パナソニック空質空調社は、気体状の次亜塩素酸(HOCl)がインフルエンザウイルスを含む飛沫を98.5%以上不活化したと発表した(研究段階)。ポイントは、空気中で発生した飛沫に直接作用したこと。
これまで次亜塩素酸の効果検証は「空気感染」「接触感染」が中心だったが、今回は飛沫感染そのものをターゲットにした初の検証。「飛沫」「接触」「空気感染」の経路全ての対策に道が開ける可能性を秘めている。

●なぜ飛沫の中でウイルスが不活化されるのか?
 今回使われたのは、低濃度の気体状次亜塩素酸(約10ppb)。これが飛沫の水分に急速に溶け込み、濃縮された状態でウイルスへ作用することで秒単位で不活化が進むとみられている。そのため、家庭内感染の連鎖を断ち切る手段になる可能性がある。
●約40年の蓄積が生んだ次亜塩素酸の研究
 パナソニックによる次亜塩素酸の研究は約40年の歴史がある。空間の除菌・ウイルス抑制のさまざまな検証を続けてきた同社だからこそ、浮遊ウイルス、付着ウイルス、今回の飛沫ウイルスと、三段階の全てで効果検証へと進めることができたという。
●空気対策の進化が始まる
 今回の検証はあくまで研究段階であり、現在販売中のパナソニック製品に同等の性能があるわけではない。ただし、同社の40年にわたる蓄積や、産学連携の加速を見ると、空気質の分野で新しい動きが近い未来にあらわれるだろう。飛沫ウイルス98.5%不活化の検証は、感染症対策の常識を変える可能性を秘めており、マスク、手洗い、換気に続く「第四の対策」として空気制御が、日常の不安を軽減してくれるといえそうだ。
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