●「室温20℃」なのに、なぜ寒いのだろう
リビングの温度計を見る。20℃。適温のはずです。
あたたかい空気が上に昇り、冷たい空気が下に沈みます。エアコンであたためられた空気は天井付近に溜まって、床付近には冷気が這う。天井付近は25℃なのに、床付近は15℃。こんな温度差が生じていることも珍しくありません。「室温計は適温なのに、なぜか寒い」。その謎の答えは、こんなところにありました。
それに、電気代も気になります。一般的なセラミックファンヒーター(1200W)を1日8時間使うと、電気代は約300円。1カ月で約9000円です。
さらに、温度の好みは人それぞれ。オフィスの隣の席の人、リビングの家族。「自分は寒いけど、相手は暑がっている」。全体空調では、この個人差を埋められません。
●「自分だけ」をあたためるという発想
ここ数年、静かに広がっている方法があります。部屋全体をあたためるのではなく、自分の周りだけをあたためる。この「パーソナル暖房」という考え方です。
例えば、電気毛布。消費電力はわずか30~50W程度。1時間当たりの電気代は約1~1.5円。
「え、そんなに安いの?」と驚くかもしれません。でも、それでいて体感は圧倒的にあたたかいのです。
なぜか。空気をあたためるのではなく、体に直接熱を伝えるからです。「経済性」と「快適性」。この両立が、選ばれる理由です。
●「温活」という新しい視点
この流れは、「温活」という言葉ともつながっています。単に部屋をあたためるのではなく、自分の体を冷やさず、適切にあたためる。個人の体温や血流に着目した、健康的なアプローチです。
部屋全体を25℃にするより、体の芯をあたためる。エアコンで空気をあたためるより、布団をあたためる。
●小さな工夫が、冬を変える
この冬、寒さに我慢していませんか。「これくらい我慢すべき」と思っていませんか。でも、我慢は美徳ではありません。快適な環境を作ることが、パフォーマンスを上げ、健康を保つことにつながります。
全体をあたためるのではなく、必要な場所を、必要なだけあたためる。この小さな発想転換が、冬の過ごし方を大きく変えてくれます。電気代を気にせず、周りに迷惑をかけず、自分だけの快適を作る。そんな冬の過ごし方を、一緒に探してみませんか。(マイカ・秋葉けんた)
■Profile
秋葉けんた
編集プロダクションのマイカに所属するITライター。雑誌、書籍、新聞、Web記事など、多岐にわたるメディアで執筆活動を行っている。特に家電やガジェット、IT関連の記事に豊富な実績があり、生成AIに関する書籍も多数手がけている。
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