ!「電流スーツトレーニング」の体験会を開催
ポイ活で社会貢献や地域貢献! ゲーム感覚で楽しめるアプリとは?
ダイエット成功の秘訣は体重体組成計の活用にある? 正月の体重増加対策にも
編集部おすすめ