●あえて履歴が残らない「現金支払いのみ」など
「水道修理のセーフリー」が、「ぼったくり被害」に遭った人に対して行ったインタビューから、以下のような手口が頻出していることが明らかになった。
(1)異常に安い価格で誘導し、現地で高額請求
(2)問い合わせ先と実際の訪問業者が別会社
(3)見積もりに明細がなく、「一式」で請求
(4)値引きと心理操作による即決誘導
(5)見積書と異なる作業実態
(6)支払い方法が現金のみ
(7)領収書を拒否、または形式不備
(1)では、数百円からといった格安表示の「おとり広告」で集客を行い、現地調査を正確に行わず「他にも悪い場所がある」「特殊作業が必要」といった理由で、料金を上乗せする。
(2)では、問い合わせや電話受付をコールセンターに委託することによって、問い合わせ先と実際の訪問業者が異なり、確認を行っても明確な返答がなく、無理矢理に話を進められる。
(3)では、各作業にいくらかかっているか不明瞭なまま進行し、費用の妥当性を判断できない状態にすることで、高額請求でも反論しにくい状況を作る。
(4)では、初回見積もりで「300万円」など高額見積もりを提示し、難色を示した際に「40万円」といった異常値引を行うとともに、火災保険が使えるなどの情報を与えて判断を鈍らせる。
(5)では、契約内容に含まれているはずの作業が実施されず、後で気づいても見積書が「一式」となっているので、依頼者はその場で判断できず、証拠を残さないことで追求を難しくする。
(6)では、履歴が残る支払い方法は後から法的手段で返金請求されるリスクがあることから、あえて履歴が残らない現金支払いのみとしており、裁判で返金判決が出ても相手の口座情報が不明なため、口座凍結や返金請求が困難になる。
(7)では、手書きのレシート風の紙や「後で送る」と言って、連絡が途絶える。
上記のようなトラブルを避けるべく、「水道修理のセーフリー」では以下のようなチェックポイントを提案している。
○安すぎる価格表示をうのみにしない
○実際に訪問する業者の身元を事前確認
○見積書は明細付きで提示を求める
○即決・異常な値引きには乗らない
○作業前後は写真・動画で記録を残す
○現金払いのみの業者は避ける
○正式な領収書を必ず受け取る
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