TCL JAPAN ELECTRONICSは12月15日、ブランドアンバサダー就任式を開催。スノーボード選手の平野歩夢さんが同社のブランドアンバサダーに就任した。
また、同日には2026年1月に発売予定のエアコンの新製品も披露された。

●TCLはテレビの販売台数シェアで4位
 TCLは1981年に創業し、日本法人であるTCL JAPAN ELECTRONICSの設立は2015年。17年からECでテレビの販売をスタートした。
 登壇したTCL JAPAN ELECTRONICSの蒋賛代表取締役社長はグローバルでのTCLグループの事業内容や実績を説明したうえで、「TCLの世界でのテレビ出荷台数は2900万台で、昨年には115インチの超大型テレビを日本で発売しました。TCLは今なお成長の途上にあります」と述べた。
 ここ数年、TCLは日本でも存在感が高まっており、全国の家電量販店やECショップの実売データを集計するBCNランキングの薄型テレビの販売台数シェアでは23年が6位だったが、24年は4位にランクアップした。
 25年1~11月末時点の順位は24年と同じく4位。だが、販売台数構成比は24年の約9.6%から25年は10.1%にアップしている。
 TCLでは現在、「INSPIRE GREATNESS」をスローガンに掲げている。これは、挑戦し続けることで可能性を開く意味が込められているという。このスローガンとスポーツマーケティングを融合させて、Team TCLの名のもと、世界で活躍するアスリート選手がブランドアンバサダーに就任している。
 今回、Team TCLの新しいブランドアンバサダーに就任したのがスノーボード選手の平野歩夢さんである。
平野さんを起用したテレビCMもすでに撮影済みで、12月16日からミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック終了の2026年2月22日まで放映する予定だ。
●大画面テレビで自身の技を確認
 平野さんは22年に開催された北京オリンピックのスノーボードハーフパイプの金メダリストで、26年開催のミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックの日本代表メンバーにも選出されている。
 今年はプロリーグのスノーリーグ第1戦で3位となり、12月に開催された第2戦では優勝。12月12日に行われたスノーボードW杯の開幕戦でも優勝し、来年のオリンピックでも活躍が期待されている。
 ブランドアンバサダーに就任した平野さんは「オリンピックの前の大事なタイミングの中で、TCLさんと一緒にオリンピックに向けて歩んでいけることを光栄に感じています。オリンピックの舞台では自分らしい滑りを表現して、挑戦したいと思っています」と挨拶を述べた。
 W杯の初戦優勝については、「初戦だったので、とにかく一番はケガをしないことを考え、いろいろと冷静に判断して挑みました。身体もケガなく、結果もよく終われたので、まずは良かったと思います。ただ、ここから続いていくので、自分を追い込んでさらに進化した姿を見せることができたらなと思っています」と話した。
 リラックスしているときはテレビを観ていることが多いという平野さんだが、技の確認のためにもテレビを活用していると話す。「スマホの小さい画面では速い動きが確認しづらく、スマホとテレビを連携させて、大きい画面でスローにして動きを確認したりしています」
●エアコンの新製品はAIで節電と快適さを両立
 TCLを代表する製品がテレビであることは言うまでもない。だが、グローバルでは冷蔵庫や洗濯機、エアコンなども製造・販売している総合メーカーだ。

 当日は日本市場初参入となるエアコンの新製品も紹介された。発売時期は2026年1月下旬予定で、6畳用のTAC-P2225I-W、8畳用のTAC-P2525I-W、10畳用のTAC-P2825I-W、14畳用のTAC-P40252I-Wの4機種。いずれもエントリーモデルという位置づけで、市場想定価格は8万円前後~12万円前後だ。
 新製品は日本限定モデルで、全機種にAI節電機能を搭載。AIが屋外の温度変化を先読みし、運転を自動で最適化。過度な除湿や温度ムラを防いで快適さをキープしながら節電も両立しているという。なお、6畳用は27年度の省エネ基準に対応している。
 また、新設計のフラップと上下左右の自動スイングにより、柔らかな風を部屋全体にムラなく送る。室温パトロール機能は室温によって冷暖房を自動で切り替える機能。屋外の気温が-15度から55度まで対応しており、厳冬でも猛暑でも室内を快適に保つ。
 まだ詳しいスペックなどは発表されていないが、これは前述のとおりエントリーモデルで、同社ではさらなる商品展開を計画中という。これから、どのような製品と販促活動で存在感を高めていくのか、TCLの展開に注目したい。

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