【家電コンサルのお得な話・282】 iDeCoの各種手続きのオンライン申請「e-iDeCo」は、国民年金基金連合会が2025年秋から順次提供を開始したオンライン手続きサービスである。iDeCo(個人型確定拠出年金)に関し、これまで書面での提出が前提だった一部の手続きが、マイナンバーカードによる本人確認を通じてオンラインで申請できるようになり、実務上の負担は大きく軽減された。


●「e-iDeCo」開始で私的年金制度「iDeCo」がより利用しやすく
 iDeCoとは、個人が自ら掛金を拠出し、その資金を自分で運用して老後資金を形成する私的年金制度である。国の公的年金とは別に、自分自身で備える仕組みとして位置づけられている。原則として20歳以上65歳未満の公的年金の被保険者が加入対象となり、老後資金の形成を目的とするため、拠出した資産は原則60歳まで引き出すことができない。一方で、掛金や運用、受け取りの各段階で税制上の優遇が設けられており、長期で積み立てることを前提とした制度設計となっている。
 制度自体はだいぶ前から存在していたが、これまでは住所変更や掛金額の変更といった手続きは、そのたびに書類を取り寄せて記入し、郵送する必要があった。e-iDeCoは、こうした手続き負担を軽減するための仕組みであり、制度の中身ではなく運用方法を現実に合わせて見直したものといえる。
 e-iDeCoサービスでオンライン申請が可能になったのは、氏名や住所の変更、掛金額の変更(毎月定額払いの場合)、引落口座の変更、加入者資格の喪失手続き、払込証明書の電子交付など。すべての手続きが対象ではないものの、発生しやすい変更をオンラインで完結できるようになった意義は大きい。特に転居や転職の多い人にとって、iDeCoを継続できるかどうかに直結する改善である。さらに、e-iDeCoサービスは今年1月5日から「iPhoneのマイナンバーカード」にも対応し、より使いやすくなった、
 iDeCoの加入対象は公的年金の被保険者であり、一定の条件を満たせば幅広い立場の人が利用できる。資産運用の手段として、より自由度の高いNISA(少額投資非課税制度)もあり、似て非なる制度であるiDeCoとの使い分けに悩む声も散見される。制度の向き不向きは人それぞれだが、拠出期間を長く取れる仕組みとして、改めて整理して捉えてみる価値はあるだろう。
(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所 堀田泰希を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実践的内容から評価が高い。

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